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研究概要: 近年、日本では地震だけでなく、局所的な豪雨や河川の氾濫など多くの自然災害が発生している。また、都市部と市街部では自然災害に対する建築物の被害状況の把握において、多くの違いがあり、今後様々な場面において多くの人出や時間を必要としないドローンの活用が必要になっている。以下の表1に地域別の災害時の被害状況把握の概要を示す。表1.地域別の災害時の被害状況把握の概要地域別 概要 都市部 市街部に比べ表面積が大きく、地震などの災害時に外壁の落下やガラスの破損など超高層建築物の壁面の安全性の重要性が高い。 市街部 個々の住宅の被害状況の把握が重要であり、川の氾濫による水害の被害状況の基準として床上浸水高さ45cmが基準となっている。 2.研究の方法 使用材料:泥水、一般住宅の外壁材、ドローン、光学カメラ、赤外線カメラ実験の要因と水準実験要因 水準 泥水の砂の割合 10%、20%、30%、40%、50% 泥水に浸す時間 一日、半日、一時間 乾燥時間 一日、半日、一時間 気温 高い、低い 泥水の流れ あり、なし 実験方法都市部:新宿にある100m以上の超高層ビルにアンケートを実施、ドローン撮影による建物の3次元化。市街部:様々な外壁材に泥水を付着させ、光学カメラと赤外線カメラで様々な条件下で把握できるか検討する。 3.想定される結論とその研究が果たす社会的貢献度 都市部 地震や台風などの自然災害による被害予想がたてられ、災害時に迅速な対応ができる、詳細な3次元化が可能になると災害前後の建物の変化を把握することができる。また、被害状況把握に対して、多くの人出を必要とせず時間短縮にもなる。 市街部 今までは、河川の氾濫においては現地に多くの人が出向き、個々の住宅の被害状況の把握を実際に見に行かなくてはならなかったが、ドローンの活用により少数の人のみで個々の住宅の被害状況を把握することができる。 4.既往の研究例(田村研OBOG研究HPを見る) 都市部の高層ビル街区におけるドローン外壁劣化度調査と評価システム建築外装タイルの劣化時固有振動数の評価と剥離リスクの算定阿部道彦長期使用した既存鉄筋コンクリート構造体の非破壊試験と現場業務への展開首都圏で実施工された建築構造用コンクリートの色彩特性分析と原材料物性因子との相関分析 5.研究成果 1) 岩辺孝幸,,都市建築と市街・地域部におけるドローンを活用した被災度判定技術の検討,2019年度
工学院大学卒業論文,CD-ROM, 2020.3 |
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