夜の早稲田大学を「見学」。有名になった豪華なホテルだ。ただし、灯の点いている部屋はごく少数だった。まだ10時だよ。宿泊客は朝が早いので、きっともう寝ているのだろう。隣に、大きくてきれいな新しい建物がある。これは「事務棟」らしい。え! 学生にあまり関係ないところは、たいていもっと地味なものだけど。でも、うるさい学生と貼紙だらけの学生会館が昔の大学らしさをとどめているね。
粟屋剛著人体部品ビジネスー「臓器」商品化時代の現実ーは、面白い。自分のことを怪しいヤツだと言っている著者がけっこう好きです。
「ペログリ」だなんて対立候補を貶した長野県知事選の候補者は、結局自分がペログリ以下であったことを示したようですね。
ついにフレッツアイが自宅に開通することになりました。2ヶ月以上待ったことになります。それは良いのですが、どうやらNTTはよくわかっていない年輩の社員をフレッツアイの応対に使っているのが困りますね。リストラするより、という気持だろうが、それより外注している仕事を会社に戻したらどうだろう。
そこで学校にもサーバを立ち上げて実質的なファイル共有だ、とはならない。設定はできるだろうが、やっぱりセキュリテリとか考えるのはめんどう。私がサーバの管理をするなんて、番犬の代わりをネコにまかせるようなものだ。
そういえば、家庭内にカメラを常設してペットの様子が外から(ケータイなどで)モニタできるというシステムの紹介をテレビで見た。 こんなことが、と記者は驚いてみせていたが、動画を送るのはわけもないことで、むしろ他人に家の中を見せないようにする技術の方が何倍も難しいはずだ。
銀杏並木のある大学で、職員が拾ったとおぼしきギンナンが水をはった洗面器につけられていた。食用だろうか。
図書館でマイクロフィルムの巻き戻しに失敗した。昔の8ミリフィルムの要領で、巻き取る側が回っているだけの装置。始まりは慎重にやらないと変な巻き方になる。
奥崎謙三について授業で学生にたずねたら、誰も知らなかった。ロフトプラスワンも知名度がほとんどゼロで、ションベン横丁すら知らなければ、紀伊国屋書店の場所をしらない学生もいる。 一番驚いたのは、新宿は怖い街だと聞いているので「学校と駅までの間のどうしても通学に必要な道」以外は通ったことがないと聞いたときだ。象牙の塔(この呼称はたしかに高層ビル大学に相応しい)の住人とは学生じゃなく教員のことであったはずなのに。
どうして、ホステスなのに元スチュワーデスというですか。航空機内接客業務のために事件にまきこまれたわけではないでしょうに。アルバイトは職歴にならないですか。年齢から推測するに「元」というほど長い期間やってないではないですか。おじさんの注意ひくためですか。「ホステスの仕事をしていた」というそうですが、「ホステスの仕事をする人」を「ホステス」と呼ぶのではないですか。ホステスは名乗りがたい職業ですか。英国人には通じない日本語だからですか。よくわかりません。(続く)
学内関係だが、またひとつ原稿が増えてしまった。
スチュワーデス/ホステス問題(昨日参照)に関して新説。マスコミ的な「国籍ー職業リンク」固定観念としては、「ホステス」に相応しいのは「イギリス」ではなく日本他アジア系の国籍であり、「イギリス」にはむしろ「スチュワーデス」が親和性をもつということだ。一理あると見た。他に「元スチュワーデス」は、「元**大学教授」(**は有名な大学)と同様一種の肩書きであるという説も。
就職難の荒海をわたった女子学生によれば、「一般事務」として募集される仕事は「単なるお茶汲み」か「それだけでもない」かの大きく二つに大別されるらしい。「手に職」があれば別かも知れないが。
岩波書店の月刊誌世界で、ぬで島次郎氏が「臓器移植法問題」について書いているのを読んだ。視野が広いということかもしれないが、「脳死」問題は解決済みのような論調は気になった。ちなみに「ぬで島」氏の「ぬで」という字は、「木勝」と無理やり漢字二文字で表現しているサイトがある。(「木亥火暴」の類だね。)
リスク問題を扱った紀要の原稿は2回目の校正が終わりました。もうちょっとです。
組合関連で午後から学校。中学高等学校、専門学校の先生や事務職員もいっしょだ。ひとしきり深刻な話の後、高校が共学になったらセーラー服が良いなどという声で沈滞ムードがかき消された(というわけではない)。
