DIARY 2001年12月前半



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12月16日(日)

だいたい一日、 これでした。

会場となったところは、しばらく見ないうちにいろいろ変わったようだ。「最新鋭の研究棟」と自画自賛しながら、近所からの評判がたいへんよろしくないここの建物などを外から見学。巨大なサイコロキャラメルが5つ並んでいるような五連立方体のような建物。住宅街のこの近辺の光景としては確かに異様かも知れない。


12月17日(月)

いろいろ大詰めになってきた。月曜日の授業も、恒例の会議も、今年は今日でおしまいだ。来週の月曜日は休日だからだ。

来年度のカレンダーを見て、各大学の日程調整担当者は青くなったという。月曜日に入っている休日の数が異様に多いからだ。大学の授業は前後期とも15週行うのが標準になっている。曜日によって多少少ないくらいなら文部科学省も大目に見てくれる。しかし、来年度の月曜日は前後期とも10回くらいしか取れないのである。すべては「ハッピーマンデー」のせいだ。やっと来年度の予定も決まりつつあるらしい。例年よりかなり遅い。

こういう場合の対処としては、余剰をもつ曜日を一日だけ月曜日と読み替える方法がある。前の勤め先はそうだった。しかし私としては、変な祝日を祝わないことをすすめたい。代わりに学校が好きなときに休めば良い。しかし、職員の多くが休日出勤+代休になってしまって、経営的にはマイナスなんだろう。学生はマクドナルドが半額にならないのが痛いかも。しかし、土曜日に平気で授業をやっている大学だから、三連休になってもあまりありがたみはないので、それで良いのでは?

3日後と4日後にここでこういう会議があるので、と言われても急には行けない。平日だし、時期が時期だ。


12月18日(火)

大学情報科学研究教育センターの規程がきちんとできたそうだ。このホームページが入っているサーバを含めて、大学のコンピュータの利用規則を決めたということだ。大学のパソコンで良からぬ画像を見ている学生がいたら、規則違反になる。研究教育以外の目的で使用してはいけないということになっているからだ。この頁ももう少し研究情報らしいものを載せなければと考え直した。

対戦ゲームをやっている学生が「情報工学科なのでネットワークの研究です」と開き直ったりするとどうなるのかという問題はある。また、たいていの画像についても「デザインのサンプルを探していて」と言えば通用するのかという問題も残っている。


12月19日(水)

水曜日の2部の授業もこれで最後。社会人が多くいろいろなバックグラウンドがある学生さんたちに、半年間の感想等を紙に書いてくださいとお願い。難しすぎるという感想と易しすぎるという感想がどちらもあるのは、覚悟していたことだ。「授業の進め方が参考になった」というのもあったが、ひょっとすると追加の教職免許を取りにきたどこかの先生かも知れない。「ハリーポッターに似てます」は誉め言葉だと理解しよう。これのことだろうか。


12月20日(木)

朝まで原稿を書いてメールで送る。送ったのは6時半。少し寝てから学校へ。木曜日最後の授業が終わると早々に引き上げた。

皓星社科学主義工業復刻版のチラシが図書館から回ってきた。工学部には備えていて良い本だが、なにしろ高い。全巻揃えると\970000だ。私が1年間に学校で使うことのできる研究費等をどのように使っても圧倒的に足りない。

大学院の先輩であるところのS氏から新刊の本が届いた。重厚な本ばかり今年3冊目というだけですごいが、扱っている主題がドイツ観念論と中世教会史と古典物理学というのはさらに信じがたい。ちなみに、大学の教養課程で、人文科目と社会科目と自然科目を一度に全部教えていたことがある人物だ。

暗い道。ライトも点けない小さな子供用自転車がこちらに疾走してくると思ったら、乗っているのは大人の男性で、必死の形相で足を動かしていた。ちょっと怖かった。


12月21日(金)

休講が多くなってしまった非常勤先の大学で補講。どれだけ出席者がいるかちょっと不安だったが、意外に出席している。雪が降りそうな寒い朝(実際帰りには降り出した)にしては上出来だ。

新宿の駅近くの汚い飲み屋に3時間。就職したばかりの社会人1年生は疲れている。

持っているはずの本を探しているのだが、なかなか見つからない。学校かなと思って探すとないので、家かなと思って探すとやっぱりないので、じゃあ学校かなと思って探してもない。そして今度は家かなと思って探す・・・、という繰り返しだ。

17日にも書いた「月曜日問題」の話をしていると、そういえば昔「私は建国記念日を祝日と認めない」といって授業をした先生がいたという話を聞いた。


12月22日(土)

