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Syllabus

シラバス


 設備計画

対象学科・学年 第1部 建築学科 2年

講義のねらい
現代の建築を機能させるためには、空調、給排水、電気など、いろいろな種類の設備システムを具備する必要がある。講義は単なる技術紹介はせず、設備システムが必要となる建築的社会的背景を重点的に解説する。細部にとらわれずに、建築を総合的に理解するための大局観の形成を目標とする。

講義計画
1.オリエンテーション
2.風土と建築
3.人間の生理心理と建築環境
4.温熱環境と設計目標
5.室内環境と地球環境
6.窓の機能
7.建築設備の時間・空間スケール
8.3R手法
9.建築設備の歴史
10.サステナブル・デザイン
11.自然エネルギーの利用
12.コンセプト・メイキング
13.総括
14.定期試験
(順不同)

成績評価方法 レポート、期末試験等による。

教科書 特に指定しない。

参考書 建築設備学教科書(彰国社)


 空気調和システム

対象学科・学年 第1部 建築学科 3年

講義のねらい
空気調和システムは建築内の温熱環境と空気質環境を調整するための設備であるが、換言すれば居住者の被服に次ぐ直近部分の気候調整技術でもある。講義ではサブシステムごとにその要点を詳述し、人間から建築、外部空間、地球環境へと至るエネルギーの流れを解き明かす。

講義計画
1.オリエンテーション
2.室内環境
3.空調負荷要因と負荷計算
4.吹出し口と室内気流
5.ダクトシステム
6.空気調和機
7.配管システム
8.温熱源システム
9.冷熱源システム(1)
10.冷熱源システム(2)
11.自動制御
12.省エネルギー
13.総括
14.定期試験

成績評価方法 レポート、期末試験を総合的に評価する。

教科書 「空気調和ハンドブック」井上宇市著(丸善)

参考書 その都度指示する。


 環境建築特別講義

対象学科・学年 第1部 建築学科(環境コース) 3年

講義のねらい
建築は内外の環境を切り分ける境界として機能するが、内部環境は建築が目指すところそのものでもあり、同時に外部環境への影響も副作用として存在する。近年は地球環境をはじめとする周囲の環境への危惧が顕在化し、建築は環境という視点なしには考えられない時代になった。講義では変容が激しいこの分野において、最新の研究や設計・施工事例などについて、学外で活躍する講師を毎回招いて講演していただく。また、異なる専門分野からも講師を招き、建築と環境について多角的かつ広範囲な講義を予定している。受講者ひとりひとりの建築に対する視野を広げることを目標とする。

講義計画
1.ガイダンス(野部)
2〜11.学外講師による講義(各教員が共担する。以下は昨年度の例。)
・最適化と空調システム
・環境に配慮した耐震補強技術について
・快適な住宅を考える
・アメリカの計画住宅地とニューアーバニズムの環境デザイン
・建築設備設計の楽しさ・苦しさ
・土の建築−その場の素材を生かして建築をつくる
・ブータンの自然環境と建築
・地震とリスクマネージメント
・途上国の経済開発における建築事業の役割について(中東諸国における社会的間接資本の拡充と経済発展を例に)
・建設業界における環境マネジメントの実際
12.討論
13.総括(野部)

成績評価方法 講義への出席・発言と、毎回課すレポートの評価による。

教科書 必要に応じて資料を配付。

参考書 その都度指示。


 設備設計法

対象学科・学年 第2部 建築学科 3年

講義のねらい
建築を機能させるためには空調、給排水、電気など、いろいろな種類の設備システムを具備する必要がある。設備システムは建築物本体と密接かつ複雑に関連し合うので、破綻のない建築を実現するためには設計段階からこれらを網羅して計画を進めなくてはならない。しかし、近年の建築を取り巻く環境の変化や技術の進歩によってそれぞれの設備システムも急速に変容しつつあるために、正確な認識を得ることが困難な状況になっている。授業では設備設計者がシステムを設計する際に必要とされる知識を中心に、要諦を詳述する。とくに建築との取り合い部分の多い空気調和設備については、基礎的な演習課題によって理解を深める。

講義計画
1〜2.オリエンテーション、空調負荷計算(1)
    演習課題:負荷計算書、空気線図
3〜4.空調負荷計算(2)、空調機器の選定
    演習課題:負荷計算書、空気線図、機器表
5〜6.ダクトの設計
    演習課題:ダクト平面図、制気口リスト
7〜8.配管システムの設計
    演習課題:配管サイズ選定表、配管系統図、配管平面図
9〜10.熱源システムの設計
    演習課題:機器表、機械室・屋上平面図
11〜12.応用問題、総評
    演習課題:応用設計

