DIARY 2002年5月後半



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5月17日(金)

電車の中でも校正。自宅でも校正。学校でも校正。休み時間は校正。

たしか昨年後期の授業の最後の感想で、この授業は誰も友達が出ていないのに出席したと書いていた学生が、今年の前期の授業では友達を連れて出ている。友達というものは、たまたま同じ授業に出ていることによって学期の途中からできたりするようなものでもあるし、友達と違う授業に出ることがそれほど珍しい行動だったり勇気のいる行動だとは思わないのだが、どうやらけっこう大事なことである場合があるらしい。昨年の方がよく勉強できたということにならなければ良いのだが。

ファイナルファンタジーというのはファミコンのゲームだと思っていたが、いつのまにかプレイステーションのCDになっており、さらに今度はオンラインゲームだという。遊ぶつもりはまったくないのだが、パソコンでやるとしたら私が使っている家庭および大学のどのマシンでもスペックが必須環境(CPU PentiumIII 800MHz以上)に届かないというあたりが何だか悔しい。


5月18日(土)

5年前まで働いていたところで一緒に働いていたが先に辞めた人や、私の後で辞めた人や、一度辞めたけどまた働き始めた人や、まだ働いている人たちと、新宿東口で飲む。

最も驚かされたニュースは、40歳を超えたのを機にそれまで使っていなかった宝物「医師免許」を活用する仕事に初めてついた某氏の話だ。

町中にハングルが増えたような気がする。駅の表示など。この際だから、英語とハングルの他に中国語(繁・簡)やスペイン語もまとめて表示するようにしてはどうか。区報を中国語と英語でも出している豊島区の池袋駅など、どう考えたってハングルより中国語の表示が先だろう。だいたい韓国チームの試合は韓国内であるんじゃないのか。

昨日「プレイステーションのCD」と書いたが10作目は「DVD」だそうだ。そんなこと思いも寄らなかった。


5月19日(日)

なかなか起きられない朝。昨日それほど夜更かししたつもりはないのだが、他の人の吐き出すタバコの煙をたくさん吸ったり、大声で話す人の中にいたりすることに耐えられない身体になってきている。

国際捕鯨委員会に新しく6カ国が参加するが、これは日本が金で票稼ぎをしているためだとグリーンピースは言っているらしい(こちら)。確かにモンゴルが加盟するなんていうのは怪しさ抜群だ。根回しというのはもっと上手にやるものだと私だって知っている。グリーンピースの思い込みというわけでもないようだ。捕鯨がダメだとは思わないけど。

ISDNルータの調子が悪くなった。高温になりすぎたのが原因とにらんだ。暖房器具がすべて撤去されたこの時期、ルータの上はネコが暖をとるのに最も適切な場所になっており、ときどき取り合いになっているほどだ。今日は休みの日で一日中スイッチも入りっぱなし、ネコが誰か乗りっぱなしで放熱を防ぎ、想定外の温度になったのかも知れない。光ファイバーにスイッチするまで、無事でいてほしいものだ。


5月20日(月)

学会年会会場で販売する予定の『生物学史研究』を、段ボールに詰めて宅急便で送る。問題は帰りだ。宅配便を扱うコンビニを金沢大学付近で果たして発見できるかどうか心配なので調べたらここの地図内にローソンを発見。さらにローソンの店舗検索ページで、金沢若松店と判明した。

会議が1つ中止。早く終わるのはうれしいが、議題が持ち越されただけであることも確かだ。

八王子から新宿まで英会話学習。非日本人教員の彼との今日の話題は「日本人と会議」だった。

3種のニワトリからなるキメラが誕生したというニュース。「種」と書いてあるけど、正確には「品種」ではないのだろうか。きっと斑のニワトリができたんだろうと思うが、毛の斑だけが問題なら我が家のネコだって負けてはいない。ひょっとするとうちのネコもキメラではないかと疑っているくらいだ。2種じゃなくて3種になるとどのような意味があるんだろう。数が多ければそれだけ何かおもしろい現象があるんだろうか。


5月21日(火)

進化論で有名なグールド氏が亡くなったというニュース。連載は途中で途切れたのだろうか。パンダとか、ニワトリとか、カミナリ竜とかをタイトルに入れた親しみやすいエッセイ集で有名だが、何と言っても最大の名作は『個体発生と系統発生』だと私は信じている。

睡眠学の研究を推進しようというニュース。調べてみると日本睡眠学会なるものも存在する。不眠の人が増えているのは社会生活のせいであり、その社会生活がもたらしている問題は不眠だけではないだろうから、科学的に脳を研究しても根本的に問題は解決しないのではないかと思う。「脳科学」振興のために一般受けしそうな題材を出してきたようにも見える。社会学者は躍進のチャンス?

