栗原 良輔(マロン350)



研究テーマ:

窯業系サイディング廃材を用いた再生仕上げ建材の開発

研究概要:
近年、新設住宅の外壁素材はモルタル仕上げに代わり施工が容易なこと、デザインが豊富であること、耐火性・耐久性に優れることから、セメントに繊維質を加えることで薄いボードでも強度が得られる窯業系サイディングが主として使用されている。
現在では新設住宅の約8割近くで使用されており、年間に約1億m2以上出荷されている。しかし、窯業系サイディングの廃材については有効な再利用方法が確立されておらず、各種メーカーで再利用が行われているが、ほとんどが廃棄処分されているのが現状である。
今後リフォームや解体などで、窯業系サイディングの廃材が大量に排出されることが予想される。
本研究では、窯業系サイディングの廃材の再利用方法の研究として、主にガラス系材料の作成に力を入れ取り組んでいく。この研究ではガラス化をしやすい木チップ含有サイディング材を主に使用し、具体的には、、、
1)タイル等の釉薬として利用が考えられる表層ガラス系材料としてのリサイクル
2)ガラスブロックとしてのリサイクル
3)様々な産業廃棄物を利用し、多彩な色を出せるようにする。
以上の3つを目標として、窯業系サイディング廃材を他の材料にリサイクルすることで有効活用し、地球環境問題に貢献することを目的として行う。

研究結果により期待される効果
窯業系サイディングをガラス材料としてリサイクルすることによってゴミとしてたくさん処分されている資源を有効活用することができる。 今後、実験を通してリサイクルしたガラス系材料に様々な色や強度など付加価値を出せるようになることでガラス系材料として、現在考えている表層ガラス材料だけでなく、他のことに応用利用できる。

研究成果:
1)栗原良輔、田村雅紀,大地震時の居住機能継続性に関わる建築外装材を用いた再生仕上げ建材の開発,平成30年度廃棄物資源循環学会関東支部研究発表会,2019.3
2)栗原良輔、田村雅紀,各種都市建築物の非構造部材における性能評価と機能継続に関する研究−外装用・窯業系サイディング廃材を用いた再生仕上げ建材の開発−工学院大学研究ブランディング事業,巨大都市・複合災害に対する建築・情報学融合によるエリア防災活動支援技術の開発と社会実装,成果報告書,2019.3
3)栗原良輔、田村雅紀業系サイディング廃材を用いた再生仕上げ建材の開発,2018年度 日本建築学会関東支部研究報告集,CD-ROM, 2019.3

特技・趣味:
バドミントン、音楽を聴いたりフェスに行くことが好きです。