研究室紹介


講師 建築学科建築学コース・准教授 中島 智章
中島(智)研究室

ウェブサイト:http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~dt13029/ (メイル・アドレスは「連絡先など」欄を参照)


担当科目
1部建築学科:建築概論、基礎設計・図法、西洋建築史、建築設計II、建築史・計画調査演習
1部建築都市デザイン学科:西洋建築史
2部建築学科:基礎設計、西洋建築史、建築設計II


建築セミナー
 4年次通年の卒業論文を遂行するにあたって必要となる基本的事項、すなわち、建築史学の様々な方法、論文構成法、先行研究の分析、註の付け方などを教授します。これらは卒業計画のコンセプト立案にも活かせるでしょう。

2007年度のシラバス
1) 研究室へのエントリー+ガイダンス+夏休み課題出題  2) 夏休み課題を各自発表
3) 建築史学の方法、研究の背景、目的、方法とは、参考文献の掲げ方、註の意味と付け方
4) インターネット上の情報の問題点(第1レポート出題)  5) インターネット上の情報に註を付けよう(演習)
6) 西洋建築史ミニ講義@:大オーダーの登場−ミケランジェロの創意−  7) 第1レポート発表 
8) 学術論文の分析−論文の背景、目的、方法を読み解き、評価・批評する−(第2レポート出題)
9) 学術論文の探索・入手の方法と実践(演習)
10) 西洋建築史ミニ講義A:大オーダーの継承−パラーディオのパラッツォ建築−  11) 第2レポート発表
12) 西洋建築史ミニ講義B:大オーダーの伝播−ビュランのエクーアン城館−+冬休み課題出題


卒業研究
卒業研究のタイプ:AまたはB (ただし、Bタイプは5〜6人まで)

 卒業計画は自主テーマとします。卒業設計ならではの、建築物自体がものとしての力を発しているような雄大なスケールの構想を期待します。それと同時に自らの考えが伝わるよう、プレゼンテイションにも時間をかけてもらいたいと思います。

 卒業論文は西洋建築史についての自主テーマとします。好きな建築は何で、それは何故か、また、どのような点に興味があるのかなどが明確でなければ、自らテーマを見つけることはできません。卒業論文では、自らテーマを設定できるか、それに基づいて、資料を探索し、断片的な情報から首尾一貫した論を構成することができるかを問います。歴史とはそれ自体が自己相対化の思考様式であり、特に空間的時間的に離れたものを対象にすることは有益な作業となるでしょう。

 タイプ選択は本人の希望を尊重しますが、Bタイプは5〜6人までとし、本研究室の3年次セミナー履修生、大学院に推薦入学できる者の希望を優先し、残余の枠があれば6月提出のレポートの出来映えをみて許可するか否かを決定します。


研究テーマ(教員の研究テーマ)

 建築活動が、それを推進しようとする何らかの意志の表れという社会の営みの一つであり、建築家など建築関係者の意図の及ばぬところで展開する場合さえあったことを明らかにするという視点から、ヴェルサイユ宮殿をはじめとするアンシアン・レジーム下の建築と諸権力との関わりに注目しています。具体的には以下のように系統立てて研究しています。

ルイ14世治下のヴェルサイユ宮殿研究
1) 城館の天井画や庭園彫刻の意味するところと宮殿の全体計画との関係についての研究
2) ルイ14世自ら編纂した「ヴェルサイユ庭園案内法」に基づく庭園のランドスケイプ研究
3) 宮殿中心部の国王や王妃が使う部分がどのように設計されたのかという研究

近世ベルギー建築史研究
1) 当地出身者たちが建設したマルリーの揚水装置(ヴェルサイユ宮殿の噴水のため)についての研究
2) ベルギー各地の近世城塞建築や都市防御施設、また、それらの立体模型についての研究
3) リエージュ司教宮殿やリエージュ市庁舎などの現地近世建築についての研究


研究室の活動
 2007年度は、富士吉田セミナー・ハウスで夏休み合宿を実施しました。また、11月に早稲田大学西早稲田キャンパスの歴史的建造物の見学会を、同大文化構想学部の酒井紀幸教授、および、「アートと感性の研究」履修生と合同で行いました。


研究室の備品
 卒業設計などの設計活動の便宜を図るべく、コンピュータ、プリンター、スキャナー、写真機関係を各種取りそろえています。


旧研究室紹介