DIARY 2000年11月後半



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11月16日(木)

3度目だ。電話の(?)故障で最寄りのコンビニの公衆電話に走り、113をダイアル。帰ってPHSで連絡を待つ。ダイアルアップルータがおかしいと言いたげだったがこれまでの経緯(ここ)を話したところ、NTT内部の機械(って何だ?)を変えてみたら通じるようになったとの連絡。ひとまず安心。でもまだ油断ならんぞ。Docomoは儲かってるらしいが東日本も頼むよ。ルータもNTTのものを買っておけば、双方で押し付けあいのようにならなくてクレーム処理がうまくいったのではないかと少し後悔している。

疱疹は徐々に乾燥中。神経痛は止まず。体を動かすと痛い。

最近日記が悲惨だ。確かに体調と電話回線の状態は悪いが、読める本は読んでいる。佐藤進の立花隆批判本は期待して読んだのにちょっとガッカリの内容だった。立花氏が間違った科学知識を述べていたり、根拠のない科学技術礼賛を繰り返しているとしのは確かだろう。しかし、その程度の人はたくさんいる。問題なのはそういう人を政府委員にしたり利用したりする周囲の方だと思うぞ。立花隆のような科学評論家がもっと増えると良いと書いていたバイオ系研究者もいたが、利用価値があれば間違った科学知識をもった広告屋さんでも良いと考えているということなのだろうね。


11月18日(土)

学会報告してきました。姫路工業大学環境人間学部というところで行われた日本感性工学会感性哲学部会というところです。確かに疱疹の痛みのせいでヘロヘロでした。自分の発表の次の、某製薬会社勤務前衛「分子倫理」学者O氏の発表まで聞いて、そのあとすぐに帰らせてもらいました。いろいろと後悔することしきりでしたが、また東京で大会ということもあるでしょう。できたばかりの不思議な名前の部会で、まだ方向性が見えていない(というか皆がいろいろな方向を見ている)というのが面白いですね。こういうお互いが模索中の場は、異質な人どうしの交流ができてけっこう好きです。

人工生命関連の話題を振ってきた元国営電話会社の人から聞いた話。同社の某研究室では、研究用と称して経費でアイボを買って(飼って?)いるらしい。

実家 にも寄ってきました。倭の国王夫妻がチボリ公園を訪れたために近辺町内会が観光バスを仕立てるほどの騒ぎであったという。「両陛下と同じ日にチボリに行こう」か?

知らないだって、チボリ公園! 第3セクターのテーマパークがたどるお決まりのコースを目にしたい方はぜひ訪れて下さい。今3年目で、そろそろ赤字が増えかけているところです。ただし、周辺に住む高齢者の散歩コースとして、および古い街並みと美術品を見せられて鬱屈した修学旅行生の発散の場として人気はあるようです。

親に確認したので間違いないが、私は子供の頃2度水疱瘡と診断されている。今度また帯状疱疹だ。ひょっとすると水疱瘡ウイルスに対して特異的に長期に免疫が作れない体質かも知れないという仮説を立てたので誰か興味のある免疫学者がいたら私を調べて下さい。おもしろいので、協力します。


11月19日(日)

明日に備えて睡眠。神経痛? 胸部が痛い。

デジタルディバイドっていうのは、アメリカの国内問題だと思っていた。いつのまに南北問題になったのでしょう。某首相は電気が通ってなくてもケータイは使えると言って顰蹙をかったらしいが、まじめに考えて太陽光発電型のケータイはできないのかね。出力不足かな? 天気の悪い日は使えなくてもいいとしても無理かな。メモリーが消えるとつらいか。自動巻きという手もあるぞ。


11月20日(月)

次々に制度や方針を変えたり、この期に及んでまだ新しい大学を増設して競争させようとするのが文部省。これは、大学教員を忙しくして余計な活動(政治活動や思想活動)をさせまいとしてする右翼反動勢力(?)の陰謀に違いない。

八王子は寒い。都心より寒い。体が痛むのでよくわかる。

武蔵野線は揺れる。中央線より揺れる。体が痛むのでよくわかる。


11月21日(火)

伝聞によると、昔卒業した高校に同窓会というのがあり、その東京支部というのがあって、昨年はわが高校出身者中屈指の有名人で2学年下の「歌手の中西氏」が来て歌っていったが今年は来なかったらしい。そのためか同年代である30歳代の参加者は少なかったらしい。でも、基本的にあまり同窓会の類は行っていないので、高校だけ特に行きたくないわけではありません。前の職場の同窓会も、出身大学(院)研究室の同窓会も、案内はもらうのに行っていない。つきあいは大切だと思うが、かといって全部に出るのも難しく、選別するのはさらに難しいと思うのだがどうだろう。

