工学院大学東日本大震災復興支援事業
スピンオフ企画『青ヶ島』整備
2011.12.04
■復興支援活動の、もう一人の中心人物は熊谷産業の熊谷秋雄さん。
茅葺屋根材のヨシや地場材のスレート石板を扱っておられ、後藤先生とは伝統的建築
の保全・再生で以前からお付き合いがあったそうです。熊谷さんは、ご家族、ご親族
とともに被災され、かつての職場も津波で流されてしまいました。でもお元気で精力
的に活動され、パワフルでこちらが圧倒されるくらいです。
・また、復興支援住宅の外構の石組みを担当された福住庭園の福住 豊さんにも非常に
お世話になっています。福住さんは、飯田十基先生のお弟子さんにあたり、伝統的な
日本庭園の作庭は当然のこと、池袋の西武の壁面緑化などもなさっています。技術へ
のこだわり、面白がり方が、しのざわにはいつも刺激になっています。
・そんなお二人に触発されながら、なかばなすがママに流されつつ生まれたのが
今回の「青ヶ島」整備です
■北上川は河川交通の主要路として栄え、何度も付け替えられてきました。青ヶ島は、
北上川河口、追波湾は海との出入口にあたり、青ヶ島は河口の見張り台的な「場所」
です。特異な地質と海岸部の温暖な気候によりタブなど常緑樹が生えています。
・東日本震災以前、青ヶ島の麓には文化財指定を目前?にしていた建築物がありました
(後藤先生と熊谷さんが関わっていらっしゃったそうですが、きちんと調べてられて
いません、すいません)。が、津波ですべて流されてしまいました。
■青ヶ島の斜面も一部崩壊しています。今回はこれら倒木を整理し
間伐し、環境を整備する作業の第1弾です。間伐作業は福住造園の
専門の方が担当します。しのざわのチームは間伐された後、麓に
落とされた材を集積、整理、処理する作業をします。
・作業に関する特別の器材は持参しなくても大丈夫です。ただし、
防寒対策は充分に。ハンパないそうです。
・期間は、2012年01月30日(月)〜02月03日(金)。
仙台でレンタカーを借りる予定です。しのざわを含めて8人まで
30日朝と3日夕方、仙台と現地の送迎が可能です。しのざわは
5日までいる予定です。それ以外は自力で現地集合してください。
・ボランティアなので日当はありません。交通費は仙台までは自費
でお願いいたします。食費・宿泊費も自腹を想定してください。
現地での宿泊は、近くにある追分温泉を予定しています。予約等
の都合がありますので、希望者は連絡をお早めに。
■青ヶ島の斜面は急です。でも登ると、丘の上からさまざまなものが
見えます。北上川対岸の水没した集落、吉浜支所、吉浜小学校…。
多くの児童が亡くなった大川小学校も遠望できます。
「津波のとき、近くの丘に登りさえすれば…小学校脇の斜面は、
この青ヶ島の斜面よりも緩かった…」
熊谷さんは、私たちを連れて青ヶ島に登るときに、そんなことを
仰っていました。メディアではわからない、通り過ぎただけでは
わからない、震災、津波を実感するためのプロジェクトでもある
気がしています。
参加お待ちしています。
■連絡先
・e-mail:kshino@cc.kogakuin.ac.jp
・twitter:kshinoz
・facebook:kshinoz