|
|
|
In recent years, concrete has been re-evaluated as a material capable of absorbing and fixing CO. through white carbon technologies. This study evaluates the life cycle carbon of interlocking concrete blocks by estimating CO. emissions during production and CO. uptake due to carbonation and proposes a method to assess their net CO. emissions. In addition, a carbon-negative block using scallop shells with carbonfixation potential similar to blue carbon is developed, and its potential environmental benefits are evaluated for existing projects.
|
|
研究概要: 近年、コンクリートに CO. を吸収・固定させる技術が多数開発さ れ、コンクリートは CO.
を排出する材料であると同時に、吸収・固 定する材料(ホワイトカーボン)としても再評価されており1)2)、こう した環境負荷低減効果を適切に評価する手法の確立が求められてい
る3)。 本研究では、コンクリート製品の一つであるインターロッキ ングブロック[Inter Locking Block(以下ILB)]を対象に、製造および使 用段階におけるライフサイクルカーボンの算出を試みた4)5)。工場の 積み上げデータ(フォアグラウンドデータ)と公的データ(バック グラウンドデータ)を用いて製造時の CO. 排出量を算出し、さらに セメントの炭酸化反応に基づいて CO. 固定量を評価した。これら を統合し、排出量と固定量を考慮した実質的な CO. 排出量として 製品の環境負荷を評価する手法を構築する。 また、本手法を用いて、 炭素固定性を有するホタテ貝殻(広義のブルーカーボン6))を使用 したカーボンマイナスなブロックを開発し、過去の施工物件に適用 した場合の環境負荷低減効果についても算出する。 近年、ILB 製品は、歩道、建築外構、広場、駐車場等に幅広く使 用されており、現在までの総施工面積は約2 億m2 に達する。ILB 舗 装は施工が容易で、景観に調和するサイズ・色・仕上げ加工があり、 遮熱、保水、排水、透水、緑化、再生資源活用など、時代のニーズ に合わせた機能選択が可能であるとともに、災害対応の観点からも 優位性を有する。図2 に製造方法のひとつである振動即脱成型を示 す。ILB 製品は、ゼロスランプのコンクリートを強制的に型枠に詰 め込み、振動・圧縮によって素早く製品化される。また、静岡県に 拠点を置く製品メーカーでは、図3 に示すようなホタテ貝殻を用い たカーボンポジティブな遮熱ブロックの開発も進められており、環 境配慮への取り組みが加速している。 2.想定される結論とその研究が果たす社会的貢献度 本研究により、以下の知見が得られた。 2) ILB 製品の原材料・型枠の製造にかかるCO2 排出量は、産業技 術総合研究所が示すインベントリデータIDEA6)を参照できる。 3) ILB 製品の原材料や廃棄物の運搬・貯蔵にかかるCO2 排出量は、 国土交通省資源エネルギー庁が提示する改良トンキロ法7)や、 貨物列車を利用して運搬する際は、日本貨物鉄道株式会社がま とめるエネルギー使用量・CO2 排出計算シート8)を参照できる。 4) ILB 製品の製造に使用される電気・ユーティリティ・燃料にか かるCO2 排出量は、インフラ供給機関が公表するバックグラウ ンドデータを参照できる。 5) 関連活動・コンクリートガラにかかるCO2 排出量は、環境省が 示す排出係数やIDEA を参照できる。 6) CO2 固定化理論を元に、単位セメント量あたりに吸収・固定化 されるCO2 量の理論値を算出すると、CO2 固定率35.0%と見積 もることができる。この値を使用したセメント量に乗じること でCO2 固定量を簡易的に求めることができる。 7) CO2 固定量の理論値は実測値の約1.5〜1.9 倍を示した。これは、 理論値算出時に仮定した単位セメント量あたりの C.S・C.S の 構成比率や水和率、水セメント比に基づく炭酸化進行度の設定 に差異が生じたためと考えられる。