高校同窓会名簿ではせっかく数年前まで行方不明者になっていたのに、4学年下の妹に現住所を通報されたので生き返ってしまった。しかし、また引っ越せばきっと行方不明者だろう。

小学5、6年次に隣のクラスの担任だった教師が最近同僚教師に対するセクハラで辞職に追い込まれたという話を地元の噂で耳にしたが、このとき気になったのは、同窓会開きにくいだろうなということだった。

フジモリ氏は、このまま日本にいつくのだろうか。日本で政治家にはなれないだろうから、芸能人かな。「デヴィ夫人」にも「元」がつかないのだから、芸名は「フジモリ大統領」で決まりだ。

いろいろとたまっているので滞ってます。すみません。


11月22日(水)

朝一番で皮膚科。「若い人は治りが早い」と驚かれたが、そもそも若い人のかかる病気じゃない。神経痛がひどくてと言ったら、クリスマスくらいにはよくなりますと言われた。クリスマスまで休めればよいが、そういうわけにもいかない。体に良い食べ物「長葱、玉葱、ニンニク」というメモが2枚になった。昔自分も同じ病気になった話を今日も聞いた。これで病院通いは終りだろう。


11月23日(木)

コンビニで授業料を払えるようにする大学の話を聞いたが、授業料と言えば大金だ。どこで下ろしてくるのだろう。コンビニ内キャッシュコーナーか? だったら銀行自動振り込みの方が便利なのでは? それともコンビニで払えるというのは、コンビニ内の銀行キャッシュコーナで払えるということか?

パラパラが踊れるロボットをテレビで見たが、パラパラのような単純な踊りしかできないということだろうか。そもそも、パラパラというのは金属でできた物体でも真似できそうな機械的動きが特徴だったのではなかったか。

帯状疱疹後神経痛の治療についてWebでいくつか調べたら、麻酔科あらため「ペインクリニック」の主要治療疾患の1つになっていることがわかった。麻酔で交感神経をブロックするといったけっこう本格的な治療があること、頭痛薬などでは痛みの緩和にならずむしろ抗うつ剤が効くことなどもわかった。しかし、若ければ痛みは自然にとれるとも。とりあえず「我慢」か。

八王子校舎の休講掲示は、八王子駅前の西東京バスの乗り場に出ていると便利だろうか。


11月24日(金)

日本政局不安で円安とか言っているが、せっかく不信任になると思った内閣が信任されたから期待ハズレで円安という解釈もあると思う。どちらも勝手な解釈だけど。

今頃欧州ではPS2発売か、と日本にいることの優越感に浸ってみるが、もっているわけではない。初めの頃に買っておけば、海外のDVDが見られるオマケまでついていたのに。

大学は今、学園祭。去年は27階まで売りに来たタコ焼を買った。けっこうまともな味だった。こんなところに学園祭の客がいるわけがない、明らかに教員目当ての販売だ。今日は何も売りに来ない静かな日だった。

研究室の紹介に書いてある「牛1台」とは何のことですかという質問が来た。ビルの中で飼われている牛は、私も人工心臓の研究室で見せてもらったことがあるくらいだ。ここの通販で買ったパソコン1台が机の上にあります。


11月25日(土)

最近ポイントだのスタンプだのを集めると値引きなど特典のある店が増えているような気がする。油断するとこの手のカードが何枚もたまる。カードをタダで作ってくれる某電機製品量販店の場合、忘れてもまた新たに作ってもらってカードを複数枚所有することにもなった。 また、4年以上店の前を通り続けた後初めて用があって入った近所の小さな鞄修理の店でもカードをくれたが、もう2度と来店しないような気がして捨ててしまった。少なくとも私がカードいっぱいのスタンプをためる頃には、(仮にその時まで店があったとしても)今の店主の孫あたりが働いていることだろう。

計算機といっても電卓を思い浮かべてはいけない。コンピュータ使用歴の長い人(だいたい15年以上と見た)は、コンピュータを(大小にかかわらず)「計算機」と呼ぶ習慣があるようだ。ワープロや電子メールではなく、本当に「計算」させるために使っていたからだろう。中には、若いのに教師の言葉遣いを真似て「計算機」などという工学部の学生もいるが、ひょっとするとプロっぽい言葉遣いだと意識してのことだろうか。工学部で「計算機室」といっても、電卓がたくさん置いてある部屋ではない。