一昨日ルータが高温になりすぎた原因はこれ。(ルータは座布団の下。)天然のキメラはこれ。


5月22日(水)

自分のものではないパソコンを買うための検討を進めているが、とても難しい。自分のなら、何に使うかよくわかっているし、最低必要なものをそろえておいて足りなくなれば後から買い足しても良いと考えることもできるので、非常に楽だ。

本日のルータの状態はこれ

いつも急いで小走りになってしまう地下鉄の階段で、毎回「階段では走らないで下さい」というアナウンスを聞くような気がする。今日降りているときに、こちらを見ているカメラがあるのに気づいた。ひょっとして、私が走っているのを見てアナウンスが流れているのだろうか。それとも意識しすぎだろうか。今度意識してゆっくり歩いて降りてみよう。

学会発表の準備や校正や昼と夜のそれぞれの授業の準備や生物学史研究の編集の仕事を少しずつ。最近電車の中で仕事がよくできる。


5月23日(木)

意識の正体は電磁場であるという理論が発表されたというニュース。そりゃ頭蓋骨内にも電磁場はできているだろうし、電磁場が脳の細胞に影響を与えることだってあるだろう。だからどういう意味があるのかよくわからない。電磁場の操作によって意識をある程度意図的に操作できれば、「正しい」ということになるのかも知れない。「哲学は大混乱に陥」ると述べられているが、意識を全体論的に考え、「魂」などという言葉を用いることも厭わず、精神の「非物質性」を主張してきたような古典的な哲学者がむしろ喜んで飛びつきそうな理論だと思う。ニューラルネットワークで脳の機能を説明できると考えてきた人たちは反論しそうだ。私としてはNMRで脳を撮影して意識に影響が出ないのかどうかといったことが気がかりだ。

BICカメラのチラシを学内で複数発見。学校に来る途中にたくさん持ち込まれているようだ。ちなみに私はダイレクトメールをもらった。池袋店お世話になってます。

サッカーが注目を浴びているのにあやかって「キャプテン翼」がまた復活しているのはちょっと情けない。たしかJリーグがブームになったときも出てこなかったか? 赤き血のイレブンのように記憶の奥底に沈んでこそ美しい思い出になれるのではないか。(サブマリンシュートって何だっけ。)成長した翼君なんて見たくなかったという人もたくさんいるはずだ。もう10年もたてば、全日本チームを率いる監督になっているかも知れない。仕上げは不人気に陥ってしまったJリーグを立て直す「チェアマン翼」を『ビジネスジャンプ』に連載だ。「あねご」との間に生まれる男の子が名選手として当然父に協力するだろう。

九龍城追憶ページをここに発見。


5月24日(金)

本日のログに、私のページにリンクが貼ってあり、おそらく工学院の学生作成のものと思われるサイトを発見。私のページへのリンクは、オタク系サイトの中に混ざって並んでいる。

ちゆ12歳のような本格サイトと並べられている。このサイトとよく話題がかぶっているとの指摘も受けたが、いずれにしても一緒にされるのは光栄なことと思わねばなるまい。

見つかったからといって消したりする必要はないんだよ。

ついに可部線の一部廃止が決定されたらしい。JR西日本全体の中では大した赤字ではあるまいに。ここはきれいな写真がたくさんあるサイト。

テロが日本の自衛隊を標的にしていないことを祈ろう。明日は日記を更新しません。


5月26日(日)

駅から1時間に1本のバス。しかも40分近く乗る。近くにはコンビニも牛丼屋もハンバーガーショップもない。もちろん飲み屋もない。新興住宅地のさらに奥、川を挟んだ丘の上にそびえ立つ新しい大学に行った。写真はこちら→。「鳶に御注意下さい」と貼り紙があったので、工事中で上から人が落ちてくるのかと思ったら、ふりがなには「とんび」とあった。

宿に着いてからレジュメ印刷のためにコンビニを見つけようと金沢駅前を歩くが見つからず。結局駅の中の売店でコピー機を発見。コンビニを探さなければならなかった理由は、機械が同じだと思って持っているカードを試したのに大学生協コピーが使えなかったことだ。以前ある大学のカードが別の大学で使えるということがあったのだが・・・。(ちなみに工学院大学生協は独自路線なのでまったく互換性がない。もっとも、あっても普通の学生にはあまり意味がない。)

この散策の途中に「駅前シネマ」なる映画館を発見。古くて地味な建物、上映題目、看板の絵柄・字体、外から垣間見えた切符売りのオヤジ他、あらゆるものがAV登場以前の時代に逆戻りしたような雰囲気を醸し出している。単に時代の波に取り残されたとは考えられない(もしそうであればとっくに閉館になっているはずだ)ほどの自己主張が見られたので調べてみたところ、支配人はこんな本を書いていることがわかった。

科学史学会年会会場で、いつものように『生物学史研究』バックナンバーを並べて売るという仕事もある。遅れて行ったので隅の目立たないところに会議室から新しい机を出してきて並べる。ピコ手ゆえ人手不足で持っていった冊数も少なかったが、そのわりにいろんな人が買ったり見たりしてくれたと思う。

