物理学I (Physics I)

自然界は複雑,難解なものです。 しかし、実際には単純解の重ね合わせである場合がほとんどと言えるでしょう。 「物理学I」では様々な状況を「公式」という逃げですますのではなく、基本的な単純解から考察を深めていくという物理的思考を学ぶ場だと考えてください。 力学を題材として、こういった考察課程を身につける入門的なものができればと考えています。

また、力学においては「物理学II」で学ぶ電磁気学において重要な概念となる「ポテンシャル」を学びます。

シラバス

後期末定期試験に関する連絡

  • 試験日程:2015年1月14日(水)1時限
  • 試験時間:75分
  • 後期試験に向けて勉強をしている学生は,以下の点に留意をしてください.
    1. 国際単位系に関して復習をしてください。
      • 力学に出てくる物理量の単位,読み方,基本単位での表現を確認しておいてください。
    2. 講義中に行った小テスト程度の計算を確実にこなしておいてください。
    3. 運動の記述に関しての基本は運動方程式です。
      • 放物運動であっても,振動運動であっても,運動方程式を書くことができなければ,運動を議論することはできません。
      • 放物運動に関しては,運動方程式を解いて,位置,速度(速さ)を求めることができる程度のことは要求します。 また、放物運動における飛距離を求める運動は、ある意味定番です。
      • 振動運動については「運動方程式を解いて答えを出せ」なんてことは言いません。 答え(位置の一般形)を覚えておくぐらいのことはしておいてください。 また,位置から速度,加速度を算出することは要求します。
      • 振動運動については、一般的にその解は三角関数で表されます。 2階の微分方程式の解ですから不定な定数は2つでてきますが、初期条件によってその定数を既定することは可能です。 気をつけてもらいたいのは、位相の中に2つの定数が出てきているように見えることです。 実際には、初期位相のみが不定な定数であって、角振動数は運動方程式と比較することによって決めることができます。
    4. エネルギー保存則も理解が必要です。
      • 保存力のみが働く運動については,力学的エネルギー保存則が成立します。 具体的な例を使って,確認をしてみましょう。 ばねによる振動運動などがその例です。
      • 「力学的エネルギー保存則」を「全エネルギー」、「運動エネルギー」、「ポテンシャル」、「保存力」の4つの語句を使って説明できるようにしておいてください。

講義ノート