生物学史分科会 夏の学校

夏の学校は2001年に有志によって再開され、その後ほぼ毎年行われています。

2015年度「夏の学校」報告集(『生物学史研究』94号掲載)
中尾暁・藤本大士:イントロダクション
櫛谷夏帆:太古を見せる――ウィリアム・バックランドと視覚資料
藏田愛子:明治10年代の東京大学理学部と画工
山田俊弘:記載の科学とその歴史研究――「ナチュラルヒストリーの歴史研究会」の15年
説田健一:柳原要二が明治後期から昭和初期に収集した鳥類標本について
加藤僖重:シーボルト蒐集の植物標本と蒐集に協力した人たち
古俣めぐみ:日本における脳死・臓器移植の拡大過程の検討――特に法改定についてインタビュー調査から迫る
佐藤桃子:出生前診断における国家の役割――羊水検査、母体血清マーカー、NIPTに対する国家の関与の分析
平井正人:医学を書きかえる――エミール・リトレによる『医学辞典』の改変
中尾暁:網状の進化と分類学――早田文藏が提唱した動的分類系の理論的背景
東城義則:動物群の頭数増減をめぐる環境史――戦時期奈良公園におけるシカを事例に

2014年度「夏の学校」報告集「科学史・医学史とアーカイブズ」(『生物学史研究』91号掲載)

藤本大士:イントロダクション
廣川和花:医学史資料のアーカイブズ化の課題と可能性
高野弘之:医学史アーカイブズ活用の展望―ハンセン病関係アーカイブズを例として
蒲生英博:医学部図書館における医学史資料の保存と活用―「近代医学の黎明 デジタルアーカイブ」と展示会
鈴木晃仁:戦前期東京の精神病院における〈症例誌〉の記録のダイナミズム
中村江里:軍事医学とアーカイブズ・情報公開―旧日本軍陸軍病院病床日誌の事例から―
後藤基行・竹島正・中込和幸:国立精神・神経医療研究センターにおける歴史資料研究の進捗状況
鈴木紀子:看護学教育の歴史教材の保存と課題
大道寺慶子:蘇州国医医院(1939-1941)の事例から考える中国医学・日本漢方の歴史資料の活用について
久保輝幸:中国科学史における文献の問題
横田陽子:学会・研究者団体のアーカイブズ―日本学術会議を手がかりに
溝口元:スミソニアン博物館学芸員スタイネガーによる日本産両生類調査とその現存液浸標本 (付)台北帝国大学旧蔵青木文一郎採集ネズミ科剥製標本(研究ノート・資料)

2013年度「夏の学校」報告集「生物学の人文・社会科学研究を模索する」(『生物学史研究』91号掲載)

[共催セッション報告]
中尾央:メタ科学の再構築
飯田香穂里:セッション後の雑記:メタ科学の研究活動
見上公一:科学との距離感:NBRPの調査事例をもとに科学社会学を考える
標葉髞n:生命科学と社会の間を見てみる/見てみたい
[一般セッション報告要旨]
東城義則:大正・昭和初期における動物調査の諸相
松本俊吉:進化の偶発性、もしくは生物学的法則の創発性、もしくは生物学と物理学との関係
藤岡毅:過度に実用主義的なトップダウンの科学政策がルィセンコ事件をもたらした
高橋さきの:言語の生得性をめぐって
横山尊:日本の優生学史研究は何をしてきたか?
中野浩:水俣病事件からみた食品衛生学の様相
武田浩平:屋久島の事例から探る開発と自然保護のジレンマ
石田知子:生物学的情報とは何か
中島敏幸:生物学的情報理論の展望
千葉将希:種や高次タクサは歴史的本質をもつか
鈴木大地:脊椎動物における新奇な神経機能(像形成視)の進化
南波孝次:生物学者Julian S. Huxleyの文化観
田中泉吏・高橋昭紀:断続平衡説の歴史と哲学
浅井健一郎:霊長類社会学の起源
鈴木和歌奈:生物学と治療のあいだ
三中信宏:視覚化される分類と系統
佐藤直樹:動的な創発概念による生命理解の提案
丸山真一朗:葉緑体など真核生物細胞内小器官の起源の単一性について

2012年度「夏の学校」報告集「生物学史と現代の対話」(『生物学史研究』88号掲載)

