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半導体の微細加工

ナノ・マイクロスケールにおける加工技術,構造制御技術の進展に伴い,発光ダイオード(LED: Light Emitting Diode)の発光強度増加,高効率多接合太陽電池の実現など,次世代の科学技術を支える様々なデバイスが開発されています。
当研究室では,既存のリソグラフィー技術を用いずに物質固有の自己組織化能を最大限に活かし,ウェットプロセスとの融合でナノ・マイクロ規則構造体を作製し,さらにその構造によって発現する特性を利用したデバイスを実現することを目的として研究を進めています。既存のリソグラフィー技術では作製することが困難な高次構造体(高アスペクト比ホールアレイ,ナノワイヤアレイなど)を,特別な設備を用いずに簡便に作製できる特徴があります。
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赤絵磁器に関する研究

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“赤”,生命の躍動と情熱を連想させる根源的な色に人類は古くから魅了されてきました。赤を発する無機顔料にはベンガラ (α-Fe2O3) ,カドミウムレッド (CdS1−xSex) ,辰砂 (HgS) ,鉛丹 (Pb3O4) がありますが,ベンガラ以外はいずれも人体に有害で,産業界で使用が厳しく制限されている元素を含んでいます。しかし,有害元素を含む赤色顔料はベンガラでは表現できない鮮やかかつ深い赤色を表現できるため,絵画,高級陶磁器,日用食器など一部の業界において,今なお実用に供されています。特にカドミウムレッドは鮮やかな赤色を呈するため,有害元素が溶出しないような工夫を施した上で日用食器の彩色に使用されていますが,潜在的な危険性を否定することはできません。当研究室では安全で華やかな色彩を有する陶磁器加飾技術の確立を目指して,新規ベンガラの開発を中心に赤絵磁器に関する包括的研究を行っています。
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