疲れたので寝ていたいと思うがそうはいかない。速達を送ったというメールが届く。

加藤シズエ氏が亡くなったそうだ。他にもそういう人はいるが、まず歴史上の人物として知って、あとからまだ存命であることを知った人の一人である。

研究室に日本刀をおいている先生がいるとはビックリだが、昼間から飲めるという環境はなかなか良いかも知れない。


12月23日(日)

某大学では来年度の新入生から授業料を大幅値下げするらしい。在校生が不公平だと文句を言うくらい下げるという。授業料も需要と供給の関係で決まるのだとすれば、少子化の昨今下がるのも自然の理だ。大学ならどこでも良いから通いたい(卒業したい)というなら、できるだけ安い方が良いだろうから需要はあるに違いない。また授業料を3割下げても、4割増しで入学させればだいたい元は取れる。

水増し入学以外に大学運営を黒字で切り抜けていく方法はない。というのも、私立大学の収入のかなりの割合が学生の納付金によって占められており(=授業料以外にめぼしい収入源はない)、支出の半分は人件費(=簡単には削減できない支出)だからだ。牛丼の場合なら、安くなった分たくさん売れば良いのだろうが、定員の決まっている大学ではそうはいかない。


12月24日(月)

クリスマスイブが祝日になったようだ。

Googleのバナー(?)画像が毎日変わっている。サンプルはこちら。前から疑問に思っているのだが、Googleのトップページ(http://www.google.com/)では、どうして日本語が出るのだろう。ちなみに、http://www.google.co.jp/では日本語、http://www.google.co.uk/では英語、ドイツ語フランス語もある。ブラウザの使用言語かドメインの国名を見て送り出すページを変えているのだろうか。


12月25日(火)

登校はしたし、たまってる事務的な仕事を片づけたが、それでも途中で仕事をしていられなくなり、学校を離れる。風邪ではないと信じたいが気分が悪い。


12月26日(水)

どうやら胃腸にも異常があるようだ。昨年の今頃も同じように苦しんでいた記憶がある。うーん。そういえば今年は体調第一で行こうと思っていたのに、全然守れなかった。

一昨日の疑問はBBSへの書き込みで氷解。ありがとう。

ビュフォンの針という言葉を知った。たまたまビュフォンについてネットで調べていたからだ。当該の頁は高校の先生が作っているもののようだ。恥ずかしいことだが知らなかったので、ビュフォンがどこでこういうことを述べていたのか調べなければと思う。(ネットで調べたところ、一応ここで発見。2002/01/18)

円周率を経験的に求めるこの方法は、かつて東京の大岡山にある某大学が後期入試で出題に用いたことがある。受験生達が一斉に机の上で数本のマッチ棒をころがす姿が目撃された、珍しい入試の光景だったものと思われる。


12月27日(木)

昨日に続いて体調回復せず。「ちゅらさん」の総集編を見ながら思わず涙してしまうなど、相当弱っている証拠と思われる。命どぅ宝。

明日、明後日と停電により日記の更新ができない可能性があります。


12月28日(金)

引き続きNHKの番組。「課外授業」の再放送。作家の島田雅彦が「先生」として母校の小学校で授業をするというもの。「男の子のパンツを見るのが好き」という強烈なキャラクターの女の子が登場していたが、さらに私の頭に衝撃を与えたのは作家がその女の子に発した「見られて一番喜ぶのは誰?」という質問だった。一瞬でこのように切り返せる作家の想像力に脱帽した。

多少体調が良くなったので、郵便局に払い込みに行ったり、学生のレポートを読んだり、年賀状を書いたりする。

今頃喪中ハガキが届くのは遅いと思うのだが、私もまだ年賀状を書いている最中だったりするので、実際はちょうど良いことになる。


12月29日(土)

少し体調はよくなってきたので、いくつか仕事を片づける。学校に行かないと進まない仕事もあるが、今日は停電のはずだ。

大学の後輩が ニュースに出ていたので、ちょっと驚いた。やはり古本屋は注意して回るべきだ。文京区が侮れない。しかし、どんな価値があるのかわからず店に置いている書店もどうかと思う。


12月30日(日)

まだインパクをやっていたとは、ちょっと驚きだ。そういえば、2千円札ってまだ使えるのという疑問も聞こえてくるほど。どちらもすでに人々の気持ちの中では終わっている模様。

池袋はBICカメラでやっとワープロ用インクを入手。クリスマスのときほど混んでいない。ただしワープロ用インクは売り切れる品もあるようだ。

年賀状のプリントアウトに5時間。年に一度だけワープロを使用する日。


12月31日(月)

掃除。今年あと2日ほど欲しい。

1年の終わり。終えるべきなのにまだ終えていない仕事を数える(だけ)。

あと僅かで今年が終わるというときになって、ウィルス付きと見られるメールが「未来」の知らない人から届く。2002年付け最初のメールだ。



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