2006年 生物学史分科会 月例会
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日時:6月24日(土)午後3:00〜5:00
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場所:東京大学駒場キャンパス(教養学部)14号館3階308号会議室(キャンパス内西端テニスコート横)京王井の頭線「駒場東大前」駅下車渋谷寄り改札を出て正門手前に構内案内板があります。
- 発表者:朝倉玲子 氏
- 題目:明治期における脳概念の形成――売薬広告分析を中心に
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内容紹介:朝倉氏は、現在、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻比較文学比較文化コースの修士課程2年(同研究科科学技術インタープリター養成プログラム第1期生)に在籍されています。今回の発表では、明治期に、「脳」という概念が一般に形成され変容していく過程において、売薬広告が果たした役割を、「脳病」というタームを通して分析した研究の成果についてお話いただきます。
- 日時:7月29日(土) 午後3:00〜5:00
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場所:東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室(※京王井の頭線「駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。)地図
- 発表者:住田朋久 氏
- 題目:1960年代末のアメリカにおけるエコロジー概念の変容〜バリー・コモナーとその周辺〜
- 内容紹介:住田氏は、現在、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻修士2年(同研究科科学技術インタープリター養成プログラム第1期生)。今回の発表では、1969年ころ、「エコロジー」(生態学)に環境意識という意味合いが付加されてゆく過程について、植物生理学が専門ながら「エコロジスト」とも呼ばれた Barry Commoner (1917-)の論考を中心にお話していただきます。
- 日時:9月30日(土) 午後3:00〜5:00
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場所:東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室(※京王井の頭線「駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。)地図
- 発表者:奥村大介 氏(慶応義塾大学文学部人文社会学科哲学系哲学専攻在籍 専攻は、科学思想史・科学論・詩論)
- 題目:物活論の消息
- 内容紹介:近代西欧の科学思想において、「物質は生きている」という自然観の表明は、いかなる要請から生じ、いかなる帰結を生んだのか――。今回の発表では、18世紀以降の「物活論 hylozoisme」 の概念史を、ディドロ、ヘッケルらの著作の分析をとおして、素描していただきます。
- 日時:10月28日(土) 午後3:00〜5:00
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場所:東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室(※京王井の頭線「駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。)地図
- 発表者:伊東剛史 氏(日本学術振興会特別研究員(東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻))
- 題目:帝国と科学――19世紀インドにおけるヒマラヤ産野鳥の収集プロジェクト
- 内容紹介:19世紀半ば、ロンドン動物学会はヒマラヤ産野鳥を収集し、スコットランド高地に「気候順化」させる巨大プロジェクトを行いました。今回の報告では、そのプロジェクトの意義を、帝国と科学との関係という、より大きな歴史的枠組みの中で考察していただきます。
- 日時:11月18日(土) 午後3:00〜5:00
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場所:東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室(※京王井の頭線「駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。)地図
- 発表者:加納由起子氏(神戸女学院大学・専任講師(比較文学))
- 題目:近代フランス生気論の歴史(1)死と胎生の間で生理学は何を継承したか――ビシャの問題
- 内容紹介:18世紀後半の生理学は、感覚と運動の法則に生命原理を求めるものでしたが、ビシャはそこに死の原理の比論を導入することで、生理学的思考を再編成しました。その後、逆説的に、生理は病理と乖離していきます。今回の発表では、19世紀初頭の生理学を模索することを通して、ビシャ最終稿の問題に光をあてていただきます。