森下直貴死の選択は真剣に各問題にこだわるとても良い本だ。たまには「科学技術と倫理」の授業で倫理学者の本を推薦してみよう。
11階の廊下でいきなり前の職場の先生と出くわす。学会関係でたまたま工学院大学に来ているらしい。第一声「ここは、ややこしいね」と言われた。たしかにいくつもある階段、エレベータ(その停止階はまちまち)を使いこなすまでは時間がかかる。地上地下あわせて30以上ある各フロアは、たいがい多数の小部屋に別れていて見通しもきかない。(初めて来たとき、テレビゲームの「女神転生」を思い出した。まだ見ていないが、きっと屋上に強敵がいるに違いない。)
報道特集(TBS)で幹細胞から臓器を作る技術についてやっていたようだ。最後の方だけ見たのでよくわからないが。臓器移植は(少なくとも先進国では)いずれ終わるだろうし、 遺伝子組み換え食物だってそうなるに違いないと思っている。原子力発電は、やめ方がうまくいかなくて足踏みしているように見える。新技術導入のノウハウ(あるいは導入に反対するノウハウ)はあっても、すでにあるものをどのようにしてやめるかのノウハウをまだ私たちはよく知らない。積極的にやめる方法を考えるべきだと思う。
NHKの集金人(というか勧誘員)が来た。うちは普通のカラー契約だが、それだけでは食い足りないと見えて、BS契約をつけたがる。残念だがBSは見られない。いつぞやは「リモコンを見せて下さい」などと言っていた。「あ、これBS映るテレビですね。」とでもいうつもりだったのだろうか。
gooで「新宿西口」の検索をかけると、1000件以上ヒットするのに私のページがトップのようだ。今日のログで知った。しかし、「新宿西口」で検索して工学院のページに入ってくる人はいったい何を目的にしているのかよくわからない。
一般教育を担当しているのでまわりにはいろんな分野の研究者がいる。秋は学会のシーズンということで、学会発表の話でもりあがった。私が一番長く所属している 日本科学史学会では、学会発表の時間は1発表あたり20分(講演15分+質疑5分)、でも一般に理系ではもっと短い。しかし、法学者にきくと発表一つ1時間から1時間半は当たり前だということ。数学者にきくと一人10分が与えらるので、中には(問題あることらしいが)1分の発表を10個続けてこなす人までいるそうだ。
午前中八王子で授業。昼食をとったらバスと京王線の特急で新宿へ向かい午後は新宿で会議の連続。これがありきたりの週の始まり。研究室で卒論書いてる学生がうらやましいぞ。
40年前の淀橋(「ヨドバシカメラ」に名を残す新宿西口の地名)浄水場あたりには、タヌキが出たそうだ。本当だろうか。何も知らない若僧の私がばかされているのかも。
夕方のニュースを見ていた(今日は家にいたのだ)ら、レーザーでできる不妊治療というのをやっていた。画期的とか言っていたが、弱いレーザ光を身体の凝っているところや脳下垂体(!)にあてるだけのようだった。この手のグッドニュース(といわれるもの)はいろいろと出てくる。一医院の試みを取り上げるにしては、ちょっと持ち上げすぎかと思う。成功率も、個人差を考慮し統計的に見たら本当に意味のある値なのかはっきりはわからなかった。許せると思ったのは、体に悪いことはなさそうだという点だけだ。重い副作用もありうるホルモン投与なんかを続けるよりは良いことかもしれない。しかし、いずれにしても「金」と「暇」の両方がないと手が出ないのが「補助生殖技術」だということを再確認した。
杉並病に安全宣言が出ましたね。因果関係の推定される原因物質は見つからないので安全、という論理は通用するのでしょうか。疫学的調査や、操業をとめての対照実験ができないわけではないのに、杉並区はそれをやっていません。杉並区が責任を問われる日が来なければ良いのですが。
