猶木 彩笑(なおき)



研究テーマ:

国内茅葺建造物の屋根材料におけるライフサイクルフェーズのシステム分析・境界条件の検討

研究概要:
現在日本の茅葺き屋根は、減少傾向にある。茅場の減少や茅葺き職人の減少、葺き替えのコスト の高さ、法的規制による茅葺き新築が困難になるといった要因があげられる。
本研究では、日本で生産されている茅材と現存している茅葺き屋根の建築の統計調査を行い、将来的に日本の生産量で国内の茅葺きを定期的に葺き替える体制の方法を研究する。

〈研究結果により期待される効果〉   
茅葺き屋根を見直すことにより、茅葺き屋根の保存地区の拡大と茅葺きの生産性の向上、 歴史的景観づくりの手助け、 減少傾向にある茅葺き職人の増加が期待できると考える。

〈研究の実施計画〉   
@日本国内にある茅場の把握、国内に現存する茅葺き屋根の把握調査   
A建物の規模別の茅葺き替え消費量の分析 
B輸送ラインの分析
C  A当初材料の保存再生と活用

〈研究の概要〉   
これまで当初材料に着目して保存されている建物は、重要文化財などの国に保護登録されている ものばかりである。 地域独自使用されていた当初材料の発掘し、もともと根付いていた文化の再生と保存、それによる新たな文化形成を視野に入れて研究する。
本研究では、山梨県塩山市にある特異性を持った「突き上げ屋根」建築に範囲を絞り研究する。

〈研究結果により期待される効果〉 〈研究の実施計画〉  
B日本の職人を存続させるための新たな雇用体系
〈研究の概要〉
近年、日本のあらゆる分野の職人が減少傾向にある。 現役で働いている職人、また新たに職人になる若者を定着させるため、新たな雇用体系のモデルを研究する。 本研究では、職人を「左官職人」に絞り、より実践的に使用できる雇用体系を研究する。
〈研究結果により期待される効果〉   職人の受け入れ体勢の向上、それによる新たな技能者の確保(若者や女性、外国からの人材)
〈研究の実施計画〉     原田左官←女性左官の受け入れ体勢、店舗工事、 あじま左官 (現在後藤研の先輩が就職)←伝統的な工法を守る、 株式会社 壁美師 (個人的なつて)←個人経営、

研究成果:
1)猶木彩笑、田村雅紀、後藤 治,国内茅葺建造物の屋根材料の需給保持性の研究,2018年度 日本建築学会関東支部研究報告集,CD-ROM, 2019.3

2)猶木彩笑、国内茅葺建造物の屋根材料の需給保持性の研究,2018年度 工学院大学卒業論文報告集,CD-ROM, 2019.3
3)猶木 彩笑,田村雅紀,国内茅葺建造物の屋根材料におけるライフサイクルフェーズのシステム分析・境界条件の検討,2020年度 日本建築仕上学会研究発表論文集,2020.10
4)猶木 彩笑国内茅葺建造物の屋根材料におけるライフサイクルフェーズのシステム分析・境界条件の検討,2020年度 工学院大学修士論文集,2020.10