今後は、理論値算出に影響 を及ぼす因子について整理・検討し、算定精度の向上を図る。 8) 原材料と型枠の製造・運搬、電力、ユーティリティ、燃料、関 連活動、コンクリートガラの各項目について、1t あたりのCO2 排出係数を単位使用量に乗じることで、ILB 製品ごとのCO2 排 出量を算出できる。 9) ホタテ貝殻を有効に使用することで、CO2 固定分が大幅に増え、 結果的にカーボンニュートラル/カーボンンネガティブとなる ILB 製品やILB 製品施工物件の実現が見込める。 10) 提案段階から物件全体のライフサイクルカーボンを示すこと で、設計初期における環境性能の定量的な比較が可能となる。 5.研究成果
2) 細田ら:炭素固定性を踏まえたインターロッキングコンクリートブロックにおけるライフ サイクルカーボンの評価方法の構築その1 製品工場単体のシステム境界図と製造・使用時 にかかるCO2排出量の算出、2025年度日本建築学会関東支部研究報告集、2025.3 3) 細田ら:炭素固定性を踏まえたインターロッキングコンクリートブロックにおけるライフ サイクルカーボンの評価方法の構築その2 カーボンニュートラル/ネガティブ製品と実施 工物件におけるライフサイクルカーボンの算出、2025年度日本建築学会関東支部研究報告 集、2025.3 4) 細田ら:Calculation Method of Theoretical CO? Fixation Values and Production Evaluation on Environmental Conscious Interlocking Blocks、The 24th International Symposium on Advanced Technology、2025.11 5) 松山, 細田, 田村, 野口. 既存建物群の各種統計情報に基づくコンクリート量分析と資源循環 シナリオの構築その6 コンクリート塊マテリアルバンク情報に基づくCCC製造-中間処理 マッピングの検討, 日本建築学会関東支部研究報告集, 2024,3 6) 細田, 松山, 田村, 野口. 既存建物群の各種統計情報に基づくコンクリート量分析と資源循環 シナリオの構築その7 都市地区(東京・中野区)におけるコンクリート塊マテリアルバ ンク情報, 日本建築学会関東支部研究報告集, 2024,3 7)細田夏花,ブルーカーボン・インフラ ―地域に根ざす海洋生物殻資源の再生拠点の提案― 工学院大学卒業論文,CD-ROM, 2023.3 8) 細田夏花, 炭素固定性を踏まえたインターロッキングコンクリートブロックの開発 とライフサイクルカーボンの評価方法の構築 工学院大学大学院修士論文梗概,CD-ROM,
受賞論文 1) Hosoda et al: Development and basic property evaluation of mortar for 3D printer using sea shells waste with blue carbon fixation properties, ISAT-22 Student's Oral Presentation Excellent Award、2023.10 2) 細田:ブルーカーボン・インフラ?風土に根ざす海洋生物殻資源の再生拠点の提案?、 日本建築材料協会卒業制作部門優秀学生賞、2024.3 3) 細田:ブルーカーボン・インフラ?風土に根ざす海洋生物殻資源の再生拠点の提案?、 日本建築仕上学会奨励賞・卒業設計賞、2024.3 4) Hosoda et al: Technical Development and Design
Proposal Using Scallop Shell Sand Mortar for 3D Printer , ISAT-23
Student's Oral Presentation Excellent Award、2023.10 6)細田夏花 工学院大学大学院 生産系優秀修士論文賞 炭素固定性を踏まえたインターロッキングコンクリートブロックにおけるライフサイクルカーボンの評価方法の構築 2026年3月 7)細田夏花 日本建築材料協会優秀学生賞 修士論文部門 炭素固定性を踏まえたインターロッキングコンクリートブロックにおけるライフサイクルカーボンの評価方法の構築 2026年3月 8)細田夏花 日本建築仕上学会優秀修士論文奨励賞 炭素固定性を踏まえたインターロッキングコンクリートブロックにおけるライフサイクルカーボンの評価方法の構築 2026年3 |
|
|