NOBE Laboratory
My Opinion
2001 DesignTheory


2001年度 「設備設計法」講評
(これは受講生向けのメッセージです)

2002年1月から3月にかけて開講された2部建築学科3年「設備設計法」について講評する。

概評
 毎回ややこしい課題を時間内に完成させるというハードな演習であったにもかかわらず、120名以上が最後まで熱心に受講してくれた。小生としては初年度の講義なので、肩の力を抜かずに最後まで全開で飛ばしたが、よく食らい付いてきてくれたと感謝申し上げる。とくに2部の学生は、建築設備に対してまったくの初心者から実務でならしているベテランまでと受講者の幅が広く、些末な内容では各人の理解が得難い。そこで極力「建築」としての最適化を理念として論じたつもりであったが、如何なものか。
 毎回の演習課題はフリーハンドによる表現に拘ったが、これは効率のよい意志伝達の手段として有用だからである。昨今はCADによる作図が主流となっているものの、計画の初期段階ではスケッチあるいはポンチ絵が無数に飛び交い、徐々に具体的な形態が固まって来る、というプロセスがあることを忘れてはならない。というわけで、技術的な正確さとともに、その結果を表現し伝えるためのセンスが同時に重要であることを毎回強調した。
 答案の中にはそのあたりをよく理解して、見る者を引きつける作品も幾つか見受けられたが、一方であまりに気の抜けたものも散見されたのは残念であった。たとえば技術計算の課題では、数値が正確であっても他人に内容を伝えようとする姿勢が見られないものが多かった。これは試験の答案としては及第かもしれないが、小生が求めるものではない。

成績優秀者
青木香 今福力 志賀優 森本伸輝 吉野知佐子