石垣芙季

テーマ:

副産材料を混和したコンクリートの高温加熱による微細構造と基礎的物性の関係

研究概要:

世の中の一般的な建材は蓄熱し, 放熱する性質を持っている。建物の蓄熱性はその建物の使用材料の熱容量で評価される。

この熱容量は質量×比熱で表され,普通コンクリートの単位容積当たりの熱容量は880J/K程度となり, 木材に比べて高く, 蓄熱性が高い。

図1にセメント硬化体の空隙構造と蓄熱の特性を示す。

近い将来, 世の中のエネルギーが自然エネルギーへと移行していった場合, 夜間などは作られるエネルギーが減少するため, このようなコンクリートの蓄熱性を活かし, コンクリートからエネルギーへの変換に期待ができる。

一方, 暴露温度によってはコンクリートの強度が変わる可能性も考えられる。1)−3)

そこで本研究では, 直射日光を受けるビルの外壁などのコンクリートは夏場50℃〜80℃まで上昇することがあること, 原子炉, 工業炉, コンクリート煙突などでは100℃以上の高温に常時さらされることを踏まえて, 20℃, 50℃, 80℃, 110℃, 300℃の温度条件下で養生方法別に暴露した後の強度, 強度低下の原因となりうる細孔構造を分析し, 加熱後のコンクリートの基礎的物性と微細構造を分析した結果を報告する。

 

自己アピール:

趣味…釣り・一人旅・ネズミ狩り

研究成果:

1)石垣,田村,他:日本建築学会関東支部2012

2)石垣,田村,他:工学院大学UDM論文,2012