新しい機能を持った高分子(ポリマー)材料を開発し、その機能はなぜ発現するのか、機能発現のメカニズムを、理論的・実験的に明らかにすることが研究テーマです。
材料としての高分子の性質や機能は、各々の分子の構造に依存するだけではなく、それら分子の集合状態も反映しています。このように、分子構造と固体構造を解析することは、高分子材料により高度な性能を発揮させるためのキーとなる研究分野です。
○ 分子構造制御による高熱伝導性と電気絶縁性の両立
○ 高圧水素下におけるゴム材料の特性と構造解析
○分子構造と機能性の理論的解析−計算化学−
○ セルロース誘導体の分子特性解析
○ リビングラジカル重合による組成傾斜材料の創成と分子特性解析
●卒業研究の意義は、研究成果それ自体にもありますが、それとともに設定された目標に向かって未知の問題を一つ一つ解決する過程を体験することにあり、教育の一環として卒業研究を指導しています。
毎週1回高分子化学の基礎的専門書(英語)の輪講と分子分光学のゼミ、夏期富士吉田セミナー校舎でのゼミ合宿が定例行事です。
■ 研究室の概要
■ 代表的な研究テーマ
高い熱伝導性と電気絶縁性の両立は極めて困難であるが、厳密な分子構造の設計とナノレベルでの分子配列の制御より、これらを両立する優れた高分子材料の開発を行っています。ナノレベルでの構造制御により、高機能性デバイスへの応用が期待されます。
水素は次世代クリーンエネルギーとして期待されていますが、高圧水素ガスは材料を劣化させます。分光学的手法を用い、ナノレベルでのゴム材料の高次構造変化と劣化の関係を解明しています。
分子設計し実験的に合成した試料の機能発現が、なぜ発現されるのか?理論計算に基づくシミュレーションと比較し、その詳細なメカニズムの解析を行っています。
環境問題との関連から再び注目を集めている、セルロースならびにその誘導体は、古くて新しい高分子材料です。セルロースの新しい溶媒としてイオン液体を用い、従来とは異なる合成法で得たセルロース誘導体の分子特性を解析しています。
高分子鎖の化学組成を変化させていく組成傾斜材料は、従来にない機能性を発現することが期待されます。この様な高分子を合成し、構造と機能性の関係を解明しています。
■ 研究室の生活・その他
自由な雰囲気は大切ですが、それが自堕落にならないように指導しています。