本文へスキップ

工学院大学 先進工学部 生命化学科



お問い合わせ
は matz□cc.kogakuin.ac.jp(□は@)

〒192-0015 東京都八王子市中野町2665-1









研究内容


研究テーマ

  • エピジェネティックスを標的とした医薬化学研究
 細胞中のDNAは、ヒストンと呼ばれるタンパク質に巻き付いてクロマチン構造を形成することで核内にコンパクトに格納されています。このクロマチン構造は、ヒストンが化学修飾されることによって変化し、さまざまな遺伝子の発現が調節されていることが知られており、エピジェネティクスという研究領域に発展しています。
 2004年に発見されたLysine specific demethylase (LSD)は、flavin adenine dinucleotide(FAD)を補酵素としてヒストン中のメチル化リシンを脱メチル化する酵素であり、エピジェネティックに遺伝子発現を制御しています。LSDには2種類のパラログ(LSD1, LSD2)が存在しますが、このうちLSD1は、各種がん細胞の増殖などに関与しており創薬標的として期待されています。一方でLSD2の機能には未知な点が多く、炎症遺伝子の発現亢進や脂質代謝制御との関係が指摘されている程度です。
 当研究室ではX線結晶構造解析を基盤として、LSD1とLSD2それぞれの阻害剤創製を目的とした医薬化学研究を展開しており、すでに強力なLSD1阻害剤を見出しています。またLSD2阻害剤の報告例は少ないのですが、その中でも最強の既知阻害剤と同等以上の活性を有するオリジナルなLSD2阻害剤を見出しています(理化学研究所生命機能科学研究センターとの共同研究)。

drawn by Mr. Tabusa

【参考文献】
  1. Niwa, H.; Sato, S.; Hashimoto, T.; Matsuno, K.; Umehara, T. Crystal structure of LSD1 in complex with 4-[5-(piperidin-4-ylmethoxy)-2-(p-tolyl)pyridin-3-yl]benzonitrile. Molecules 2018, 23, 1538-1546..










information

医薬化学研究室

〒192-0015
東京都八王子市中野町2665-1
17号館3階356
Phone: 042-628-4492
E-mail: matz□cc.kogakuin.ac.jp
(□に@を入れてください)