鈴木秋人(アキト)



研究テーマ:

,繊維シートを用いた湿式外断熱タイル張り工法に関する研究

研究概要:

外断熱工法は躯体を外部熱の変化から守ることができ、 環境配慮の観点からも今後より多くの活用が期待される。
しかしながら、昨年起こったロンドン火災で浮き彫りとなった耐火性の課題や、負圧がかかった際の断熱材からのタイル剥離や断熱材自体の強度なとど解決すべき課題はあると いえる。
そこで本研究では試験体を作製し、断熱材の負圧による強度変化やタイルを付着させたモルタルの剥離性、更には解体時のリサイクル方法などを実験を通して検討し、安心安全な湿式外断熱タイル張り工法の開発を目指す。

3.研究結果により得られる効果
乾式通気層工法外断熱タイル張りと湿式外断熱の塗装仕上げの中間コストであり、 両方の特性を併せ持つ本製品を開発することで、外断熱工法のさらなる普及率の 増加へと繋がると考える。外断熱工法は、熱容量の大きいコンクリート躯体に適 用することで、コンクリート躯体の温度変化を小さくし、熱変化による経年劣化 からを躯体を保護することができるうえに、躯体内部の室内環境の変化を低減す ることができる。その結果、建築物の長寿命化を図ることができ、今後必要とさ れる優良な住宅ストックの形成という観点や、建物の省エネルギー化という観点 からもより一層の活用が期待される。
また都市部においては、外断熱工法により 建物の壁面への蓄熱を防ぐことで、問題となっているヒートアイランド現象など の環境問題への一つの解決策を提示できるものと考える。

4. 使用材料
1.セメント板(JIS A5371、N 300 60) 2.断熱材(EPS,EFR) 3.タイル(シート) 4.タイルエースPRO 5.ベースコート 6.普通ポルトランドセメント 7.ファスナー

5. 実験計画
1.引張接着性試験 2.ビスパンチング試験 3.せん断接着性試験 4.ゼロスパンテンション試験 5.水張り試験 6.曲げせん断強度試験 7.衝撃(落球)試験 8.衝撃(砂袋)試験

6.研究成果
1)鈴木秋人、相山明大、田村雅紀、岡田幸三、堀 幸作、高本修一,繊維シートを用いた湿式外断熱タイル張り工法に関する研究 その1繊維シートとビスによる外断熱部の躯体面への付着抵抗性,2018年度 日本建築学会関東支部研究報告集,CD-ROM, 2019.3
2)鈴木秋人、,繊維シートを用いた湿式外断熱タイル張り工法に関する研究 ,2018年度 工学院大学卒業論文集,CD-ROM, 2019.3

3)相山明大、鈴木秋人、田村雅紀、岡田幸三、堀 幸作、高本修一,繊維シートを用いた湿式外断熱タイル張り工法に関する研究 その2タイル-断熱材間の引張接着性評価,2018年度 日本建築学会関東支部研究報告集,CD-ROM, 2019.3
4)鈴木秋人、相山明大、田村雅紀、岡田幸三、堀 幸作、高本修一,各種都市建築物の非構造部材における性能評価と機能継続に関する研究−都市非住宅用・外断熱タイル張り工法の安全・劣化性状−工学院大学研究ブランディング事業,巨大都市・複合災害に対する建築・情報学融合によるエリア防災活動支援技術の開発と社会実装,成果報告書,2019.3

特技・趣味:
バイク,旅