店長が変わって新しくなった近所の古本屋さんに、「フランス文庫を歴史書の棚に移しているあなた、ビデオで撮影されています、今度やったら声をかけます」といった貼紙があった。 この本の移動がどのような意味をもつ行為なのかあまりよくわからないが、目くじらをたてるようなことでもないように思う。逆切れするサービス業者の命は長くない。 (「フランス書院文庫」が正しいそうです。2001/06/02)
「一富士、二鷹、三なすび」の「び」が気になった。「なす」に「び」をつけるのは西日本のような気がしていた。しかし、富士は東日本のものだ。たしかに「び」がないと語呂が悪い。 しかし「なす」以外の野菜やその他のつまらないものであってもかまわないとも言える。別に「富士」のない地方の人でも、それを夢に見ることは可能である(その似姿は広がっているだろうから)と考えれば納得しないわけではないのだが。
もう6月だ。授業も半分終わったし、暑くなってきた。春に書き上げる予定の論文が終わらないこと、春闘が継続中(というか始まったばかり)であることが気掛かりだ。
日記の4月3日に出した問題の答えが出ました。正解は「棚がスカスカで広さのわりに商品の絶対数が少ない」店でした。本日、「本買います」の表示を虚しく残して店が空になっているのを確認しました。
意識不明の重体でも王位を継承しなければならないのは大変な不幸だが、末期の癌に犯されながら皇室典範の定めによって、死ぬその日まで「職」から解放してもらえなかった人物が、日本にも存在したことを思いだして、同じようなものだと思った。
週末で混み合う深夜のTSUTAYAで、隔月刊ゲーム批評7月号のセガの追悼特集。子供教育用のハードが売れているらしい。意外なことに。
体力、知力、自由な時間などに限界があるため、もうコントローラを手にすることのない口先ゲーマーである私の 関心を最もひいているソフトは「蚊」だ。 「あなたは蚊です」で始まる紹介文が、この夏の新作ソフト紹介に大々的に貼り出されている。 一撃で殺される危険と隣り合わせになりながら、おいしい血を吸いまくる、初めての昆虫型アドベンチャーゲームだ。(しかも、この夏のソニーの一押しソフトらしい。)たしかに季節的には売り時だろう。 電線をつたって町中を冒険してまわる「電線(仮)」が、東京電力だかPTAだかに遠慮してだろうか、発売中止になったのは惜しいことだが、それを補ってあまりあるゲームであってほしい。
水戸の駅前では、ギターとボーカルの2人組が歌っている。確か去年姫路でも見たぞ。人口10万人以上の地方都市の駅前には必ずこういう二人組が潜んでいると見た。
大学生の母親に、懇親会で「教授で2000万、助教授で1500万くらいですか」ときかれた。「とんでもない」と答えたが、こんな質問を受けるとは思っていなかった。どうやら大学教員は高給だと思われているらしい。今日は父母会でした。
僅かな時間の隙をついて図書館に。地下鉄で都庁前と本郷三丁目は18分。ただし、線路が地下深いので地上までの時間がかかるのが難点。
今時の女の子の9割は手帳に日記を書いている、という説を得意気にとなえる者あり。他は、「ほお、そうか」と頷くのみ。おじさんばかりの談笑のひとこま。
本当に人の命を救いたいのなら、エイズ特効薬を特許料なしで開発途上国に提供すべきだろう。そういうすぐにもできる人助けを渋っておいて、生命科学の発展は将来の医療のためと言ったって信用されるものではない。すぐに救える命を救わないで高度先進医療を発展させようとすると、科学の発達それ自体や、それが産み出す利益が目的なのではないかと、誰だって思うだろう。(その後、ファイザー社は50ヶ国に無料、無制限提供を約束したそうです。注目しましょう。2001/06/06)
ちょうどTHE NEW ENGLAND JOURNAL OF MEDICINEにエイズに関する論文が載ってから20年だそうだ。
山形大学工学部では、教員が1人あたり給与2ヶ月分を出資して、誤って不合格になった人へのお詫びにあてるそうだ。今年就職したばかりの教官などはどうなるのだろうか。もう退職した人は? そして同じようなことが私立大学で起こったらどうなる?
