テーマ3 震災廃棄物の再資源化と高機能化

大量の震災廃棄物が予想されるコンクリート・木材等の高品質かつ効果的な再利用法を開発し、自治体・企業とも連携した実践的な広域協働体制も構築する。本研究はCO2削減にも貢献する予定です。
○:小課題リーダー、 下線:学内研究協力者、 ( ):学外共同研究者、 (下線):学外研究協力者

■小課題 3.1) 震災廃棄物の再資源化と高機能化
担当者:○阿部、田村、後藤(治)、(石川)

震災後に不足の懸念される建設資材への副産資源の有効活用の一環として、鉄鉱石から鉄を取りだす過程で副産される高炉スラグ細骨材を高強度コンクリートに適用するための実験を行っている。コンクリートの力学的特性をはじめ、凍結融解抵抗性、乾燥収縮、中性化などの耐久性にかかわる性質について系統的な検討を行っている。震災後に建設される復興住宅の基礎の耐久性を確保するための調合および施工方法を検討するため、実部材の施工精度を調査するとともに、住宅基礎の模擬部材を作製してそれから採取したコンクリートの強度および中性化について実験を実施している。   コンクリート供試体の強度試験   住宅の模擬基礎試験体の作製状況
震災後に大量に発生するコンクリート塊を効率良く再資源化するために,モルタル硬化体を含めた再生骨材コンクリートの物性研究を実施している。同時に,予めコンクリート用骨材が品質低下がない形で回収可能となるような,骨材回収型コンクリートの研究開発をすすめている。更に,それらにより発生した骨材微粉末およびコンクリート微粉末を炭酸化による改質処理により,特殊混和材として物性改善される仕組みについて検討している。震災後に大量に発生する建設廃棄物の処理の際に,輸送による環境負荷が極力低減できるようにするため,輸送に関わるカーボンフットプリントを算定する方法について検討している。         再生骨材     カーボンフットプリント