DIARY 2002年7月前半



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7月1日(月)

研究室のドアがたたかれるたび、会議が一つ増えていく。レポートをもってきた学生だったりするとホッとする。叩き方が控えめであればあるほど、何か頼み事があったり、仕事があったりする場合であるという悪い予感がしてしまう。

あまりよくわかっていなかったのだが、昨日まで日本と韓国で行われていたスポーツ大会は大イベントであると見なされていたらしい。今日になってもニュースはそのイベントのことばかりやっているのに驚かされた。

本日いきなりアクセス件数が増えた。「倫理」「生命科学」「科学論」といった言葉で検索をかけてたどり着いている。そういえばそろそろ試験日程の貼り出しがある。各大学が試験モードに入り始めたのだろうか。検索はまだまだYahoo!が多い。検索神Google様への信仰心はそれほど広まっていないようだ。

不思議なのは"121"というキーワードで検索をかけて入ってくる人がいることだ。一度だけではない。ときどき見る。また、同じ人というわけでもなさそうだ。まるで、"121"という暗号があって、それを解くべく人々が"121"に関連したページを探し回っているかのように思える。こんなことを書いてしまった私は、知ってはならない秘密を公にした者として「組織」に消される可能性があるのかも知れない。ちなみに"121"は、このページのディレクトリ名"ft12153"の一部。Yahoo!検索で"121"を入れると、私のページがトップでヒットする。


7月2日(火)

全然知らない人から、公開してあるメールアドレスにメールが来た。「管理人 様。 //はじめまして。/****の*****と申します。/突然のメールたいへん失礼いたします。/ホームページを拝見させていただきました。/さて、突然ではありますが、私たちが運営しているホームページ/「*******」のお友達リンク集に/ぜひ貴サイトもご登録いただけないでしょうか。」(「****」は固有名入。/は実際の改行位置。)そんなに簡単に「お友達」を名のって良いとは思わないので、遠慮することにした。どうもリンクの誘いを、不特定多数に送っているらしい。ちなみに私のページはリンクフリー。リンクしたい人は断らなくて結構です。

「マクロビオティック」についてネットで調べているうちに千島学説と関係ありそうなことを発見。しかし、どのように関係しているのかはよくわからず。どちらもいわゆる「と」関係なので被迫害者つながりなのか、それとも理論的な関連性があるのか不明だ。科学史家としてはとても気になる。無農薬・有機野菜を作っている人の本の紹介のページには双方の関連書籍が隣に並べられていたりする。しかし、このページには『沈黙の春』まであるのだから、それほど深くつながりを追求すべきではないのかも知れない。


7月3日(水)

普段あまり活用されることのない自宅のFAXに、たくさんの枚数の原稿が届いたので、ロールが終了してしまった。FAX用紙がなくなるなんて年に一度くらいのことだし、終了の少し前には予告のカラーラインが出てくるので、残りを気にすることはない。

一昨日121の謎について書いたら、さっそく何人か試したみたいだ。

雨はあがったが蒸し暑い。うちに帰ってたべた、肉味噌そうめんが美味しかった。合挽き肉に続いて、さいの目に切ってあく抜きしたナスを炒め、酒、砂糖、味噌、生姜で調味、茹でたそうめんに薄めの麺つゆ、キュウリと一緒にかける、そうだ。2人前で、肉150g位、ナス2本、キュウリ1本、調味料適宜。

まだ非常勤暮らしだった頃、実家でもてあましていたお中元の箱入そうめん全100束を郵送してもらい、およそ半年かけて8割方一人で食べきったのは私です。私より3倍(←あまり意味のない数値化なので計算式は問わないように)貧乏していた隣区の親族にもっていくと喜ぶかと思っていたら、食べないから要らないとあっさり言われた。

リンクについて調べているうちにリンクに断りは必要ないことの根拠を解説したページを発見。法律家かと思ったら言語学者だった。もちろん本人のページはリンクフリー。


7月4日(木)

代理で出席することになった会議がもう始まっているはずというので、授業終了後ただちに会議室を一つずつ見て歩くも見つからず。会議案内メールを転送するように言ったのに来ていないから部屋がわからない。11階も28階も見当たらず、研究室から担当の事務の人に電話しようと27階に帰ると、会議で司会をしているはずの白髪の紳士(物理学者)がゆるりと歩を進めているのを目撃。教えられた時間が間違っていたようだ。ということで、予定より帰るのが遅くなってしまった。