奨学金(日本育英会)の返還滞納額が1000億円を越えているらしい。昔のことなので忘れがちになるし、(たとえば大学、大学院修士課程、博士課程と受け取り続けた私のような場合)けっこうな金額になるので、滞納してしまうのもわからなくはない。もちろん払うのが筋だが、 最初から貸与ではなく(少額でも)給付にしておけば特殊法人の運営経費もぐっと少なくなるはずだ。学生時代は貧乏だが卒業すれば余裕があるという、立身出世高度成長時代じゃないのだから。ちなみに、大学院を出てから一定期間以内に大学教師の専任職など(免除職と呼ぶ)につき、かつ一定期間以上免除職についていれば返還が免除になる。私の場合、前の方の一定期間を「4ヶ月」越えたため、ゼロになっていたかも知れなかった借金数百万円が残ることになった。(大学院でもう1年留年していればよかった。)
図書室は空いている。それに対して計算機室は混んでいてなかなか席が回ってこない。しかし、以前聞いた話では、在学生あたりの図書室座席数が少ないことが外部評価で指摘された らしい。たしかに数字の上ではそうかも知れない。しかし、需要がないんだからなあ。もちろん学生にもっと本を読むようになって欲しいとは思う。でも、実態を見ていない評価はどうかねえ。
図書新聞社から研究室に電話。少し修正を入れさせてくださいとお願い。これから刷るつもりだったけど待ちましょうとのお返事。申し訳ありませんでした。連載で書くということがこんなにツライものかと思い知らされているところです。どんどん新しい情報が入ってくるたび修正したくなるのが弱点。終わらなくなってしまう。某出版社のMさんからもメールありましたね。ごめんなさいの一日でした。
新宿西口に立っているお坊さんに悩みを相談した話を学生から聞いた。悩みの内容は「スポーツの上達にはまず何よりも体を動かすことが第一か否か」で友人と対立したというもの。解答は「友人に否定されても自分の信念を曲げるな」ということだったという。場違いな相談をした学生も興味深いが、突拍子もない質問に対して、何にでも通用しそうな万能の解答を与えた僧侶に、数多くの他人の煩悩をさばいてきた「練り」を感じる。
戦後日本の科学技術史をやっている授業で、戦後史あなうめクイズをやった。たしかに「湾岸戦争」がわからない学生もいるが、ちゃんとほとんど答えられる学生もいる。この知識の差はいったい何に由来するのだろう。受験勉強には関係ないはずだが。
「レーガン」の知名度は年々落ちている。今の大学生の記憶に残っているのは「ブッシュ」からだ。
授業、卒論セミナー、組合大学支部の会議、合間に授業の予習、教材印刷など。
東大で盗み撮りをしていた「無職の男性」がつかまったそうだ。たしかに大学は無防備だ。東京大学の本郷のキャンパスは、近所の高齢者の散歩コースだし、近くの幼稚園児が遊んでいるし、 ただ昼寝しているおじさんもいるし、写真を撮る旅行者(多くは修学旅行生だが)だっている。どんな人がいても、怪しまれようがない。ていうか、一見怪しく見えるやつこそ、教官や学生だったりする。
新宿西口にある工学院大学では、昼休みにいかにも学生ではなさげな女性の集団を見かける。近所のOLらしい。たしかに、売店も自販機も座席はある。喫煙も可能だ。午前中の授業終了前に入れば混雑もしていない。ひょっとすると西口穴場スポットとして有名なのかも。
吉見俊哉の博覧会の政治学をたまたま見つけて読んでいる。「大衆の日常意識を動員する装置」として博覧会を論じたもの。 筑波万博とか、その他科学技術にまつわる最近の博覧会や展示会もこういった視点から分析可能だろう。IT関連の展示会だって、9月に新宿であったイベント「バイオジャパン」だって同じように見ることは可能だ。
植物バイオテクノロジーのリスク管理について論じたMethods for Risk Assessment of Transgenic Plants : Ecological Risks and Prospects of Transgenic Plants, Where Do We Go from Here? a Dialogue Between vol.3 を少しずつ読んでいます。
技術と人間11月号を、今回ドイツの原発問題について執筆した同僚の小野一先生にもらいました。よく買っている雑誌です。小野さんありがとう(笑)。内容も日本であまり詳細には報告されないことなので、貴重な論文です。ドイツ現代政治が専門の期待の若手に連絡を取りたい科学論関係者は私までどうぞ。
図書新聞は明日発売の予定です。
医療ミスが最近多い、と断言する人が多いのだが、「医療ミスの報道が多い」、あるいは多少譲って「医療ミスの発覚が多い」と言うべきだろう。
