夕方会議。
ソニーシービーラボラトリーズで、会社のサーバ内の 顧客名簿が丸見えというニュース。でも、これってソニーファミリークラブも同じだというのだが、どうして化粧品会社の方しか記事になっていないのだろう。また、「ホームページのアドレスの最後に一定の文字列を打ち込むとアクセスできる状態になっていた」(要するにURLでファイル名まで指定すれば閲覧可能)というのも途中からで、最初はディレクトリ指定した後、ファイルを選んで入れたとも。「さらに、このアドレスが17日朝、削除されるまでの2時間余り、何者かによって大手検索サイトの掲示板に書き込まれていた」というが、本当のところは書き込まれたから気づいて(連絡を受けて?)削除したのではないのか。 新聞記事は、間違っていないが、断片のみを伝えている。わざと誤解を与えようとしているか、よくわからないで書いているかのどちらかであるように思われる。
夏の疲れの回復に努める。
入試で数学を選択する経済学部生は卒業後の給与が高いとの記事。記事は数学の軽視の風潮に警鐘を鳴らす結果との解釈らしいが、給与額に訴えるあたりたいへん直截なところが気になる。
例によっていろいろな解釈が可能だ。「数学ができるのは努力家で、努力家が社会でも成功する」というのも可能だし、本当は 「数学選択者は国立大学の併願者が多いので、 すべりどめで調査対象の私立大学に入ったような学生が多くそもそも平均的学力が高い」あたりが真実かも知れない。あるいは、「計算高い」という人格特性が、「数学得手」と「高額給与」の双方に正の相関をもっているのかも知れない。
試験2時間。選択科目なので登録だけしておいて、授業に出ずに試験は念のため(というかあわよくばと考えて)受けに来る学生がいるのは仕方ないのだが、年々減ってきているように思える。諦めがよくなってきているのかも?
未明に日記を書こうとしたら、サーバに接続できず。新宿のウェブページは読めたが、八王子のサーバは落ちていたようだ。日記の更新が遅れました。
市民バイオテクノロジー情報室というのができる(た)らしい。ここに少し載っている。
S党から比例代表で立候補している、直截面識のない大学教員個人への支持を求める郵便物が、これまでに計2通届いている。
無洗米の反対は何だろうと考えた。すでにここで述べたように、無洗米テクノロジーは、家庭における炊飯システム全体の変更を余儀なくし、 また日本食準備の儀式としての「米研ぎ」を無にするため、導入がいささか困難なものである。流行のエコイメージ商品として売り出されているにもかかわらず、今一つ売れないのはそのためだろう。しかし、無洗米が多数派になったとき、無洗米の反対の呼称は必要とされるだろう。単純に文字の上から反意語を作ると「有洗米」だが、それではおかしい。ということは、そもそも「無洗米」という呼び方がおかしいのだろう。「既洗米」と「未洗米」にすべきなのではないだろうか。あるいは、米は「洗う」ものではなく「研ぐ」ものだとすれば、「既研米」と「未研米」かも知れない。ただ「キケンマイ」はちょっと食べるのに勇気がいるし、「ミケンマイ」も顔に付いた米粒のようでおいしそうではない。
朝から電車に乗って、8年前に非常勤で教えていた学校の教え子の結婚式に出席。自分が地方出身者のくせに東京近辺以外で結婚式に出るのは初めて。文化の違いを感じないわけではない。それはUターンした新婦も同じことだろうが。
上野発の電車の隣席に、同じように結婚式出席風の男性。あるいは行き先が同じではという偶然を想像したが、手前の駅で下車し、しかも披露宴まで間がないというのに下車直前に食事をしていたので違うなと思い直した。ところが会場に付いてみると、カメラを手にしたその男性の姿があった。どうやら式場のカメラマンで、先回りして仕事を始めていたようだ。
1年前に書いた書評の書き直し。JCOの事故は「昨年」から「一昨年」。「21世紀目前」という表現にも修正が必要。「コンセンサス会議」もまだ始まってなかったんだな。
三省堂から出ている 『20世紀自然科学史』の第6巻(生物学上)と第7巻(生物学下)がセットで\1500というのを発見。絶版だし安いので一瞬買いたくなったが、当然のことながらもう持っている。ちなみに20年近く前に出たこのシリーズは構想が壮大すぎたためか、結局この2巻しか出なかったようだ。もしかすると、まだ企画は進行中なのかも知れないが。
