Micro_System Lab




研究背景










昆虫は,歩行・飛翔・跳躍・泳動などの様々な移動手段も用いることで,広範囲な移動を可能としている.しかし,従来の移動手段は,車輪式・クローラ式・脚式などがある.これらは,災害現場や荒地などの不整地において,自分より大きな溝を越えるのは不可能である.そこで,私たちは昆虫の跳躍機構に注目し,ロボットに組み込むことで移動範囲の拡大を目的としている.

跳躍機構

  コオロギの後脚



@屈筋が収縮
A屈筋と伸筋を同時に収縮
→レジリンに力が蓄えられる
B屈筋のみ収縮を解放
→レジリンの力が解放させる
C跳躍
  跳躍機構1



@モータが回転することによりクランクが回転.
Aクランクが連結棒を押し込んでいくことによりリンクが変形し,バネに力が蓄えられる.
Bクランクと連結棒の接触がはずれることでバネの力が解放される
C跳躍
  跳躍機構2

仕組みは,まず,モータでプーリーを回転させ,テグスを巻き取る.脚を引き寄せると同時に,ばねを伸長させエネルギを蓄える.次に,モータとプーリーをつなぐギアをクラッチで切り離し,エネルギを解放し跳躍を行う.クラッチのギアが遊星歯車の動きをすることで,切り離しを行う.

1つのばねで歩行と跳躍を行わせるには,全ての動作で等しい力が必要になり,歩行の素早い動きを行わせることが困難である.そこで,ばね定数の異なる2つのばねを用い,歩行時には弱いばねを,跳躍時には強いばねを伸縮させることで歩行と跳躍を両立させる.

 


 巻き取り前    巻き取り後
 


完成機体

機体1

機体2
歩行
跳躍