レポートをCD−RWで持って来て、学校でプリントアウトしようとしたが学校のパソコンでは読めなかったという学生がいた。意外に互換性がないということだろうか。フロッピーってまだまだ役に立つと思う今日この頃だ。ノートパソコンではフロッピーディスクドライブが付いていなかったりするのだけれど。

「勁草」の「勁」ってパソコンでどうやって出してますかと社員に聞いたところ、「出せません。会社のパソコンには登録してあります。自宅のメールではカタカナで書いてます。」と答えられた。会社では誰かに登録してもらったのだろうか。私はここからコピペした。最近慣れ親しんだATOKが使えないので変換に苦労している。


7月5日(金)

今のところののところに住んでいたときに作った預金通帳に、ずっと手をつけていない残金があった。しかもATMで申請可能というので一部を定期に入れてしまい、その後ずっとほったらかしにしていた。それを引き出してみようと思いついて渋谷にあるその銀行の支店に足を運んだ。転居の通知も一切しておらず、また印鑑も紛失していたので苦労は予想されたが、まず3年ものの定期は自動更新ですでに3周目に入っていることをATMで確認することができた。しかし、窓口に行って事情を説明し定期を解約したい旨を伝えると、困ったという顔をされた。定期の中途解約は通帳を作った支店でしかできないこと、印鑑の変更の手続きもその支店に行けないのならまずそこに問い合わせて書類を取り寄せてからどこかの支店に直接提出する必要があること。その際に住所が変更されている旨を伝えればよいこと。印鑑変更の手続きを済ませた上で、定期の「満期での」解約なら他の支店でも受け付けること。以上を確認した。要するに、他の支店のことはその支店の責任でやってもらうので、同じ銀行であっても基本的に関知しないということのようだ。

私の管理がいいかげんなのは確かだが、もしそうでなかったとしても融通が効かなさ過ぎるのではないかと思った。原本があるところに行かないと手続きができないというのでは、何のために電子化を進めているのだろうと思ってしまう。「入れる」ためのハードルは低く設定するが、「出す」ためのハードルは高くするというのは、ストックの総額をできるだけ大きくしたい銀行にとって合理的な行動とも言えるが、それが合理的であるのは顧客があまり流動的ではない場合に限られるのではないだろうか。かつてはそういう状況があったかも知れないが、これからはわからない。こういった銀行の認識を改めさせる一助となるべく、この銀行からはさっさと引き上げることを決意した。他の銀行も同じかも知れないのだが、少なくともネット上と郵送だけですべての手続きが可能になる店舗のない銀行はある。


7月6日(土)

セミの抜け殻の鑑定士を募集しているというニュース。アブラゼミやニイニイゼミのような特徴的なものならわかるが、日本にいるすべてのセミの抜け殻を間違いなく見分けよというのは難しいことだ。環境省自然環境局生物多様性センターの抜け殻図鑑(pdfなので重たいです)を見てみれば、目利きになるのは簡単ではないことがわかろう。実際一地域に棲むセミの種数は限られているのだろうが。

午後から大学に。雑誌の編集の仕事で集まる。現在の若手(今の大学院生あるいはその少し上で私よりは下)の専攻が、限定された時代・地域の実証研究か、そうでなければ何でもありのSTS(science, technology and society)の両極端になってしまっており、歴史研究に軸足を置きながらも現代のことを論じるというスタイルがなくなっているという点で見解が一致した。


7月7日(日)

「レポートなのにA4じゃなくてもいいのか」という質問が大学1年生からメールで届いた。教室でも同じようなことを聞かれたのを思い出した。レポート一般については用紙サイズが指定される可能性があることを教え、この授業のレポートについての説明ではサイズについて何も触れなかったので、大きさは何でもかまわないと解釈するだろうと思ったのだがそうはいかなかった。どうやら「レポートはA4で出すべきものである」と刷り込もうとする意思がどこかに存在するようだ。このような意思があるのだとしたら、これからはサイズは何でもかまわないと明言した方が良いかも知れない。ただし、この場合「何でも良いとはどこまで良いのですか」という質問を誘発する可能性もある。どのように表記したら誤解なく理解させつつ事務的な個別質問をできるだけ少なくできるかというのが、多数の学生を相手にした教員の腕の見せ所である。

