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  ポーラス型アノード酸化皮膜(Al)

ポーラス型アノード酸化皮膜(Mg)

ナノ・マイクロファブリケーション

自然と歴史材料に学ぶ材料設計

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  Alの表面処理
  
 Alは軽量,高強度,易加工性,良電気伝導性,易表面処理性などの特徴を持ち,サッシやドアなどの建材から飲料缶や包装などの食料品,自動車や鉄道車両などの輸送分野に至るまで多くの分野で使用されています。そのようなAl製品の製造において,精錬,鋳造,鍛造,加工,接合だけでなく表面処理も重要な技術であります。表面処理はAlに優れた耐食性,装飾性を付与するだけでなく,電磁波シールド,放熱性などの特殊機能の付与にも用いられています。
 当研究室では表面処理の中でもアノード酸化(陽極酸化)に着目し,特にポーラス型皮膜(アノード酸化ポーラスアルミナ)の構造制御,微細構造・組成評価,異種材料との複合化など,新しい機能性アルマイトに関する研究を行っています。



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  Mgの表面改質
 
マグネシウム(Mg)は比強度が高く,軽量であることから自動車部品や電子機器の筐体等に軽量化を目的として使用されています。アルミニウムや鉄と比べ標準電極電位が低く腐食しやすいという問題は,合金化によって解決しつつありますが,異種金属との接触により生じる電食を防止するための表面処理は重要な研究課題であります。
 当研究室ではアノード酸化により形成される酸化皮膜の微細構造,耐食性等に及ぼす電解条件の影響に関して系統的に研究を行っています。近年では,プラズマ電解酸化(PEO: Plasma Electrolytic Oxidation)に関しても,皮膜生成効率の向上,諸特性のさらなる改善を目指し研究を行っています。


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  半導体の微細加工
 

 
ナノ・マイクロスケールにおける加工技術,構造制御技術の進展に伴い,発光ダイオード(LED: Light Emitting Diode)の発光強度増加,高効率多接合太陽電池の実現など,次世代の科学技術を支える様々なデバイスが開発されています。
 当研究室では,既存のリソグラフィー技術を用いずに物質固有の自己組織化能を最大限に活かし,ウェットプロセスとの融合でナノ・マイクロ規則構造体を作製し,さらにその構造によって発現する特性を利用したデバイスを実現することを目的として研究を進めています。既存のリソグラフィー技術では作製することが困難な高次構造体(高アスペクト比ホールアレイ,ナノワイヤアレイなど)を,特別な設備を用いずに簡便に作製できる特徴があります。


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  赤絵磁器に関する研究
 
 “赤”,生命の躍動と情熱を連想させる根源的な色に人類は古くから魅了されてきました。赤を発する無機顔料にはベンガラ (α-Fe2O3) ,カドミウムレッド (CdS1−xSex) ,辰砂 (HgS) ,鉛丹 (Pb3O4) がありますが,ベンガラ以外はいずれも人体に有害で,産業界で使用が厳しく制限されている元素を含んでいます。しかし,有害元素を含む赤色顔料はベンガラでは表現できない鮮やかかつ深い赤色を表現できるため,絵画,高級陶磁器,日用食器など一部の業界において,今なお実用に供されています。特にカドミウムレッドは鮮やかな赤色を呈するため,有害元素が溶出しないような工夫を施した上で日用食器の彩色に使用されていますが,潜在的な危険性を否定することはできません。当研究室では安全で華やかな色彩を有する陶磁器加飾技術の確立を目指して,新規ベンガラの開発を中心に赤絵磁器に関する包括的研究を行っています。