今回の対応は、けっこうしっかりしたものだと思う。詳細は ここに出ているし、こんな文書まで公開しているオープンな姿勢は、なかなかのものだと思う。ここによると、遅れて入ってくる新入生には夏休みに授業をやり、昨年以前の合格者には編入の措置をするということだ。
これを見ると、このミスによってどれほど大きく進路が変わっているのかがわかる。せいぜい1年遅れてどこか別の大学に入っていると思ったらまちがいだ。国立大学に受からなかったら就職するしかなかった学生もいたのかも知れない。4年前の学生にも入学希望者がいる。この表ではわからないが、中には翌年合格した学生もいたに違いない。複雑な心境だろう。工学院からも山形大学入りが出ているかも知れない。
小泉純一郎が地元の議員と握手しているポスターをよく見る。握手している相手はいろいろなのに、小泉氏の方は、服装(スーツとネクタイ)がまったく同じで、姿勢もそっくりである。並んでいる2枚があったので比べてみたが、もとの1枚を加工した際の切り抜き方の違いと言ってもよい程度の差しかない。少なくとも同じ日に続けて撮影したものと思われる。
夜の授業で、前の方に座っている学生のあいだで交流が芽生え始めてている。どうやら十代ではない新入生ばかりらしく、互いに年齢紹介をしているシーンを目撃した。歳なりに見える学生も、いかにも新入生らしく見える学生もいる。
都庁に行った。学校の隣の隣のビルだが実は初めて。都庁案内ができるようにならなければ、新宿西口勤務者としては失格のような気がしてしまう。少しは勉強しておこうかとも思うが、きっと誰かを案内せざるをえなくなるまでしないだろう。
都庁には見学者が多い。自由行動をする中学生らしき団体、旗を持った人に引き連れられたおじさんたち、おばさんたち。ひょっとすると都民じゃない人の方が多いかも知れない。
工学院大学にも、この季節は学校見学団体が来ている。けっこうたくさん来るらしいのだが、ひょっとすると 学校周辺地域見学のオプショナルツアーの方が人気を呼んでいる 可能性がある。もちろん周辺環境も進学先選択の重要な情報になるのだろうが。
背中も曲がっていて、 孫どころか曾孫がいてもおかしくないような、いかにもおばあさんと呼ばれそうな女性が、 菓子折り大の風呂敷包を膝の上に置いて、電車で目の前の席に座っていた。 風呂敷の紐を結び直そうとして中身がチラッと見えたのだが、ノートパソコンだった。 ちょっと驚いた。
図書新聞2537号(6/16号)に禁断の知識の書評を書きました。
ガン関連遺伝子の有無を見分けて受精卵を選択して体外受精。遺伝性疾患に関しては、これまでも行われてきた。しかし、ガンのように遺伝だけで決まるのではない病気に適用されるようになったら、歯止めがないかも知れない。受精卵診断はお金がかかるので豊かな人しかできないとも言えるが、ガン治療のコストより安いのではないかというあたり微妙だ。
ねこぢる作品を一気に立ち読み。
名古屋で地下鉄に乗るたびに気になっていた冗談のような名前とURLの出版社の本が売れているらしい。字だけの326、または長めの相田みつをといったところか。
近所の郵便局のATMコーナーは、無駄に広い。あれならもう1台置ける。衝立がないので、順番を待っている人は広いコーナーには入れず、外で待つように指示がある。おまけにマシン自体は郵便振替も受け付けられる機種なのだが、使えないようになっている。資産を無駄にしている感が強い。
最新型のパソコンを学校で購入しようとして申請を出し、複数の会議を通って承認され、調達を依頼して買おうとしたときには、すでに売り切れた後だったりすることがある。
重なった会議の一方に出ていて、それが予想外に長引いたため、きっともう一方はとっくに終わっているだろうと思ったらまだ会議中だった。