実は一昨年はA4以外受け付けない宣言をした。他の大きさの用紙に書いてしまった場合は、拡大(または縮小)コピーをとって出して良いとも言った。しかし、それにもかかわらず数通の規定外用紙のレポートが存在した。僅かな例外が出るくらいならあらかじめ自由にしておこうと考え直し今に至っている。さらに今年からおおざっぱなアンケート調査により、学生にとってプリントはBサイズの方が便利であるとの展望を得て、A4の用紙はもっぱら研究または事務用にしか用いなくなったところだ。

後味が悪いとY氏推薦図書、井上夢人『メドゥサ、鏡をごらん』を読む。後味もそうだが、読みながら気持ち悪くなってきた。自分が自分を失う? 記憶の混乱の気持ち悪さ。


7月8日(月)

夜10時。自宅に帰り着く直前に通り抜ける小さな公園。自転車を置いてベンチにぼんやり座っている男性。その隣のベンチでは、すでに寝ている人。花火に興じる女性二人(若くはない)。サッカーボールを追いかける小学生たち。にぎやかだな。

自転車の男性の方も、これから寝るのかもしれない。横に自転車を乗りつけたままベンチで寝ている人を今までも何度か見た覚えがある。いつも頭の下にスポーツバッグ(私が中学生のころ子供たちがあこがれたようなタイプのやつだ)を置き、あお向けになって顔に何かかぶせて寝ている。ひょっとするとまたその人かも知れない。

自転車で来るということは、近くに住んでいるということなのだろう。だとしたらなぜ自宅ではなく公園で寝ているのかとても不思議だ。家人と揉め事を起こしたのか、家にはいる場所がないのか、家にいたくない理由があるのか、単に外が好きなのか。それとも、自転車で移動するホームレスなのか。たしかにカバンを持っているあたり、単なる散歩にしては用意周到だ。しかし、何日も過ごせるだけの用意とも思えない。

定期試験が続けてあるということは、定期試験の問題作りもたて続けに行わなければならないということだ。

イギリスで白人のカップルから黒人の赤ん坊(双子)が誕生したというニュース。体外受精を行ったことが関係しているらしく、精子か受精卵の取り違えが疑われている。しかし、肌の色が違ったから生まれてすぐ問題になったけれど、同じエスニックグループ内で取り違えが起こることの方が可能性としては高いだろうから、取り違え一般はもっとたくさん起こっていてもおかしくはない。


7月9日(火)

どうやらトルコアイスというのが流行っている(いた)らしい。コンビニで雪印のアイスを買って食べてみる。「ロッテ雪見だいふく」の外側と内側を混ぜたような味に思えた。成分で見たところ普通のアイスと違うのは「澱粉」だ。

これに書いてあることは本当だろうか。澱粉の代わりにサーレップを使うと夢のような味になるというのだろうか。普通のトルコ人がアイスクリームを食べるのに、わざわざそんなに高価な材料を使っているとは思えない。麻薬並み(とまではいかないが)のグラム単価だ。

小アジアって言うのは、ヨーロッパの方から見た言い方だよなあとふと思った。「小アジア」という言葉の由来を調べてみなければわからないが、アジアの入り口(ちょっぴりアジア)といった意味なら、そういうことになる。この言葉を日本でも使っているというのは変な話なのかも知れない。ここによれば紀元400年頃から使われている言い方らしい。もっともそのときの「アジア」が何を意味するのかよくわからない。少なくとも日本や中国は入っていないだろう。

新刊本が見たくて池袋のジュンク堂とリブロ。ジュンク堂は、売れる売れないにかかわらずあらゆる本を置こうという姿勢が見えて、あまり売っていなさそうな本を見たいときに便利な店だ。バイトは時給860円で交通費なしだ。内部の喫茶店のウェイトレスも同じだろうか。

入稿直前の原稿のことでいろいろ。私も編集者のような気持ち。


7月10日(水)

植物に囲まれた大学では雨風の影響で人が皆校舎の中に入っていてとても静かだ。一方、ビルの中の大学では普段と特に変わらない光景が展開している。台風で雨風が強くなっていく東京の様子が、地下フロアのテレビを通じて確認されるところを見ると、「距離」とはいったい何だろうかと考えさせられる。テレビ画面を通して見えると、どこか別の世界のことのように思える。アフガニスタンも渋谷の街頭も同じ距離感で迫ってくる。岡山から東へ700km動いて東京に来ても同じ日本だが、同じ距離北西に動けば別世界の朝鮮民主主義人民共和国がある。

