直井 優太

テーマ:

屋外暴露-改質こけら葺き材の初期劣化性状の評価

研究概要:

日本の伝統的屋根葺き構法であるこけら葺きはコストや耐久性の問題から年々減少傾向にある。しかしこのような伝統構法は保護していくべきである。京都になどに健在する伝統的価値のある町並みをどのように保護するべきか日本でも多くの議論されてきた。これらは文化的価値があり観光資源としての期待もあるため保護保全のニーズは十分にあると言える。現在でも保護の在り方については専門家によって検討されている。こけら葺きに関しても保護の対象として議論し後世に残すべきである。こけら葺きの保護にあたって大きな問題となるのは維持費である。葺き替えのたびにコストが掛かるのは大きな負担である。そこで改質処理を行うことで、耐久性の向上できれば葺き替えサイクルの長期化につながり結果コストの削減になる。つまり改質処理はこけら葺き保護方法の一つとして提示できる。そこで本研究では特にこけら葺きの初期劣化状況を調査し劣化の原因を検証するとともに、改質処理によりどの程度劣化を遅らせることができるのかを検証する。効果的な改質処理を確立し、こけら材の葺き替え周期の長期化を狙う。

 

自己アピール:

趣味…ボクシング,材料達人

 

研究成果

1)直井優太*1,田村雅紀*2,後藤治*2,山本博一*3:文化財の技術保全を目的とした屋外暴露-改質こけら葺き材の初期劣化性状の評価,総合研究所・都市減災研究センター(UDM)研究報告書(平成24年度)

2)直井優太,田村雅紀,後藤治,山本博一:屋外暴露-改質こけら葺き材の初期劣化性状の評価,,日本建築学会関東支部研究報告集,2013.3