生物学史研究会(日本科学史学会生物学史分科会主催)
生物学史研究会のご案内
研究会はどなたでもご参加いただけます。お誘いあわせの上、お気軽においで下さい。
研究会の案内は、ご希望の方に電子メールでお知らせしております。ご希望の方は、告知用のgoogleグループ(http://bit.ly/kKkaqu)に登録していただくか(googleのアカウントが必要)、研究会係の奥村大介okumuradaisuke1884@gmail.com、川端美季mikikwbt@gmail.com、森下直紀ciel.azure@gmail.com、中尾暁nakaogyo@gmail.com、古俣めぐみmegk0515@gmail.com、鶴田想人soto.tsuru@gmail.comのいずれかにご連絡ください。
以下は最新の研究会情報になります。
7月20日(日)開催の生物学史研究会について、ご案内申し上げます。
参加を希望される方は、お手数ですが事前にこちらのフォームからご登録ください。
https://forms.gle/MYdzntbFWrpZAN436
発表:菊地茉南氏(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)「石川千代松の生物学普及活動 −進化論理解と国家観に着目して−」
日時:2025年7月20日(日)15:00〜17:00
場所:東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室(※京王井の頭線「駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。)http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_13_j.html
《オンライン》Zoomのリンクは、上記のフォームから参加登録していただいた方に後ほどメールでお知らせいたします。
発表概要
石川千代松(1860−1935)は、日本の進化論普及の第一人者として知られる人物である。E. S. モースの日本での進化論講演の通訳を務め、また、日本人生物学者の手による初めての進化論解説書『進化新論』(1890)を著したことは、石川の大きな功績である。だが、石川の普及活動は、進化論だけに留まらない。石川は、熱心に、かつ、幅広く生物学全般の通俗記事や通俗講演を行っている。しかし、石川千代松研究は、進化論関連に集中しており、一般大衆に向けての生物学普及活動については、十分に議論されているとは言い難い。
そこで本発表では、これまで見過ごされてきた、石川の生物学普及活動に焦点を当てる。石川の執筆面での生物学普及活動の実態を整理し、石川が、どのような動機から、熱心に生物学普及活動を行ったのかを検討したい。その際、石川の進化論理解と国家観に着目することとする。なお、本発表は、2025年に東京大学大学院に提出した修士論文をもとにした報告である。
参考文献
石川千代松(1891)『進化新論』、敬業社
斎藤光(2003)「個体としての生物、個体としての社会 −石川千代松における進化と人間社会」、阪上孝編『変異するダーウィニズム:進化論と社会』、京都大学出版会、pp. 360-408
富澤英治(1971)「石川千代松における進化論と社会」『生物学史研究』No. 20、pp. 10-17
富澤英治(1972)「石川千代松における進化論と社会(2)」『生物学史研究』No. 22、pp. 14-24田中丹史「日本における体外受精の導入過程の歴史分析:不確実性下の意思決定と責任」『哲学・科学史論叢』17, 83-102, 2015.
※ 生物学史分科会の会員に限らず、どなたでもご参加いただけます。参加無料です。
※ 予定に変更等が生じた場合は、ご登録されたメールアドレスに連絡させていただきます。
問い合わせ:生物学史研究会係 中尾暁(nakaogyo@gmail.com)