ギリシアの天文学について科学思想系の授業では必ず触れるのだけれど、簡単で読みやすく手に入りやすい参考文献に心当たりがなくいつも困っていた。仕方なくネット上に何かないものかと調べ、フィロラオス(古代の哲学者というか数学者というか天文学者?)で検索をかけたところこれを発見。面白かったが、ディレクトリをさかのぼってみるとセーラームーンのファンによるページとわかった。


7月11日(木)

台風が通り過ぎてとても暑い日。外に出かねる。大学が試験期間に入ったので、今日は家にいることにした。なにしろ来週に入ったら怒涛のように試験が連続してある。家でメールを書き、校正など。

日没後大泉学園の古本屋で『カッコウはコンピュータに卵を産む』をちょっと立ち読み。インターネットの世界が狭くて、限られた人だけに利用されていた古い時代(といっても十年ほど前?)の話だ。結末を読んでそう思った(少しネタばれ?)。一般的なソフトに重大なバグがあることがわかっていたにもかかわらず、どうせわかっている人は一握りの専門家だけだから大丈夫と安心しており、それで事件が起こる。ハッカー(と当時は呼んでいた。今なら「クラッカー」?)の攻撃と戦うシステム管理者というのは、今でもありそうな話。素人の私は固定IPもちょっと怖い。

賞味期限ギリギリの納豆を朝と晩に食べる。晩御飯らしくないかも知れないが、あまり気にしない。特に納豆が好きなわけではないが、朝ご飯は好きだ。大豆製品は2つか、せめて1つ欲しいところ。味噌汁も欠かせない。卵料理もあった方が良いだろう。毎日だいたい同じメニューでもかまわない。1日3食「朝ご飯」でも大丈夫だ。

秋葉原お店ができるというニュース。「コミュニケーション型癒し系キッチン」だそうだ。しかし、メイド服が目的ならここの方がナチュラルで良いと思われる。コスプレが見たいなら、入るのにお金のかかるところにいく必要はない。修学旅行で東京に来た生徒が自由行動で行くくらいではなかろうか。(その後、検索により同様の店はすでに秋葉原にあることがわかった。また事情通のY氏より、アンナミラーズの制服は「ウェイトレス系」であって「メイド系」とは微妙にカテゴリーが異なるとの情報を得た。)


7月12日(金)

ガレキの写真のような表紙の本の副題についている「+(プラス)」がとても気になっている。オートポイエーシスという「武器」がさらに強くなって再登場したということだろうか(「ロングソード+」みたいなもんだ)。次は「AUTOPOIESIS ++」に違いない。あるいはマイナスイオンブームにあやかって「AUTOPOIESIS -」などどうだろう。

共著の本の初校が届いた(K社じゃなくてT社の方)。著者紹介のページも自分のところは校正を求められているようだが、おそらく編集者がとりあえず入稿したであろう原稿の氏名ふりがながしっかり「はやしまり」となっていた。STSネットワークジャパン夏の学校の申し込みをメールで行ったが、必須データの性別のところは強調したくなった。人はこういうときにHTMLメールを使いたくなるのだと気づいた(が使わなかった)。

学内にあってLANが迂回していくためダイアルアップでプロバイダーにつないでいる組合事務室のパソコン設定がまだ完了していないようなので、情報科学センターの職員に助けを求める。図書館に本を取りに行く。高校訪問のアポイントをとるために電話を何回かかける。たまったゴミを捨てる。昨年度の書類の一部をシュレッダーにかける。

レポートの束を見ていると気が遠くなってくる。試験は比較的採点し易くなる問題を作っているので面白くはないが仕事は進む。それに対して、比較的自由な作文であるレポートは慎重に読まないと点数がつけられない。


7月13日(土)

たびたび前を通り過ぎるもののまだ一度も入ったことがない駅前の定食屋のサンプルケースの中で、ひときわ異彩を放っていた店主のオリジナリティあふれる自信作(たぶん)である「コスモナポリタン」が消えていることに気づいて愕然とした。記憶によれば、スパゲティナポリタンのまわりにいくつかの単品料理を配置したものであった。「コスモポリタン」と「ナポリタン」をかけたネーミングを思いついてニヤリとしたに違いない店主を一度みて見てみたいと考えていた。「コスモナポリタン下さい」というときの緊張感や、あるいはわざと間違えて「コスモポリタン下さい」と言ったらどうなるかと、これまで想像して楽しみにしてきた。もしメニューから完全に消えているのだとしたら非常に悔やまれることだ。

