北畠佳鈴(コブシ)



研究テーマ:

熱処理した木材に難燃剤を注入した際の白華現象を押さえる塗料の検証

研究概要:

希望する研究テーマ:熱処理した木材に難燃剤を注入した際の白華現象を押さえる塗料の検証

1.研究の目的
現在、付加価値をつけた木材の需要が伸びており、難燃処理を行い、耐火性を向上させた木材の利用も注目されている。その中で難燃処理木材は経時的な水分の影響により、難燃剤が溶出し、色むらと機能低下を発生することが知られている。難燃剤の溶出を抑える下塗り材を開発するために、各種下塗り材を用いたアクリルシリコン系透明保護塗材により試験を行い、最適な下塗り材を開発する。また、既往の研究より、アクリルシリコン系透明保護塗材を木材表面に施すことで退色劣化への対抗策として有効であることを報告されているが、一年以上屋外にて暴露試験を行い、物性としての痛みが遅れていることを、硬度を測定することにより検証する。

2.研究の方法
試験材料:サーモウッド(無処理、難燃処理、不燃処理) 50×60×14、14×14×14

要因と水準:要因 水準 木目 柾目、木表、木裏、小口 湿度 33%(MgCl2・6H2O)、85%(KCl)、繰り返し 木材の種類 サーモウッド(無処理、難燃処理、不燃処理) 実験方法試験体の測定面以外をコーティングし、飽和塩水の入った容器に試験体を入れ時間ごとの重量を測定し、写真に残す本試験材料:サーモウッド(無処理、難燃処理、不燃処理) 300×60×14 150×60×14要因と水準要因 水準 木材の種類 サーモウッド(無処理、難燃処理、不燃処理)、一般木材 下塗り材 セブンコートN用シーラー、アクリルシリコン樹脂下塗り材、エポキシ樹脂下塗り材、ウレタン樹脂下塗り材 曝露角度 0°、45°、90° 実験方法サーモウッドの無処理、難燃処理、不燃処理の木材、一般木材を0°、45°、90°で暴露し、下塗り材ごとの難燃剤溶出の抑制の比較を検討する。

既往の研究(その2)材料:屋外曝露試験を一年以上行った木材一年以上曝露試験を行ったアクリルシリコン系透明保護塗材を施した木材の物性の劣化の遅れを検証するために、硬度を測定する。 3.想定される結論とその研究が果たす社会的貢献度小口、柾目、木表、木裏の順で白華が発生しやすいと想定する。

4.既往の研究例(田村研OBOG研究HPを見る)木質外装材におけるアクリルシリコン系透明保護塗材を用いた紫外線劣化による退色防止の検証

5.研究成果

1)北畠佳鈴、田村雅紀、内藤真弘、久保田信二、奈良利男,表面透明保護塗膜を施した不燃処理木材を含む各種木材における経年変化抑制技術,2019年度 日本建築学会関東支部研究報告集,CD-ROM, 2020.3

2)北畠佳鈴、表面透明保護塗膜を施した不燃処理木材を含む各種木材における経年変化抑制技術,2019年度 工学院大学卒業論文,CD-ROM, 2020.3

特技・趣味:
木質材料、木材に興味があり、それに関連した研究がしたいですチームで何かをし、協力して物事を進めるのが好きです。こぶしファクトリーも好きです。