普段会えない同業者と1年(以上)ぶりに会話を交わす。

「利家とまつ」と書いてある商品だけは避けたいと思ったのだが、そう書いていない土産ものを探すことが難しかったので、涙を飲んで購入するはめになった。


5月27日(月)

DNA塩基配列の情報に所有権を設定できるようにするためデータを音楽に変換しようとしているというニュース。こういう発想はけっこう好きだな。もう20年近く前になろうか、フロッピーディスクドライブなるものが高価で学生の手には入らなかった時代、カセットテープにソフトを保存していたが、あるときテープレコーダで再生して無意味な音を鳴らしてみたことを思い出す。ひょっとすると同じような経験のある人物が考えたのかも知れない。しかし、著作権の場合に禁じられるのは複写して再配布することであり、複写したものを用いて作られた(データそのものではない)別の何かを販売することはかまわないのだから、意味がないのではないか。

午前中に八王子で授業を終えてから昼過ぎに新宿に行くと、昨日金沢駅から送った荷物はすでに到着していた。駅で買った学内向けのおみやげも一緒に送れば良かったかも。


5月28日(火)

一昨日乗った飛行機の機内誌に観光地岡山県の特集が載っていたが、中国山地の森の説明で「桃太郎の退治したオニが出てきそうな」という表現を用いていた。山中に城を築いた鬼なら、そんなに北の方ではなく南部(当時は海沿いなのでは)にいたことになっている。詳しくはこちら

近頃の日記で評判が良いのはネコなので仕方がない。新しい写真を惜しげもなく放出だ。暖かい寝床の取り合いをするネコは、こちらこちら。ここは本来は私の勉強机だった。しかし、現在これを書いているのは食卓。LANは無線に替えた。

スーパーカミオカンデの修復に25億円かかるとのニュース 。太陽から来るニュートリノの観測はヨーロッパと競争になるので早く直したいのだそうだ。核融合の研究は、他の国がやらないからこそやるという理屈だった。20世紀物理学の史跡になってくれても良いと思う。修理ボランティアの条件は「理工学関係の学部学生あるいは大学院生」等とあって、教員はだめなようだ。


5月29日(水)

このシリーズの似顔絵を描いているのは、ナンシー関のようだ。テレビに出てない人も描くんだね。

ワールドカップという名前の清酒を売っていた酒造会社がイチャモンをつけられたというニュースはすでに聞いていたが、本屋さんで売られる時刻表の臨時列車の案内にすら無許可では用いることができないらしい。JR全列車掲載時刻表でシェア第三位の某社の場合、「サッカー国際試合」開催日運転の臨時列車として掲載されるということだ。まあ、頭を下げてまで使わせてもらう必要などないという考え方はわかる。

長野県庁ではLinuxの導入を進めているというニュース。見習いたいものだが、ワードのファイルを添付で送ってくる人がたくさんいる環境で対応するのは本当に難しい。それは良いのだが、学生「紛争」の頃のキャッチフレーズは「連帯を求めて孤立を恐れず」じゃなかったっけ。

少しずつの調べものがたくさんあったので、僅かな時間のあいだに4つの図書館(室)を出入りする。パスネットとバスカードが、ちょうど両方ともなくなった。そういえば5月末で定期も切れる。


5月30日(木)

昨日の深夜、八王子のサーバに異常があった。利用者メーリングリストに作業中を知らせるメールが流れた。この日記のページも見えない時間があったようだ。サーバにログインはできたのでfingerコマンドを使ってみたところ、管理者IDの人が私と同じように学外からログインしていた。深夜自宅にいてもいきなり急に仕事がやってくるというのは、大学職員としては普通ではあるまい。タイムカードは押せないが、時間外勤務手当は出るのかどうか気になるところだ。

本日明治神宮からアクセスがあった。明治神宮アドベンチャー「神宮に消ゆ」というのを試してみたが、素直に案内用マップを作った方が良いと思った。確かに「オホーツクに消ゆ」の頃なら、こういうものでも面白かったのかも知れないが、今見るとちょっと・・ね。

印刷会社の人が来た。『生物学史研究』の初校や再校の原稿をそれぞれ複数持っていってもらう。


5月31日(金)

高校の先生のための進学説明会。わざわざ来てくれた方には、丁重なもてなしをする。これが営業熱心な私立大学の姿だ。もちろん自慢の新宿校舎内見学会も希望者にはもれなく付いてくる。

続けて非常勤の先生たちと会議+懇親会。一人一人自己紹介をするが、どんな雰囲気で授業をしているのかわかる。長い人、繰り返しが多い人、簡単だが要領よくまとめる人、いろいろだ。

懇親会会場でいきなりトランプを取り出したのは、魔術師でありながら数学のできるD氏だ。自己紹介にも使って欲しかった。



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