成績評価方法 各演習課題の評価による。

教科書 なし。必要資料はその都度配布する。

参考書 「オフィスビルの設備設計ガイド」空気調和・衛生工学会編(オーム社)


 建築室内気候特論

対象学科・学年 大学院

講義のねらい
室内の環境は様々な因子によって形成されるが、とくに熱環境と空気(空気質)環境は、空気を共通の媒体とするために、密接な関連がある。講義では室内気候という観点から建築及び設備システムの機能と意義を述べるので、諸君には両者の協調のさせかたを各自考えていただきたい。熱、空気環境以外に光環境についても触れ、建築のエネルギー消費に多大な影響を及ぼす人工照明と、昼光利用の手法や効果についても解説する。また、最近のトピックスも適宜織り交ぜて解説して諸君の興味を導き、同時に今後の方向性を明確に示したい。

講義計画
1.オリエンテーション
2.快適と快感
3.温冷感
4.熱環境の計測方法
5.空気環境
6.空気環境の計測方法
7.室内気流
8.通風と換気
9.光環境
10.昼光利用
11.高気密・高断熱
12.内断熱・外断熱
13.まとめ、今後の展望

使用教科書 なし

参考文献 その都度指示する。


 建築エネルギーシステム特論

対象学科・学年 大学院

講義のねらい
建築あるいは地域冷暖房で用いられているエネルギーシステムについて述べる。建築のエネルギー消費は建物の使われかたや日射・外気温等の外乱によって時々刻々変動する。エネルギーシステムは年間を通じて効率の高い運転が求められるが、この変化に対して出力をフレキシブルに追従させる必要がある。一般には熱源の台数を分割したり、特性の異なる機器を組み合わせるなどの手法によって対処するが、現実には効率の悪い運転を強いられていることも多い。近年は機器も多岐にわたり、マイクロタービンや燃料電池によるコージェネレーション、あるいは風力や太陽光などの自然エネルギーによる発電など、その組み合わせは複雑化する傾向にある。講義では各種負荷の特性とエネルギーシステムの特徴について詳述し、実際に稼働中のシステムを見学して理解を深める。また、各自が与条件に基づいてエネルギーシステムを考案する演習も合わせて行なう。

講義計画
1.建築エネルギーシステムの概要
2.建築のエネルギー消費特性
3.冷熱源機器の種類と特徴
4.温熱源機器の種類と特徴
5.コージェネレーションシステム
6.電力貯蔵システム
7.太陽熱利用システム
8.太陽光発電システム
9.風力発電システム
10.その他の自然エネルギーを利用したエネルギーシステム
11.未利用エネルギーの活用
12.エネルギーシステム構築の要点
13.デザインコンペ
14.講評

使用教科書 なし

参考文献 その都度指示する。


 環境概論

対象学科・学年 第1部 建築学科 1年


 環境評価法

対象学科・学年 第1部 建築学科 3年


 環境基礎実験

対象学科・学年 第1部 建築学科 2年


 環境情報処理演習

対象学科・学年 第1部 建築学科(環境コース) 3年


 建築情報処理演習

対象学科・学年 第1部 建築学科(建築コース) 3年


 環境セミナー

対象学科・学年 第1部 建築学科 3年


 空気調和衛生設備(早稲田大学理工学部)

対象学科・学年 建築学科 3年

講義のねらい
建築空間の温熱・空気質環境をコントロールする空気調和設備の概要を中心に、建築を支えるその他の設備システムも網羅して講述する。空間の機能や性状に適した設備システムを考える上で必要な概括の知識とともに、快適性・利便性向上に寄与する建築的な手法について、基本的な事項から最先端の事例までを幅広く紹介する。建築・設備・室内環境はどう関わり合うべきか、というビジョン形成を目標とする。

講義計画
主な講義内容は次に大別されるが、順番にとらわれずに各回適宜配分して論述する。
1.室内環境の数値目標の変遷
2.空調負荷の成り立ちとその特徴
3.代表的な設備システムの概要
4.設備システムの歴史
5.設備システムの省エネルギー
6.建築側の省エネルギー
7.地球環境保全、省エネルギーと省コスト
8.設備のライフサイクル
9.建築と設備システムのマッチング
10.これからの設備システム
11.その他

成績評価方法 定期試験による。

参考書 空気調和ハンドブック、井上宇市、1996、丸善
      その他の資料はその都度配布する。