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  • EGR成分を含んだ層流燃焼速度の研究

    概要

     近年の自動車性能を見ると,エンジンの燃費改善と環境対策に努めています. そこで有害排ガス低減や燃費改善の観点からEGRが多く用いられている. しかし, 自動車メーカーはEGR量が不選定のまま適用している. そこで本研究では,エンジン性能に影響を及ぼすパラメーターである 層流燃焼速度と燃焼温度を測定し,火花点火エンジンに適したEGR量を 解明することが私たちの目的です.
     EGRとは, Exhaust Gas Recirculationの略で排ガス再循環という意味です. 通常,エンジンは外部から空気を吸気し,空気とガソリンを混ぜた混合気を エンジン燃焼室内に送り込み着火させて燃焼を行います. 燃焼した混合気は,排ガスとなり触媒やマフラーを通して外部へ排出されます. EGRは,燃焼過程で生成された排ガスの一部を吸気側に戻して, 混合気と一緒に燃焼室内に送り込み再度燃焼させるシステムです. EGRを適用することにより、吸気する混合気量が減少するため, 吸気抵抗が低減し,エンジンブレーキの緩和となり燃費改善に貢献します. また混合気中の酸素量が減少することにより燃焼温度が低下し,NOxの生成を抑制するため, 環境対策にも有効な手段です.
    EGR

    層流燃焼速度と燃焼温度

     主な実験内容は,空気とメタンの混合気を実験用バーナーで燃焼させ 層流燃焼速度と燃焼温度を測定します.混合気にEGR成分としてN2,CO2,エンジン排ガスを それぞれ添加してバーナーの火炎の変化を比較します. 図2は,N2を添加した時の火炎形状です.内炎の形状が大きくなると, 層流燃焼速度が低下する関係があります.この図から,10%添加では, 層流燃焼速度の変化が少ないことが分かります.N2は燃焼されないため, 燃焼温度は低下します.このようにして,層流燃焼速度を維持したまま 燃焼温度が低下する最適なEGR率を選定することが研究目的です.
    バーナー火炎


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