他大学図書館の所蔵する雑誌のコピーを、自分の大学の図書館を通して依頼することができる。私の場合、必要な雑誌資料のほとんどは、工学院の図書館に存在しないものである。 たしか、Natureをコピーしたことがあるくらいだ。だから他の大学まで出かけていくことが多いが、出かけていってもコピーする時間がないと、雑誌名と巻号頁数だけメモして後からコピーを依頼するということもある。
特に、学外者には自由にコピー機を使わせてくれず、職員にコピーをお願いしなければならない図書館の場合は、どうせコピー代が1枚10円ですまないのだから、その場でコピーするメリットはあまりない。ちなみに、ヒポクラテスの像を飾っている某大学某学部図書館のことである。
この図書館では、1個所コピーを頼むごとに住所、氏名、所属、電話番号入りの申請書を書かされるのも苦痛だ。これまで、製薬会社の社員らしきスーツ姿の人たちに混ざって申請書をいったい何百枚書いたことか。図書館の職員の人に、これだけの大学の図書館は比較的自由に使えますとリストを見せられたが、残念ながら工科系大学ばかりだった。
本来なら両立しないはずの「犯人には責任能力があるはず」という命題と「このような犯罪を防ぐために精神病患者対策を」という命題が、両方とも平行して主張されているあたりがあやしい。
学校のエレベータに乗って、壁際に場所をとった学生は、多くの場合壁にもたれかかるようにして立っている。教職員、特に年輩の人たちは全然そんなことはない。近頃の若者は筋力が不足しているのではないかと言われても仕方がない。
正確な統計はとっていないので、今度から数えることにしよう。しかし、学生かどうか判定がつかない場合は、いちいち尋ねないといけないので難しい。
組合の打ち合わせ、委員会の下準備、授業の予習、論文のコピー、自分の文章の郵送など、学校にいる時間は様々な用事に消えていく。
授業が終わって10時少し前のドラッグストア。何でこんな時間にこんなに混んでいるのだろう。聞くところによると、新宿西口のペットショップも夜中にけっこう混むらしい。求められているのは「癒し」なのかも。
昨日は先手を打って、教室の温度(フロア単位だそうだ)を下げてもらった。今日はあまりにも寒いので、授業中にエアコンを止めてくれるように連絡。 気温の変動が激しく、調節の難しい季節なので仕方がないのかも知れない。
フリーメールで同僚を脅迫した公務員がつかまっているが、どうやってつきとめたのか知りたいところだ。プロバイダとフリーメールの会社が両方とも捜査に協力しないとわからないような気がするが。まさか職場のパソコンで送っていたとか? それともエシュロン様か?
中学生を24時間ぶっ続けて働かせても良いのか?
ここ半年くらいに出た遺伝子組み換え作物関連の一般書をあたってみたが、どれも同じ議論の繰り返しばかり。4月の表示義務化をあてこんで既成のネタだけを使ってでも売れる本を作ろうとしたのだろうか。
代理出産の禁止という厚生労働省の方針に関しては、日本不妊学会会員から反対意見があいついだらしい。これまでこういった技術の新しい可能性も、知る人ぞ知るという状態だったので、もっとオープンに議論できるようになるのは望ましいことだと思う。医師、不妊を訴えるカップル、代理出産を引き受ける人という閉じた空間で行われてきた議論が、公の光に照らされることで変化せざるを得ないのではないか。当事者の見解は大事だが、当事者でない人の見解を 当事者が知ることも大事なのではないだろうか。
就職や進学の決まった学生は、「決まりました」と自分から言ってくる場合が多い。元気に報告する場合もあれば、周りを気づかってこっそり教えてくれる場合もある。 何も言わないでいる学生にはこちらから尋ねるべきではないかも知れない。
スーツ姿で話しかけられて誰だかわからなかったりする。
決まりましたとだけいう学生には業務内容を尋ねる。工学部ではそれで通用するが、一般には会社名が大事なのかも知れない。なかには、勤務地だけ教えてくれた学生もいる。その学生にとっては、勤務地こそが就職先選びで最も大切にしたことだったのかも知れない。