ここには、イラストが透けて入る。(空白スペース)
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「男なんて、腕力はあるけど、生物学的にはひ弱なのよ。」 偶々アミノ酸の型が適合して、偶々地球人と仲良くなりスキンシップをしている内に表層菌系が移植され、偶々気温も気圧も大気成分も故郷の星と同じだった。でも、親切にしてくれた地球人達がいたからこそ、私達は地上で生活できた。 偶々降り立った場所は日本の山の中だった。最初は日本語が判らなかったが、出会った地球人達は必至に手振り身振りで会話をしようと努力してくれた。そして、水をご馳走になり、牛乳を飲んで、私達は地球上で生きられそうだと実感した。 「男は、大気に触れて直ぐアレルギーや感染症で死んじゃったかもね。」 だから、まだ男たちは月にいる。地球より月の方が安全なのだ。 後で分かった事だが、アメリカは宇宙人と勝手に対話をしてはいけないという法律を作っていた。対話した地球人が、地球人の総意を示していると捉えられる事を心配したらしい。私達は、大変幸運だった。地球を見つけ、親切な地球人と出会い、そして地上で暮らす事ができる様になった。 「地球人と見かけが同じだから、こっそりとここで暮らすと良いじゃん?」 この幸せを享受する為にも、この幸せをくれた地球人の為にも、私は大切な人達と地球の健康を守る! 「でもさ、どこかで別の宇宙人が、ひっそりと暮らしてたりして?」 残念だけど、そうそう生物が暮らせる惑星なんて、宇宙にはないから! |
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ここには、イラストが透けて入る。(空白スペース)
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