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テーマ:再生骨材Mコンクリートのモルタル量が影響する長期材齢特性 |
研究概要: 平成20年度の品目別建設廃棄物排出量の中でコンクリート魂は全体の5割をしめているが、その大部分は再生砕石としてリサイクルされ、路盤材や裏込め材などの道路用骨材に利用されている。図2に平成20年度品目別建設廃棄物の排出量を示す。現在ではコンクリート再生路盤材の需要にも道路整備の伸びが鈍化し始めたことで、一部地域においてはコンクリート塊が余剰となる問題も発生するに至り、現在懸念されている最終処分場の不足に拍車をかける可能性がある。写真1は路盤材用骨材の存置状況と再生骨材の原骨材である。 このような背景から今後、コンクリート廃材量が減少しない中、路盤材の需要が今まで以上に伸びるとは考えにくいため、コンクリート塊はコンクリートへ再利用することで資源の有効利用及び、廃棄物の削減により環境保全を図る必然性が生じてきたことから、再生コンクリートの利用促進を図るべくJIS 規格化が行われた。再生骨材は廃コンクリートを破砕・分級して製造しますが、製造過程で骨材に付着しているモルタルをどの程度取り除くかによって再生骨材の品質(密度、吸水率)が異なり、H、M、Lにクラス分けられている。再生骨材の品質は表3に示す。 本研究では、再生骨材Mの実験を行う。研究概要図は図1に示し、研究内容は表1に示す。既に再生骨材Hと砕石を使用したコンクリートについて、材齢1年まで圧縮強度試験時における供試体の乾湿の影響について実験を行った。その際に、材齢91日に比べ材齢1年で圧縮強度が若干低くなる傾向が認められため、圧縮強度が低くなった要因を明らかにすることを目的とし、今回は材齢3年でモルタル付着率の多い再生骨材Mを追加しモルタル付着量による長期材齢特性の研究を行っていく。 (1)再生骨材の現状は、再生骨材を製造している工場が少ないため、再生骨材そのものが少ない。 (2)再生骨材H材齢365日の長期材齢での実験では、再生骨材Hの湿潤養生、気乾養生が91日を過ぎ、強度が下がってきた。 (3)モルタル塊量試験、モルタル付着率の結果は材齢156週(3年)の試験結果において、コンクリートへの影響へと繋がるかどうかの判別の資料となった。 (4)圧縮強度試験ではフライアッシュを混合した試料は強度が伸び、湿潤養生は28日を過ぎ強度が下がった。 (5)圧縮強度試験での標準養生では再生骨材H、再生骨材H+FA、再生骨材Mが砕石骨材に比べ多少下がり始めてきた。 |
自己アピール: 趣味…読書・野球・釣り 研究成果; |