感性工学会感性哲学部会の第1回研究発表会の原稿を準備しています。ひさびさに自由に生命論をやります。本当はこういうのが好きなのになぁ。
極秘情報の入ったコンピュータをインターネットに接続していたというのは明らかなセキュリティ管理の手落ちなのではないのでしょうか。素人的にはそう思うのですが。Microsoftのことです。これ、当たり前のことなんですか? 報道はハッカー(クラッカー?)を責めるものばかりのようですが。
心中した男女が「ホームページで知り合った」というのも、どういうことかよくわからない。「ホームページ」ってのは怪しい出会いの場みたいだ。
古本屋が近所にできたので、しばらく様子を見ているのだが、全然流行っていない。今日は雨だったが、客用の傘立てすら置いていないのだから仕方があるまい。かなり暑い日に冷房をつけていないこともあった。 レジの後ろに廣松渉の本があるのだが、いつまでたっても棚に並ばない。先は長くないだろうというのが大方の予想だ。ちなみにここは以前も古本屋、しかも日本一猜疑心の強い古本屋(推定)であった。「万引きすぐ警察」「罰金十万円」といった貼紙がベタベタと貼られ、縦長の鏡がいくつも置かれ、監視カメラが客の方を向き、隅の方の少し影になったところでは人を関知すると電球にスイッチが入るという仕掛けまであった。また、録画したテープを後から見ていたこともあるようで、「*月*日*時頃、こういった服装の**歳くらいの男が万引きしていたが、それはちゃんとテープに撮られている」といった警告文が貼り出されていることもあった。ちなみに、この店はおよそ1年でつぶれた。客を遠ざけることに情熱を燃やした店と同じ場所に開店したのは、確かに不幸なことではある。
本を粗末にしていたことも印象に残っているのが、そのつぶれた古本屋だ。手作りの本棚の木の板の棚がしなっていたが、箱入りの日本文学全集をつっこんで支えていた。あれを買うことは可能だったのだろうか。もう一軒つぶれた古本屋が近所にあったが、そこは本の買い取りの注意事項で、「一度でも言い値で本を売ることを断ったやつは二度と売りに来るな」という主旨のことが書いてあった。
八王子で午前中授業、校舎間移動荷物と中央高速で新宿。荷物とともに降りて会議。夜まで。
北海道コロッケを出す居酒屋。公務員A氏およびフリーターG氏。筑波公務員宿舎では3人、4人の子沢山家庭が多いらしい。共稼ぎができず専業主婦率が高いからとの分析も。こういう現実を目前にすると、託児所を完備させて働く女性の環境を整えることこそ少子化対策になるというのはどうやら嘘らしいとわかるが、このことは黙っておこう。(ちなみに私は少子化「対策」必要ない説。)
G氏作成のサイトは、私のサイトよりずっとアクセス数が多そうだ。日記もたまにしか書いてないのに。
小松美彦「黄昏の哲学 脳死臓器移植 原発 ダイオキシン」(河出書房新社)を読みました。送って頂いてありがとう。小松氏の最近の活躍ぶりがわかる本(再録が多い)ですが、高木仁三郎との長時間の対談はとても興味深いものでした。システムと闘っているという認識や、教育問題にいきついてしまうところなど、意外な両者の類似点が面白いです。あいかわらず酔っぱらって初対面の若者たちを家に連れ帰ったりしているよう(p.71)ですが。
元客室乗務員の事件で、最適なコメンテータはあの佐川氏だと思うのだが、取材したマスコミはあるのだろうか。
偽物バイアグラ事件で、客を装って通販で買って調査したところ13件中2件が偽物だったということは、ひょっとして残りは輸入された本物?(偽物と断定できない?)ファイザー製薬は言及していないのか、それとも報道が書かないだけか。
近頃の少年は何をするかわからなくて怖い、というのが大学1年生の書く文章に出てきてすごく変な気がしたことがあった。君も少年だぞ。学生に聞くと多くはもっと厳しくすべきだという。刑事罰を問えということだろう。正義感の表出なんだと思うが、でも教育とか矯正という観点もあるのではと思う。授業中私語をした学生に注意しないと、先生が(私語をしない)学生に注意されたりする時代だからな。近頃の学生はルーズだというが、それを許せない逆の極端もありそうで怖い。少年法の改正は衆議院通過、ですか。