研究テーマ:
外壁タイル補修工事の実態調査を踏まえた弾性接着剤の補修実験と損害・工事費用リスクの調査
本研究は外壁タイル補修工事の実態調査を踏まえた弾性接着剤の補修実験と損害・工事費用リスクの調査として行う。これは現在、日本国内の建物の多くで外装材として、タイルが選ば
れている。これはタイルが美観、耐候性に優れており、分類と して吸水率の低いT類(磁器質系タイル)や、焼き締めを十分 に行ったU類(せっ器質系タイル)などがあるからである。だ
が外装タイルは,一般的なセメント系タイル貼付材を使用した 場合,長期的なひずみや熱の影響で,構造体とタイルとの変位 が生じ,浮き・剥離・剥落の危険性が生じる。本研究では,非
破壊式の衝撃弾性波試験器を用いて,弾性波の減衰量を比較し て,浮き等が生じている状況について調査をした上で,実際に 付着試験器を用いてタイルを剥がし,その相関を確認するとと
もに,その原因を検討する。また、現在建物の外壁タイル補修 工事などが行われてはいるものの、補修工事後どの様な頻度で 補修工事を行っていくのか、どのくらいの補修工事費を投入す
れば、浮きタイルをなくすことが出来るかという情報が、テナ ントとの都合などにより明確にされてこなかった。そこで、実 際の補修工事が行われた工学院大学新宿校舎にて、衝撃弾性波
法による機械インピーダンス(HLD 値)を工事前後で計測し、 HLD 値の向上したタイル数と工事費用から、今後の補修工事の
必要回数と工事費用の算出を行い、どのくらいのリスクがある のかを調査する。
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