ここには、イラストが透けて入る。(空白スペース)
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一角に、皆が出入りしている部屋があった。 「はい、腫れが引くまでは温めずに冷やしておいてね。」 「発熱は風邪を治す為に必要なのよ。辛いけど38.5℃まで我慢しようね。」 「夜更かしし過ぎよ、練習も良いけど、偶には早く寝てね。」 「ちょっと音量を控えたら? 加齢性難聴になったら治らないわよ。」 ははあ、ここは医務室か。医師は大変だ。 「そうなのよ、でも皆の健康は私が守るの!」 この少女、おんたりおと言う。アメリカ大陸に、同じ名前の湖があったっけ。髪の毛が緑色だ、地球の髪の毛にはない、銅成分が混ざっている。そう、彼女は宇宙人なのだ。実は、仲間は月面で過ごしている。ただ、電磁場制御技術により透明になっているので、地球人達はその事実を知らない。 「私、お父さんの遺伝子で、近視なのよね。もう、目が疲れちゃうわよ。」 すると、さっきまで受診していた仲間達が入ってきた。 「今からライブするのよ、見に来ない? 気晴らしになるわよ。」 「それ、眼鏡が合ってないのよ、作ってあげるから目を計らせてー。」 「夕食は美味しいステーキピラフよ、楽しみにしててね。」 なるほど、医者だけじゃないか。皆で皆を支えている。社会の縮図だ。 「お世話になってる地球だもの、私、医者業を全うするわ!」 |
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ここには、イラストが透けて入る。(空白スペース)
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