程原 恵多

テーマ:災害時を含めたペット共棲住環境の品質評価

研究概要:

現在,日本では犬猫だけでも約2684万頭1)がペットとして飼育され,近年ではマンションの増加の影響により,ペットの室内飼育が急激に増加している。しかし,現在の住宅でペットと人が共棲するには困難な点が多くあるのが現状である2)。また,ペットとの共棲方法の提案に関する研究は少しずつなされているが,十分に検討されていない。そのような状態であり,今後はペット共棲住環境のさらなる向上が必要とる。2011年3月に東日本大震災が発生し,東北3県だけでも33万頭(犬)が飼われていたが未だに被害状況の把握されておらず,残されたペットの保護やペット同行避難と仮設住宅でのペット共棲に関する問題が発生し,災害時におけるペット共棲住環境の改善が必要となった。  以上を踏まえ,本研究では, 日本建築学会における,「品質保証を品質に対する十分な信頼感を得るために行う行為」3)と示す考え方を踏まえ,飼い主とペットのニーズを重視する観点で,必要となる住環境性能に関する仕組みを住環境品質として評価し, 東日本大震災の災害時におけるペット共棲仮設住宅の建材・空間特性を踏まえ,ペット共棲の仕方の検討を行うことを目的とする。(図1,表1参照)  研究1では, 犬などの群れをなす習性をもつ家庭動物は,飼い主の生活の質の影響でQOLが決まる要素があることから,飼い主の住環境の満足度が犬の満足度を高めるのに,仮設住宅の内装状態調査を踏まえ,その住環境改善に向けて,近赤外光法計測NIRSを用い,壁紙のテクスチャーが人の心理に影響を与えるか検証する。研究2では東日本大震災東京都動物救援センターと被災地のペット共棲仮設住宅の実態調査を踏まえ,ペットと人の5感特性への影響因子を整理し,主に騒音に関するペット共棲住環境の改善提案を行う。

 

自己アピール:

趣味…テニスインターハイ,お弁当毎日,チームプレー,ホームセンター,テニスお弁当男子,参上!

 

研究成果
1)程原恵多,田村雅紀:災害時を含めたペット共棲住環境の品質評価
,総合研究所・都市減災研究センター(UDM)研究報告書(平成24年度)
2)程原恵多,田村雅紀:災害時を含めたペット共棲住環境の品質評価 ,日本建築学会関東支部研究報告集,2013.3