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研究概要: スレートは、12 世紀頃からヨーロッパで一般的な屋根材と して使用されてきた。一方、日本では古くから硯などに用いら れており、屋根材としては明治から大正、昭和初期にかけて使 用され、遺産的建造物として今日まで残るものが多い。持続可 能な天然スレートの供給については、国指定の重要文化財であ る場合、オーセンティシティ(真正性)を確保する必要がある。 現存する遺産的建造物のオーセンティシティを確保するため には、天然スレート屋根の保存復元は重要な課題となっている。 そこで、本研究では建造物の歴史的価値やオーセンティシテ ィの確保と持続可能な天然スレートの供給をめざし、海外産の 天然スレート屋根材が代替可能なものか、材料の観点から判断 することを目的とする。本研究においては30 年間使用された 既存試験体スレートに付着する汚れに関して、色彩・つや・凹 凸の物性評価1)とATP 測定2)を行った。 2.研究の方法 今回報告する実験に用いた試料を表1 に示す。研究1 では、 表1 に示す国産から雄勝石(Jo)・登米石(Jt)の2 種類、カナダ産 からGlendyne の1 種類(Cg)、スペイン産からVillar del Rey(Sv)・ CUPA 10 excellence(Sc)・Del Carmen(Sd)の3 種類、合計6 種類 を選定した。Del Carmen はNo.1.3 までそれ以外は1 種類につ きNo.1.6 まで用意した。研究2 では埼玉県飯能市での葺替え 工事で採取した国内産既存材を用いた。研究3 では研究2 で使 用した既存材に加えて、比較用として新品未使用の雄勝石を用 意した。研究3 では研究2で使用した3 枚と比較用として新品 未使用の雄勝石(Jo) 1 枚を使用した。研究4 ではパイライト含 有材を登米石(Jt) 1 枚、CUPA 10 excellence(Sc) 2 枚、雄勝石(Jo) 2 枚を用意した。雄勝石は既存材である。研究5、研究6 は雄 勝石(Jo)、CUPA 10 excellence(Sc)、Glendyne(Cg)の3 種類を8 枚 ずつ用意した。 3.想定される結論とその研究が果たす社会的貢献度 本研究により、以下の知見が得られた。 5.研究成果 2)佐藤野乃香:遺産的建造物に使用された国内外産天然ス
レート屋根材の持続的利用に向けた汚れ物性・ATP 評価、工学院大学卒業論文,CD-ROM, 2023.3 |
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