ユーザの取捨選択行動に基づく嗜好推定による飲食店推薦システム
児玉 礼,北山 大輔
第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM Forum 2016),F2-2,福岡県,2016年3月,査読無
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概要
近年,飲食店検索サイトが充実しているため,インターネットで飲食店を検索する人は多い.このような飲食店検索サイトでは検索クエリを用いる,飲食店のジャンルを指定して検索をするという方法が存在する.しかし,これらの方法はユーザの食べたいものが明確に決定していない場合には有効に働かない.そこで我々は,目的が明確ではないユーザでも,例示された飲食店の取捨選択は可能であり,そこに嗜好が含まれていると考えた.本稿では,ユーザに対して複数の飲食店情報を提示し,提示された飲食店に対して取捨選択を行うことで,ユーザの嗜好を推定し,新たな飲食店を推薦するための手法を提案する.具体的なシステムの流れは,まず9つの飲食店をユーザに提示する.次に,ユーザは提示された飲食店情報を自身の興味にしたがい取捨選択する.取捨選択行動により,残っている店舗,捨てられた店舗,表示されていない店舗のパターンを用い,ユーザの潜在的/明示的な嗜好を推定する.そして推定した嗜好に基づき,新たな飲食店情報を推薦することを繰り返し,ユーザの嗜好を特定していく.