最近自然史、特に動物分類に関して具体的に書いてある本が面白くてしょうがない。田村力『多足類読本』(東海大学出版会 2000年)とか 加藤昌一他『エビカニガイドブック』(TBSブリタニカ 2001年) などを立ち読み。ムカデ、ヤスデの仲間には、大きく分けると(1)生まれたときから大人と同じ決まった数の脚をもつもの、(2)大人になるまでは脱皮すると脚の本数が増えるもの、(3)大人になっても脱皮するたび死ぬまで脚の本数が増えるもの、の3通りがあることを知ったりするのは楽しい。 (3)のタイプのムカデを飼っていたら、脚の数が自慢になったりするんだろうな。
選挙が公示されると、政党や候補者はウェブページの書き換えができなくなるらしい。 「文書の大量配布」という禁じられた行為にあたるからだそうだ。 しかし、あらかじめ変更を組み込んだスクリプトを書いておくとどうなのかとか、アニメーションもだめなのかとか、リンクを貼っておいて別の非公式ページを書き換えるのはどうかとか、いろいろ問題がありそうだ。 だいたい、「文書の大量配布」は、資金力にまかせて情報を撒き散らすことを禁じるのがその精神だったのではないのだろうか。だとすれば、弱小勢力でもできるウェブでの選挙運動など禁止するいわれはない。 この禁止は、よけいな混乱が生じなければこのまま逃げ切って勝利できると思っている最大勢力の陰謀に違いあるまい。
参議院選挙も、あんまり面白くないなと思ってみていると、柏村武昭が広島選挙区に出ているのを発見。 ついでにいろいろ調べたら、ダイイチがデオデオになったこと、柏村氏がアシスタントの林竹洋子と結婚したことを大発見。(以上のネタは中四国地方出身者にしか通じません。あしからず。)
朝日のニュースの見出し「反物質世界がないなぞ、実験で解明 日本にノーベル賞も」。 ノーベル賞は国がもらうものじゃないぞ。人がもらうものだ。でも、実験は個人でできるものではない。理論ではなく、実験に栄誉が与えられるとしたらKEKがもらうというのは、どうだ。でなければ加速器?
あえて出版社は明かさないが、JCOをJOCと間違えるのは、あまりにもありそうな間違いだからこそ注意して間違えないはずの誤植だと思っていたのに本当にあるとは。
授業が終わってから事務職員が夏期一斉休暇に入る前にと、かけこむ ようにたくさんの会議が行われている。
東京は各地で雷雨があったらしいが、ビルの中の窓のない部屋にいると全然わからない。
NHKのプロジェクトXの事実誤認については、ずっと以前にBBSでも話題にのぼった。ああいうおおげさな作りならたくさん間違いがあるのは当然だろう。どういう場合にどのような間違いが生じるのかではなく、どういう間違いであれば関係者によってあえて指摘されてしまうのかという視点で見るべきだろう。ちなみに、NHK側のそっけない対応は ここで見ることができる。
Q&Aも見ていると面白い。「海底ロマン! 深海6500Mへの挑戦 潜水船・世界記録までの25年」の回には、 「 海潜水艇の世界記録は1960年、トリエステ号の11000mではないのか」 という質問が寄せられている。
試験が終わった。最初の試験の採点表は今日提出。わんこそばの気分。
最近の大学の教室には時計がある。昔はあまりなかったような気がする。小学校、中学校、高校とあったのに、大学にはなかったという覚えがある。 各自腕時計を合わせて試験にのぞんだものだ。腕時計を壊してしまった大学の同級生は、目覚まし時計を持ち込んで試験を受けていた。後ろの席で、あれが鳴り出したらどうしようと考えて、ちょっとどきどきした。
近頃、時計も辞書も携帯電話で代用する学生がいる。 しかし、電話をしまわなければならない試験中は、時計も奪われてしまうことになる。そういう学生には、教室の時計が役に立つ。
試験後、学生証の忘れ物を2つ発見。誰が落としたのかすぐわかるので、比較的対処の容易な忘れ物だ。試験中巡回しながら学生証をチェックするが、ついつい生年月日を見てしまいそうになることがある。特に2部の場合、自分より歳上ではないかと疑われもともと年齢が気になっている学生がいるだけに、その可能性は高い。しかし、年齢も私的データだ。学生証の表面に載せる必要はないような気がしてきた。
生物学史研究会の夏の学校の案内をちゃんと掲載した。
管理すべきページが増えていく。Web管理は、たいした仕事ではないので頼みやすいと見える。でも、いくつもかかえていると、一つ一つに目が届かなくなるのは確かだ。
