横田 将吾(しょご)



研究テーマ:

窯業系サイディング廃材を利用した他産業連携ー再資源化

研究概要:
アジア地域は地震などにより多くの耐震性が低い建築物が被害を受けている。
耐震技術水準の低さから、住宅(組積造)の被害が多く、建築物が人々の安全を脅かす存在になっている。
組積造住宅の主な被害要因としては、面外抵抗力の弱さが挙げられる。つまり、1つ1つのブロックが単に積重ねられているだけであり、組積壁面が外力に対しての抵抗力を有していないのである。そのため、部分的なブロックの抜落ちや壁面の倒壊が起きている。本研究では海外組積造住宅の安全性を確保する為に、組積造壁面の目地部分に三軸型のポリプロピレン(PP)シート(補強材)をポリマーセメントモルタルで付着させ、外力を加えることで面外抵抗力を評価する。

アジア地域では、ALCブロックを用いた組積造住宅が普及しているため、ALCを用いて組積造壁面の補修における新工法の開発を目指す。
本研究により、海外の耐震性が低い組積造住宅に対する補修方法を開発する。
東南アジア諸国は発展途上国であり、人口の急増が予想される為、幅広い範囲で建築物の損壊を防ぐ事が出来る。特に、古くに建てられた耐震基準が低い建築物の地震による被害は多い為、本研究の補修方法で損壊を防ぐことが出来、安全な住宅の普及に繋がる。

本研究では、組積造壁面の目地部分に三軸型のポリプロピレン(PP)シートをポリマーセメントモルタルで付着させ、三点式界面せん断試験によりせん断抵抗を評価する。日本の組積造は一般的にレンガが利用されているが、海外においてはALCブロックも利用されている。本研究でもALCブロックを用いる。

1.使用材料  @母材用ALCブロック×144個 A下地用現場調合モルタル/(質量比)セメント:砂利:水=2:5:1  B補強用三軸型ポリプロピレン(PP)シート

2.実験手順  @ALCブロックをモルタルで張り合わせた試験体の目地部にPPシートを付着。 A圧縮試験機で外力を与え界面のせん断抵抗を図る。外力を与えた時の左右のブロックの変位、せん断ひずみ量の差よりせん断変位量(=左変位−左ひずみ)−(右変位−右ひずみ)をもとめ、その程度の違いよりPPシートの効果を測定。Bデータロガー測定器を用いて1秒ごとに正確な実験データを記録。

研究成果:
1)横田将吾, 田村 雅紀,メーソンリーブロック外壁の繊維補強による変形抵抗性の確保に関する研究,工学院大学研究ブランディング事業,巨大都市・複合災害に対する建築・情報学融合によるエリア防災活動支援技術の開発と社会実装,成果報告書2018.3
2)横田将吾, メーソンリーブロック外壁の繊維補強による変形抵抗性の確保に関する研究, 工学院大学卒業論文報告書2018.3
3)横田将吾、田村雅紀,ALCブロック外壁の繊維補強による変形抵抗性の確保に関する研究2017年度 日本建築学会関東支部研究報告集1,CD-ROM, 2018.3
4)田村雅紀、六角暁、横田将吾、長崎翼、2017年ISATジャパン アジア・モンスーン地域住宅における自然災害対応型−建設技術の開発・普及、ポスターセッション、2017. 8工学院大学


特技・趣味:
スノーボード!山くだり!道なきみちをいく。模型づくり!格好いいなトイレをみること!