小清水基貴(もとき)



研究テーマ:

高粘性樹皮を用いた茅葺屋根の延焼遅延効果と防火対策に関する研究

研究概要:
高粘性樹皮を用いた茅葺屋根の延焼遅延効果と防火対策に関する研究は, 茅葺屋根は、周囲の火災からの飛び火による着火のリスクが高く、着火した場合消火が大変困難になってしまうのが現状である。 茅葺屋根は屋根面での延焼防止が大変重要である。しかし、今現在の消火では、様々な問題が生じている。火災が起きた時に周囲に水源がない場合があるということや、かやぶき屋根の性質により、水での消火では屋根から水が流れてしまうために延焼しやすく、消火も不効率であるということが挙げあれる。
そこで、私たちは、高粘性液体に着目する。高粘性液体は、せん断速度を与えることにより、粘性が下がり、せん断速度を与えないと粘性が上がる。
この性質により、屋根面への付着性が高まり、結果として延焼防止の効果と、消火の効率性が上がると考え、研究をしていき商品化を目指す。

使用材料:高粘性液体      茅      一定量の水

実施計画:粘性実験 (せん断速度を与えた状態と与えてない状態での比較、粘性の違う高粘性液体を使い比較)      

過熱実験 (高粘性液体をしみこませた紙を過熱して、物質に与える影響を観察する)      

雨だれ実験      高粘性液体のみの燃焼実験

 

研究成果
1)小清水基貴、田村雅紀、後藤 治、小林直弘,各種都市建築物の非構造部材における性能評価と機能継続に関する研究 −木質・植物系屋根に対する高粘度液体による延焼抑止効果−工学院大学研究ブランディング事業,巨大都市・複合災害に対する建築・情報学融合によるエリア防災活動支援技術の開発と社会実装,成果報告書,2019.3
2) 小清水基貴、田村雅紀、後藤 治、小林直弘,延焼中の茅葺屋根に対する高粘性液体の延焼抑止効果,2018年度 日本建築学会関東支部研究報告集,CD-ROM, 2019.3
3)田村雅紀,後藤治,小林直弘,小清水基貴,石郷岡将平,小松原佑太,村田眞志,池亀主則,堀田博文,堀内智,松山賢,延焼中の茅葺き屋根に対する高粘度液体の燃焼抑制効果(第3報 熱重量示差熱分析TG-DTA),平成30年度日本火災学会研究発表会梗概集,pp.322-323, 2018.5
4)

特技・趣味:
写真を撮ること、スノーボード、剣道