最近ときどき見ており、メールマガジンの購読も始めた粥川準二氏のサイトで見つけて気に入った言葉=「ウシは10ケタ、ヒトは11ケタ」。いわゆる国民総背番号制に反対するときのキャッチフレーズらしい。個人情報の中ではDNA情報が重要になり、どうやら生命倫理と情報倫理が重なってくる。解読の方法が低コストになれば、情報はすでにそこに存在しているも同然だ。情報の解読と保護・管理のための「正しいシステム」とはどのようなものか、とても難しい問題だと思う。そういえばチラッと見たNHKの「サイエンスアイ」では、日本の中小企業がDNAチップの開発を手がけているということを、明るいできごととして紹介していた。情報解読技術の開発に真剣になる技術者たちの頭の中で、解読されたその情報によって人間や社会がいかなるものになるのかについての想像がどれほどなされているのだろうか、とても気になる。


7月14日(日)

ここの7月14日のニュースによれば、「富山医薬大医学部保健医学教室・・・が先月から今月上旬にかけて、県内全中学一年生を対象に行ったアンケートの中に、生徒に名前や住所を記入させたうえで、身長や体重、生理は始まったかといった体の発達について尋ねる項目が含まれていた」そうだ。国会に提出されている「健康増進法」によれば、「国および地方公共団体は、・・・健康の増進に関する情報の収集、整理、分析及び提供並びに研究の推進・・・」を求められることになっている。したがって、法の理念にのっとった正しい研究をしていると居直ることもできよう。「国民は、・・・健康の増進に努めなければならない」(第2条)となっているので、中学1年生は積極的にアンケートに協力すべきであり、アンケートに答えないことは第2条の義務に反しているという解釈もできる。

校正と校正。

温泉卵はどうやったら家庭で作れるのかという素朴な疑問が浮かんだ。保温性の高いなべに卵を入れ、別のなべで沸かした湯を注いで、蓋をして20分ほど。Y氏実験による。おいしかった。


7月15日(月)

試験2時間。今年から語学の試験も大部分試験期間にずれこむことになったためか、1人あけて座るとだいたい全員入る程度のギリギリの大きさの教室を割り当てられる。冷房を強くしてもらったが、なにしろ代謝の盛んな年頃の若者が密度濃く腰掛け、さらに熱を入れて試験に取り組んでいるのだ。なかなか涼しくならない。途中退出可能な40分経過時から人が少しずつ減って、やっと涼しくなってくる。

4月の最初の授業のときは一人ずつバラバラに座っていた別々の(女子率の低い)学科の1年生の女子学生3人が、週が進むたびに接近していき、最後はちょっと仲良さそうに話しているのを見るのは、何となくうれしいものだ。

昨日の日記の最初の段落から読み取れる林の本意はどのようなものか。次の5つの中から最も適切なものを選んでその記号を解答欄に記しなさい。ただし解答欄は自分で用意すること。(1)「健康増進法」はすばらしい法律で、それを先取りした保健医学教室はすばらしい研究室である。(2)「健康増進法」はすばらしい法律だが、保健医学教室はちょっとやりすぎだ。(3)「健康増進法」には難点があるが、保健医学教室の研究は先進的なものだ。(4)プライバシー権に配慮しない保健医学教室も「健康増進法」も大きな問題がある。(5)こんなアンケート素直に答えるもんじゃないよ。正解はこちら。ちなみに、この解答はあなたの読解力を試すものです。不正解の人は大きな勘違いをすることがあり大変危険ですので、この日記を読むときはどなたか大人の方にそばについてもらって下さい。


7月16日(火)

結局昨夕から今朝までのあいだに、"Re:Your Password"というタイトルのメールが5通来た。最初ほぼ同時に2人から来た時には自分が何かしでかしたのではないかと非常に焦った。このウィルスについてはこちら。今のところ被害にあったことはないが、Outlook Expressを使わないという最も単純な方法が功を奏しているということだろうか。油断はならないが。

校正と試験・レポートの採点。

台風情報は、ついつい見てしまうテレビ番組の一つだ。自然界の大きなできごとをリアルタイムで中継する報道番組で、明らかに「やらせ」などありえないし、出演者(アナウンサー? 気象予報士?)はまじめだし、家から外の天気をながめつつ自分も参加できるからだろう。もちろん「被害」は出ないにこしたことはなく、死者・行方不明者数が0であることが望ましい。しかし、台風は毎年やってくる。防ぐことのできない自然現象に対して、人間の知性がいかに立ち向かうかという真剣勝負を見ることができるとても貴重な番組だ。

 

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