学生の研究生活

【皆さんにとって、大学とは?】

 生化学や有機化学を中心に学んできた学生の多くが、医薬品・食品・化粧品分野の研究者や技術者(品質管理等)になることを夢見ています。また、公設試験場や分析会社で、修得した実験技術を用いて評価業務に就くことも良い選択肢といえます。

 しかし、これらの職業は人気が高いことから、日々の勉強とともに、どれだけ研究活動に真剣に取り組んできたか、が就活の成否を左右します。また、国内外を問わず企業全般で、大学院修了(修士以上)を技術職として採用する傾向が強くなっています。大学院進学率が年々高くなっている状況を考えると、この傾向はますます強くなっていくでしょう。

 このホームページを閲覧している貴方に質問です。何のために大学に来たのでしょうか?高校時代から抱いていた将来の夢を実現するための場所でしょうか?それとも、夢を諦める場所でしょうか。工学院大学は厳格な実力主義を原則として教育をおこなう大学です。他の大学よりも厳しめに教育をしており、皆さんも単位の修得に苦労したと思います。でも、皆さんはそれをパスしてようやく4年生になりました。是非とも将来の夢を諦めないで欲しいものです(ここで諦めたら、なんのための3年間だったのでしょう)。上記の分野の職業人として活躍するために、就活が有利になる大学院への進学を勧めています。

社長

 

【本研究室で学べること】

 本研究室を卒業・修了した後の進路として、医薬品・食品・化粧品メーカーや分析機関・公設試験場で活躍する微生物バイオテクノロジー人材をイメージしています。しかし、本研究室では微生物を”まるごと”研究することから、様々な実験技術を習得することができます。これらは、動物・植物細胞や生体組織を含め、多くの研究開発で利用されていることから、微生物分野に限らず様々なバイオ分野でも役立つ技術です。

修得できる実験技術:微生物実験全般(無菌操作、培養、遠心分離等)、分子生物学実験全般(DNA抽出・精製、PCR、アガロースゲル電気泳動、DGGE解析等)、タンパク質実験全般(SDSPAGE電気泳動、酵素活性試験等)、クロマトグラフィー全般(TLC、HPLC、GC等)

社長

【大学院に進学して身につくこと】

 大学院まで進学すると、2年間の修士課程の場合でも、卒論研究から通算して3年間の研究生活を送るのですから、自分でサクサクと実験を進めて行けるようになります。研究室でリーダーシップを発揮し、後輩からも頼られる存在になります(職場のリーダーに似ていますね)。

 研究成果がまとまったら、学会で成果発表をしたり、学術雑誌に論文として投稿することも経験します。プロの研究者・技術者と同じような経験をするのです。学会では、企業の研究者など、産業界と交流をもつこともできます。

 ここまで来ると、もう研究者・技術者の卵です。企業が「学部卒よりも大学院卒を技術職として採用したい」と考える事情が理解できるかと思います。

社長