四度目になるのに、新宿駅から工学院まで地下道を通って来られることを知らなかった編集者E氏。おみやげがスターバックスというところから気づいて指摘すべきであった。地下から来たならドトールのはずだ。
ある女子大の学生から、教授主催の飲み会に行ったら、非常勤講師の先生(複数)が学生のからだに触りまくりだったとメールで報告。「大学の先生ってこんなもの?」との問に「社会とはそんなものだ」と返答しかけてちょっとイヤになった。何でイヤなのか考えてみた。
その先生たちは、結果的には非常に「教育的」な人たちなのではないかと思い至った。というのも、嫌な上司のやることでも、自分の立場を考え黙って見過ごすという、社会に出てからきっと役立つであろう「振る舞い」を学生に教えているからだ。 その「教育」方法に問題があることは当然だ(「被害者」が申告すれば、今やどの大学にもある「セクシャルハラスメント対応委員会」の議題になるだろう)が、そのこと自体よりももっとイヤだと思ったのは、 「大学の先生もこんなもの」と納得する学生も、 そしてそれに対して「社会ってこんなものだ」と追い討ちをかける自分も、 その「振る舞い」の正当化のプロセスに荷担しているということだ、と気づいた。
中学歴史教科書が話題だが、それが仕事用教材になる教育学者以外は、だいたい私と同じように立ち読みで読んでいるようだ。
真珠湾映画も話題だ。 たとえば、こういう文章など読んで、真剣な著者には悪いが、日本軍の描写がいいかげんだというところが一番気になって、その確認のために少し観たいと思ってしまった。感動するかどうかは?
テレビのCMで感動の声が流れているが、日本軍の奇襲はアメリカにバレバレだったのよと言っても、ラブストーリーとして観ているのだからきっと関係ないのだろう。
上の文章の著者が20代と知ってびっくり。妙に豊富な歴史的知識、頑固な物言い、それに「売春婦」とか「お熱をあげ」といったフレーズから、てっきり戦争体験もある高齢の男性が書いているのかと思った。かなり驚いた。誉めてるんじゃない(行動力は尊敬に値するが)。こんなに頭堅くて大丈夫かと、心配になる。
駒場で生物学史の月例会。これが学会デビューとなる若手の発表だが、超ベテランのN氏、O氏に会長まで姿を見せる盛会となった。
20世紀前半の生物学者の生命観の話は、なつかしくて面白かった。
昼のテレビを見るともなく見ていたときのことだった。中島みゆき「地上の星」をロングセラーヒット曲として紹介していたのだが、そのさいの説明で「ドキュメンタリードラマのタイアップ曲」と言っていた。NHKから抗議の電話があってもおかしくないはずだ。TBSとしては、「あんな事実に基づかない番組はドラマと呼んでも間違いではない」と反論して欲しい。原稿を書いた放送作家は、正しく番組を見ていると言ってよいだろう。「タイアップ」というのも民放的な呼び方だな。
現代思想8月号「特集 サイエンススタディーズ」は一瞬立ち読み。後でちゃんと買おう。
とりあえずすべての前期科目の点数をつけ終えた。厳しさは、科目によって違うが、だいたい去年と同じくらい。
選挙速報系テレビ番組をいくつか見たが、やっぱりNHKが一番落ち着く。特に、テレビ東京は変なドラマ仕立ての演出などしないで、普通にアニメでもやっていた方が視聴率は稼げるのではないだろうか。
野球中継と選挙速報を同時にやるというのは見たことがあるが、NHKが大河ドラマと選挙速報を同時にやったらなどと想像してみるのは悪くない。日本地図の上に、議席を獲得した党の旗を「のぼり」にして立てていくとか、兜の数で議席数を表わすとかすると良いだろう。
エレベータにサラリーマン風の男性たちと乗り合わせる。何があるんだろう、学会というには感じがちょっと違うと思っていたら、大学入り口の案内にはM不動産販売研修会と書いてあった。
着払いの伝票で送り返す宅急便をコンビニにもっていくと、この伝票では扱えないと言われ、書き直しをした。どこが違うんですかと聞いたら、だぶんバーコードだと思いますという答。 位置や大きさは同じだ。番号によってコンビニ用とそれ以外用があるんだろうか。わからない。店の人もよくわかっていない。
しばらく東京にあまりいません。今度の更新はいつかわかりません。(8月3日予定。)あしからず。メールで連絡を待っている方ごめんなさい。では。