2003年 生物学史分科会 月例会
-
日時:2月22日(土)午後3:00〜
-
場所:東京大学駒場キャンパス(旧教養学部)14号館3階303号室(キャンパス内西端テニスコート横)京王井の頭線「東大駒場前駅」下車 渋谷寄り改札を出て正門手前に構内案内板があります。
-
発表者:渋谷章氏
-
題目:キュビエとスタンダール――『赤と黒』のモデルをめぐって
-
内容紹介:渋谷章氏は淑徳大学教授。『赤と黒』の登場人物のモデルについて時代背景をたどり、科学史の側面から考察していただきます。
-
日時:3月29日(土)午後3:00〜
-
場所:東京大学駒場キャンパス(旧教養学部)14号館3階303号室(キャンパス内西端テニスコート横)京王井の頭線「東大駒場前駅」下車 渋谷寄り改札を出て正門手前に構内案内板があります。
-
発表者:佐藤 卓氏
-
題目:物理学者デルブリュックの生物学
-
内容紹介:佐藤卓氏は東京大学大学院総合文化研究科。修士論文の内容から、分子生物学の開祖の一人とされるマックス・デルブリュックに対する、物理学者ニールス・ボーアの思想的影響を論じる。デルブリュックが生物学において問題とした「遺伝子の複製」に彼がどのような方法論で取り組んだのかを検討することで、生命現象の「単位性」を重視するボーアからの影響を肯定的に捉える視座を提供する。
-
日時:4月19日(土)午後3:00〜
-
場所:東京大学駒場キャンパス(旧教養学部)14号館3階303号室(キャンパス内西端テニスコート横)京王井の頭線「東大駒場前駅」下車 渋谷寄り改札を出て正門手前に構内案内板があります。
-
発表者:山口直樹 氏
- 題目:満州帝国国立中央博物館の活動をめぐって―生物学者、木場一夫の活動を中心に―
-
内容紹介:山口直樹氏は東北大学大学院経済学研究科博士課程。戦後の博物館理論に大きな影響を与えることになる生物学者、木場一夫の活動を中心に報告していただき、「満州国」にできた満州帝国国立中央博物館の果たした役割をさぐっていただきます。
- 日時:5月24日(土)午後3:00〜
- 場所:東京大学駒場キャンパス(教養学部)14号館3階303号室(キャンパス内西端テニスコート横)京王井の頭線「駒場東大前」駅下車 渋谷寄り改札を出て正門手前に構内案内板があります。
- 発表者:アルノ・ナンタ(Arnaud Nanta)氏
- 題目:明治期の<人類学>とそのアイヌの捉え方 1884年〜1906年
- 内容紹介:アルノ・ナンタ氏は東京大学大学院総合文化研究科およびパリ第七大学大学院地理歴史社会科学部博士課程。明治期の東京人類学会における「コロボックル論争」での、「日本人」および「アイヌ」の認識を紹介して頂きます。人類学者、坪井正五郎と小金井良精の論法と立場を分析し、当時の人類学における<他者>の捉え方を論じて頂きます。
- 日時:9月27日(土)午後3:00〜
- 場所:東京大学駒場キャンパス(教養学部)14号館3階303号室(キャンパス内西端テニスコート横)京王井の頭線「駒場東大前」駅下車 渋谷寄り改札を出て正門手前に構内案内板があります。
- 発表者:伊藤 祥子 氏
- 題目:占領期の医学教育改革 ―医師養成システムにおける臨床実習―
- 内容紹介:伊藤祥子氏は東京大学大学院総合文化研究科修士課程。第二次大戦
後、占領政策の一環として、医師養成システムに組み込まれた「インターン制
度」について報告していただきます。その成立の経緯を整理しつつ、戦前の日
本の医学教育界が抱いていた「臨床実習」観との関連性を考えていただきます。
- 日時:11月1日(土) 午後3:00〜
- 場所:東京大学駒場キャンパス(教養学部)14号館3階303号室(キャンパス内西端テニスコート横)京王井の頭線「駒場東大前」駅下車渋谷寄り改札を出て正門手前に構内案内板があります。
- 発表者:俵 章浩 氏
- 題目:イブン・シーナー『医学典範』における精気の理論
- 内容紹介:俵章浩氏は東京大学大学院総合文化研究科修士課程。中世ヨーロッパの医学思想に多大な影響を与えたイブン・シーナー(980-1037)著『医学典範』の中から、特に精気(プネウマ)の理論を中心に報告していただきます。精気の働きに関わる「能力」の概念を整理し、イブン・シーナーの描いた精気の姿を示していただきます。
- 日時:11月22日(土) 午後1:30〜5:00
- 場所:同志社大学今出川キャンパス寧静館5階会議室(京阪出町柳駅西へ徒歩10分 又は 市バス同志社前下車)
- 発表者:斎藤光氏
- 題目:大正期日本の「性雑誌」に関して
- 発表者:藤岡毅氏
- 題目:ルイセンコ主義はなぜ出現したか? 〜その思想的背景を軸として〜
- 内容紹介:今回の生物学史分科会関西例会は科学史学会京都支部との共催です。
京都精華大学人文学部教員の斎藤光氏には、大正期の日本で突然多数発行された
「性」に関する雑誌(性雑誌)の発行状況と、その内容形式、そして衰退のアウ
トラインについて報告して頂きます。また、ロシア遺伝学史に関する論文を多数
発表されている藤岡毅氏には、ルイセンコ学説の起源について、特にルイセンコ
主義が登場できた哲学的・思想的背景を中心に話して頂きます。