標葉髞n:STSと生物学史
瀬戸口明久:「野性」とは何か?
東城義則:動物と地域社会を結ぶ方法―八田三郎『奈良と鹿』を読む―
岩崎秀雄:生命美学プラットフォーム:metaPhorest, Synthetic, Aesthetics, Biomedia Art
高橋さきの:生きもののテクノバイオポリティクス−「生きもの」として宣言するうえで必要なこと
藤本大士:研究動向〉身体障害をめぐる医療の歴史―医学史と障害学の対話
天野陽子:20世紀初頭の生理学における「統合性」
Victoria Lee:生命科学の歴史からみる東アジアの科学技術史
米本昌平(特別講演):政治の迂回路としてのバイオエシックス、戦略としての優生学史研究

2011年度「夏の学校」報告集「放射線の生物学史」(『生物学史研究』87号掲載)

瀬戸口明久:放射線の生物学史
柿原泰:福島「県民健康管理調査」の現在史へ向けて
中尾麻伊香:放射線をめぐる医学調査:原爆調査からビキニ被災調査まで
樋口敏広:「原子マグロ」の誕生−第五福竜丸事件後の環境放射能測定上の判定基準の変遷−
横田陽子:日本における環境放射能モニタリング成立史
標葉隆馬:科学技術社会論からみた地震・津波・原発
福井由理子:放射線と生物学
奥村大介:生体放射の歴史−グールヴィチとライヒ−
篠田真理子:「測定」という行為をめぐって
藤岡毅:放射線リスク論の転換は起こるのか−ICRPの歴史とECRR勧告−

2009年度「夏の学校」報告集「科学者の社会的発信」(『生物学史研究』83号掲載)

木村奈津子:保護と所有のアンビバレンス:動物保護アクターとしての動物園
住田朋久:生態学者に期待されたもの:1960年代の日本自然保護協会調査報告
高橋さきの:石原修と現場からの発信
森下直紀:ダムの審美性について−ヨセミテ国立公園の水源開発の事例から−

2008年度「夏の学校」報告集「環境と人間の生存」(『生物学史研究』81号掲載)

北田薫:科学技術への市民参加型手法の事例研究(予報)―熊本県の「川辺川ダムを考える住民討論集会」が果たした役割―
高橋さきの:ホイッタカーの仕事とアメリカ20世紀なかばの自然観
田中丹史:二つの生命倫理――医療倫理と環境倫理の間――
福井由理子:T. H. モーガンの歴史叙述

2007年度「夏の学校」報告集「生命倫理と歴史」(『生物学史研究』79号掲載)

福井由理子:生物学史を物語る−米国生物学の転換−
高橋さきの:「The Personal is Political」再考:生物学の現代化と「からだ」という現場の確立
八代嘉美:SFと基礎医学研究〜幹細胞研究を中心に〜
田中丹史:「医療とメタファー」――2000年、イギリスにおけるデザイナーベイビー報道をめぐって――
川端美季:遺伝から感染へ――19世紀末のイギリスの結核を事例に

2006年度「夏の学校」報告集(『生物学史研究』78号掲載)

田中泉吏:19世紀アメリカにおける動物と家庭倫理
瀬戸口明久:実験動物産業の成立―ジャクソン研究所と米国のガン研究―
福井由理子:人と動物と科学と?−大正時代に現代を写す−
川端美季:「清潔好きな日本人」という近代のまなざしをめぐって
足立薫:擬人主義と霊長類学
田中泉吏:夏の学校雑感:嵐山のサルと霊長類学
坪川達也:意識 ―無意識から系統発生するもの―(特集とは別に掲載)

2005年度「夏の学校」報告集(『生物学史研究』76号掲載)

赤坂甲治:三崎臨海実験所の歴史・現状・将来
福井由理子:谷津直秀と臨海実験所?観察から実験へ?
小松真理子:初期近代の産婆術のあり方――15〜17世紀の南ドイツの産婆たちと公私の二分法
川端美季:清朝勃興の要因−天然痘と満州族−
粥川準二:HeLa細胞の歴史細胞――培養の誕生と死なない女性――
伊藤裕子:オワンクラゲの発光タンパク質の研究展開
瀬戸口明久:ヒトゲノム計画の起源―米国の科学技術政策と国家安全保障―
高橋さきの:ヤノマミ論争と科学:『失楽園と研究出版の倫理』を読む
足立薫:日米霊長類学における嵐山ニホンザルの役割
篠田真理子:環境科学の歴史における野外実験所の位置
溝口元:ナポリ、ウッズホール臨海実験所関連文献(本稿のみ「研究ノート」として、特集とは別に掲載)

2004年度「夏の学校」報告集(『生物学史研究』74号掲載)

