NOBE Laboratory
Profile of Tatsuo NOBE
Mountainous Cycling


藪を掻き分けて深山の小径を辿り、落ち葉の褥に昔日の往来を偲ぶ。


山岳サイクリングは25歳の頃に熊野直人氏(東大なかよしサイクル卒業)に誘われて以来、深みに嵌ってしまった。当初はクロモリフレームの初期マウンテンに跨っていたが、パーツに凝り出して写真の落ち葉専用仕様車に辿り着いた。出動する方面は関東甲信越から東北方面へと次第に範囲が広くなったが、クルマが一般に普及する昭和40年代まで生活の道として活躍していた峠道を資料や古地図で探し、踏破することに興味を抱くようになった。峠によっては林道が古道を跡形もなく蹂躙していたり、人が通らなくなって早くも元の藪に戻っていたり、敗退を余儀なくさせられることも多いが、偶に素晴らしい道型が深い落ち葉に埋もれていることを発見したりもする。経験を重ねるにしたがって、最近はひっそりと峠道が残存している条件も朧気ながらわかってきた。自転車も次第に機動力や面白さを求めるようになり、Bike Friday社製小径車も愛用している。