機能性セラミックス化学研究室(大倉・橋本研究室)

材料化学の観点から、未来を切り拓く機能性新素材を開発しています。例えば次世代の全固体電池や化学センサー用の新しい固体電解質・電極材料である超イオン導電性ガラスセラミックスや、耐熱・耐水・耐放射線性に優れた新しいタイプの高レベル放射性廃棄物固化用ガラス、2~50ナノメートル程度の微細な孔を内部に自己組織化するインテリジェントセラミックス、新規ガラス、無機色材、二次元材料など、不思議で面白い性質を示すセラミックスの研究を進めています。また、日本の伝統技術や芸術に関わる基礎研究も実施しています。伝統的赤絵磁器の着色には色材であるヘマタイト(α-Fe2O3)とガラスが使用されています。高温における色材とガラスの化学反応を理解することで、赤絵磁器の色彩を自在に制御すること、高彩度赤色顔料や安全性の高い低反応性ガラスの開発を目指しています。原子配列の観点から材料の物性を制御・設計することが基本コンセプトであるため、学外機関(SPring-8, NIMSなど)の先端解析装置を用いて研究を進めています。

研究テーマ

■ナトリウムイオン電導結晶化ガラス

■希土類賦活結晶化ガラス蛍光体の開発

■放射性廃棄物固化用ガラスの基礎的検討

■高度な構造秩序を内包する酸化物ガラスの創製

■ガラスと無機物との化学反応の解明

■自然と歴史材料に学ぶ機能性材料の設計

■ナノカーボン材料の作製