11月26日(日)

暇ではないのだが、手元に置いていたため、倉阪鬼一郎の「活字狂想曲」を読んでしまった。だから日曜日は侮れない。サラリーマン不適応者は共感して読めること間違いなし。

「店長が変わりました」との貼紙のあった近所の古本屋は、やたらと古そうな本が増えて荒れていたが、その本の山の中に今はなき月刊誌「現代の眼」の1982年2月号(特集:学の氾濫と学者たちの憂鬱)を見つけて買ってしまった。里深文彦氏が遺伝子工学について書いていたりして、けっこう面白い。ちょっとこの時代のことを調べようかとも思っている。

店長変更の貼紙はどうしてわざわざ出ているのか不思議。後継者の女性がバイトと間違われないためか。いつも無駄話をしていた前店長の個人的な知り合いがよく訪ねてくるのか。あるいは前店長が何かしでかしたのか。

一昨日富士通のショールームまで行って交換してきたダイアルアップルータは今のところ正常に動作中。ショールームには他に客らしき人なし。受付の若い女性は、最新製品なのに取り寄せに2週間もかかった代替品を、お茶をすすめるように微笑みながらゆるりと出してくれた。


11月27日(月)

ファイルケースのような半透明の四角い箱に持ち手がついた鞄をもっている学生が多い。女の子に多いが男の子にもいる。おそろいの鞄をもって並んで歩いているのを見ると、工学院のロゴでもあるかと探してしまう。

教授総会。工学院大学で「教授総会」というのは、教授+助教授+(専任)講師が出席する会議。他に、「教授会」もあってこれは教授のみ。他の大学では、前者を「教授会」と呼んで、後者がないような場合もある。中には、教授のみ出席の教授会がすべてという、会議が少なくて羨ましい学校もあるらしい。


11月28日(火)

オランダ議会で安楽死の法案が通った。オランダは安楽死に関して「進んで」いるが法律で認められているわけではないと授業でやったばかりだが、もう過去の話になろうとしている。

大澤勝次氏(北海道大学の先生でコンセンサス会議でもいっしょだった人)が「遺伝子組換え食品は危険という迷信」という文章を「新潮45」という雑誌に書いているようだ。「あなたの信じているのは迷信」と言われると反発する人の方が多いのではないか? ただし、雑誌記事のタイトルは書いた本人がつけたのかどうかはわからない。中身も読んでみなければね。

別の国の国籍をもっていても大統領に選ぶなんて、ペルー国民はなかなか太っ腹ってことか?(イヤ違う)

やっと我が家は、LAN+USBで複数台インターネット接続の体制に戻り、すべて元通りに復旧しました。


11月29日(水)

生まれて初めて(局所)麻酔をかけた。帯状疱疹のところがあんまり痛いのでN大学病院の「ペインクリニック」に行って 神経ブロックをしてもらった。しばらくのあいだ痛みが嘘のように消えて、あやうく今晩どこに遊びにいこうかと考えそうになっていた。しかし、時間がたつと痛み復活。本当に「神経を休ませる」ことが回復を速めるのかどうか、たぶん決定的なデータはないんだろうな。でも少し良くなった気もしないではない。

両端に「0」と「10」という数字が書かれた線分の一カ所を指さすよう指示される。「0」は痛みのない状態、「10」は死にそうな痛み、だそうだ。「10」の体験はないのでよくわからないなと思いつつ、6あたりを指した。これは難しいぞ。

図書新聞に書いた記事について「科学ML」のここなどで言及されていることに気づいた。だいぶ前のことのようだが、今日ここから私のページに飛んできたアクセス(東北大学の人らしい)があって気づいた。「批判」なんてしていなくて、誉めているつもりなのになあ。


11月30日(木)

昨日の続き。痛いところをチェックするための器具は、習字の筆だった。そおっと患部付近の各所(右乳首など)を撫でられて、ここ痛いですかと聞かれる。

麻酔で痛いのは、麻酔針を刺すのが痛くないようにその前にうつ注射(だと思う、背中で見えないが)。今まで麻酔うったことありますよね、ときかれたが、実は一度もない。虫歯の少ない家庭に生まれたので家族もないかも知れないといったら、なんだか慎重になっていたようだ。

新宿に異様にくわしく、これまでも日記にネタを提供してくれたこともある学生O君が、授業の後で「先生面白い話がありますよ」などというので少し気になったが、授業後いろいろ予定が入っていて話ができなかった。来週聞こう。彼は授業後よく話しかけてくるが、質問であったことはない。



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