目次
瀬戸口明久:生物学を統合する−進化の総合説をめぐる新しいヒストリオグラフィー
松本俊吉:自然選択の単位:遺伝子選択説の妥当性
足立薫:霊長類学における社会と生態
溝口元:「条件反射説」の行動主義心理学への影響
佐藤恵子:「進化」の進化?−「進化」という言葉の変遷を再考する−
粥川準二:DI(提供精子による人工授精)と配偶者選択
林真理:ハヴァスパイ遺伝子研究のケース:人体実験問題の一例として
北田薫:科学史教材構築のための枠組みを考える−LAURINDA LEITEの科学教科書の歴史内容チェックリストについて−
篠田真理子:フィールドワークの複数性−英国植生委員会の活動を中心に−

2003年度「夏の学校」報告集(『生物学史研究』72号掲載)

目次
林真理:生命倫理学と歴史
山田俊弘:17世紀のエチカ――ガッサンディとスピノザの場合
香西豊子:生命倫理とドネーション
山口直樹:渡辺公三『司法的同一性の誕生』(2003年)第十二章「指紋と国家」
篠田真理子:バイオエシックス・環境倫理・動物の権利
瀬戸口明久:移入種問題とナショナリズム
佐藤卓:組織・細胞培養の歴史序説
高橋さきの:からだ/身体領域の成立:ラディカルフェミニズムの基本3文献を読む
佐藤恵子:ES細胞から卵母細胞を誘導する研究−その可能性と倫理的な問題−
小川眞里子:工業暗化の神話
矢島道子:19世紀前半イギリスの女性地質学者

2002年度「夏の学校」報告集(『生物学史研究』70号掲載)

目次 [ ]内は扱った論文
松原洋子:パーキンソン病動物モデルを使ったES細胞研究
[Hong-Hoon Kim et als.,"Dopamine neurons derived from embryonic stem cells function in an animal model of Parkinson's disease," Nature vol.418, 4 July 2002, 50-56. ]
粥川準二:セラピューティック・クローンの展望と現実
[Rideout et al.,"Correction of a Genetic Defect by Nuclear Transplantation and Combined Cell and Gene Therapy," Cell 2002 109: 17-27.]
林真理:「成功」言説の一例としてのADA欠損症遺伝子治療
[Onodera et al., "Successful peripheral T-lymphocyte-directed gene transfer for a patient with severe combined immune deficiency caused by adenosine deaminase deficiency," Blood. 1998 Jan 1;91(1):30-6.]
浅見恵司:分子生物学の成立とRockefeller財団
[Pnina G. Abir-Am,"OPINION: The Rockefeller Foundation and the rise of molecular biology", Nature Reviews Molecular Cell Biology 3, 65 - 70 (01 Jan 2002)]
佐藤恵子:「前生説」の再評価
[Clara Pito-Correia, The Ovary of Eve, Egg and Sperm and Preformation, The University of Chicago Press, 1997]
小松美彦:今日の生命操作の淵源を考える−「ハーバード大学基準」とは何であったのか−
["A Definition of Irreversible Coma," Journal of American Medical Association, 1968, vol.205, no.6, pp.85-55.]
金森修:摂食障害のスペクトル
[Susan Bordo, "The body and the reproduction of femininity", from Unbearable Weight, Berkeley, Univ. of California Press, 1993, pp.165-184.]
高橋さきの:性自認
[Robert Stoller,"A Contribution to the Study of Gender Identity", International Journal of Psychoanalysis, 45: 220-226, 1964]
小川眞里子:『痕跡』のセンセーション
[James A. Secord, Victorian Sensation, The University Chicago Press, 2000]
矢島道子:スティーブン・ジェイ・グールドの最後の論文
[Stephen Jay Gould, 2002. Both Neonate and Elder:First Fossil 1557, Paleobiology, 28(1), 1-8.]

2001年「夏の学校報告:生物学/医学論文を解読する」(『生物学史研究』68号掲載)

目次
堂前雅史:放射線ホルミシス効果〜低線量放射線の健康への影響についての論争
篠田真理子:環境ホルモンとされる物質の最小影響量−「低用量効果」に関する論争−
小松美彦:脳死概念の再検討
廣野喜幸:ヒトゲノム計画
金森修:神学者による、技術推進派的な論理の構築
矢島道子:アメリカにおける進化についてのパンフレット John Pojeta, Jr. and Dale A. Springer. 2001. Evolution and the Fossil について
月澤美代子:試験管ベビーの誕生
松原洋子:卵質移植と「遺伝子改変ベビー」