生物学史研究会(日本科学史学会生物学史分科会主催)
生物学史研究会のご案内
研究会はどなたでもご参加いただけます。お誘いあわせの上、お気軽においで下さい。
研究会の案内は、ご希望の方に電子メールでお知らせしております。ご希望の方は、告知用のgoogleグループ(http://bit.ly/kKkaqu)に登録していただくか(googleのアカウントが必要)、研究会係の奥村大介okumuradaisuke1884@gmail.com、川端美季mikikwbt@gmail.com、森下直紀ciel.azure@gmail.com、中尾暁nakaogyo@gmail.com、多門伸江nobue-tamon@g.ecc.u-tokyo.ac.jp、廣野喜幸yoshiyuki.hirono@gmail.com、佐藤桃子sato.momoco@gmail.com、菊地茉南mana.kikuchi4308@gmail.comのいずれかにご連絡ください。
以下は最新の研究会情報になります。
- 3月22日(日)開催の生物学史研究会について、ご案内申し上げます。
- 参加を希望される方は、お手数ですが事前にこちらのフォームからご登録ください。
- https://forms.gle/1tiL4U1iqYfbmkgm8
- 発表:爲石日出生氏「水産海洋学者宇田道隆が全国沿岸漁業者の聞き書きからまとめた『海と漁の伝承』の意義について」
- コメンテーター:廣野喜幸氏
- 日時:2026年3月22日(日)15:00〜17:00
- 開催形式:対面とオンライン(Zoom)のハイブリッド形式
- 場所:東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室(※京王井の頭線「駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。)http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_13_j.html
- 《オンライン》Zoomのリンクは、上記のフォームから参加登録していただいた方に後ほどメールでお知らせいたします。
- 【発表概要】
日本科学史および生物学史において、魚の生物学、特に海と漁の研究に関しての紹介は少ないようです。長い年月遺伝子のように伝承されてきました沿岸の漁師の「経験と勘」の重要性に気付いたのは、物理学者の宇田道隆でした。この経験と勘こそが水産の科学です。海の広さと魚群の大きさを比較すれば、広い海で魚群を発見することが、いかに困難なことかがわかりますが、漁師はそれを易々とやってのけるのです。このため、水産科学は漁師の経験と勘の重要性を再発見しています。この魚群を発見する方法は、漁村特有の言語で言い伝えられるため、宇田以前には世には出ていないのです。宇田は、沿岸漁業者の「言い伝え」の重要性に気づき、それをまとめ「ぶり漁と低気圧の関係」および「潮目の物理と漁の関係」の研究を進め、1939(昭和14)年に学位を取得しています。この1939年は、漁師と科学者が和合した重要な年と言えます。その後、40年間宇田は修行僧のように漁村を訪ね、漁師の言葉を集め一冊の本にまとめました。『海と漁の伝承』です。この伝承は、人工衛星、航空機、研究船などの近代科学で、魚の通る道「魚道」を発見に繋がりました。このように、1939年を境に海と漁に関する水産科学は、大きく発展しました。
- 【参考文献】
宇田道隆、石野 誠『海と漁の伝承』 玉川大学出版部、1984年、5頁。
宇田道隆『海に生きて−海洋研究者の回想』東海大学出版会、1971年、189頁。
アーカイブズ宇田道隆文庫 日記、手紙、講演、1.日記 昭和5年日記、http://lib.s.kaiyodai.ac.jp/library/maincollection/uda-bunko/pages/diary_s05.html。
稲掛伝三、大塚一志、黒田一紀「水産海洋学の黎明 宇田道隆(1905〜1982)」『水産海洋研究』水産海洋学会発行、77、2013年、2-5頁。
平野敏行「衛星データ利用による漁場環境情報」『沿岸の環境圏』フジ・テクノシステム、1998年、1519頁。
- ※ 生物学史分科会の会員に限らず、どなたでもご参加いただけます。参加無料です。
- ※ 予定に変更等が生じた場合は、ご登録されたメールアドレスに連絡させていただきます。
- 問い合わせ:生物学史研究会係 菊地茉南(mana.kikuchi4308@gmail.com)