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電力システムとは?About Power System

電力システムの構成
電力システムは電力エネルギーの発生(発電)から輸送(送電・変電),消費(需要)+供給(配電)の全体を含みます。非常に大規模かつ全体で電圧や周波数が一定の範囲に収まるよう高度に制御されたシステムです。
電力システムの課題
従来の発電方式の中心は火力発電や原子力発電が中心でした。特に,火力発電においては,以下のような課題があります。
*火力発電の燃料となる石油や石炭,LNG等の化石燃料資源は限りがある
*化石燃料を使用することで,地球温暖化の要因とされる二酸化炭素を排出
課題を解決するには
輸入に依存する化石燃料に頼らず,国産かつ永久的に利用できる自然エネルギー(再生可能エネルギー,再エネ)の活用が重要と考えます。
*太陽光発電,太陽熱発電
*風力発電
*地熱発電
*海洋エネルギー利用
*未開発の中小水力利用
*廃棄物発電(バイオマスエネルギー)
並行して,省エネやエネルギー利用の高度化も重要になります。

風力発電(ウインドファーム)
 
太陽光発電(メガソーラー)                   地熱発電

再エネ大量導入時の課題
太陽光発電や風力発電は,発電出力が気象条件に左右され,必要な出力に制御できないという特徴があります。 一方,電力システムは発電量と需要を常時バランスさせないと,安定に運用できないという課題が生じます。
 
       太陽光発電の出力例                 風力発電の出力例

研究課題
以上の課題をふまえ,電力システム研究室では,将来再生可能エネルギーによる発電システムが大量に導入された場合を想定して,以下のような課題に着目して研究を進めています。
*太陽光発電や風力発電の出力変動を抑制し,電力システムを安定に運用する
*発電出力変動分を素早く補償し,出力調整する
*再生可能エネルギーの資源は偏って存在するので,適切な場所で大量に発電し ,大規模な発電電力を効率よく需要端まで送電する
また,これらを実現する手段として,蓄電池の活用や直流送電の適用など検討しています。
研究テーマの例

・大規模太陽光発電の連系方式の研究

・洋上風力発電からの送電方式の研究

・発電出力や需要の平準化の研究

・電力システムの高機能・高信頼化

・パワーエレクトロニクスの応用システム

バナースペース

電力システム研究室

〒163-8677
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