1-1.気象データ

(1)各月データ
代表としてデータ取得が安定している2007年度台場小学校を選定した












(2)各月代表日データ
比較的データ取得が安定している2007年度と資源化センター・宮前商店街が追加されている2009年度(データ欠損が多いためデータが存在する月だけを選定した)の夏期(7・8・9月)を選定した。
シナモニでは評価項目によって計測機器の設置場所が異なる。たとえば屋上緑化の効果を計測する場合は屋上に設置しており、区内の気温分布を計測する場合は校庭など歩行者レベルに設置している。そこで、高さのレベル別、場所の特徴別に分類すると以下のようになる。これらの分類に沿って、前項で選定した代表日のデータを以降に示す。
A:屋上設置
@品川区庁舎 B西品川保育園 D台場小学校 E第四日野小学校 F日野学園 R資源化センター
B:歩行者レベル(小学校)
G八潮北小学校 N旗台小学校 O伊藤小学校 P芳水小学校 Q浜川小学校
C:歩行者レベル(川沿い、海沿い、商店街)
I品川清掃事務所(目黒川) J東品川海上公園 Lゆたか商店街 M戸越銀座商店街 S宮前商店街
D:歩行者レベル(公園、保育園、駅前)
A平塚公園 B西品川保育園 H大井町駅前ロータリー K戸越公園
A:屋上設置






B:歩行者レベル(小学校)


C:歩行者レベル(川沿い、海沿い、商店街)





D:歩行者レベル(公園、保育園、駅前)



(1)各月風配図
以下に各月の風配図の分布図を示す。多くのポイントにおいて、7、8月と9月以降では風向きが大きく変化していることがわかる。比較的囲まれた場所に位置する八潮北小学校でも7、8月は南東の風が多いのに対して、9月以降は北西の風が多くなっており、戸越公園でも同様のことがいえる。他にも日中(6:00〜17:00)と夜間(18:00〜5:00)の風向きがあまり変わらないポイントが多い。
 
 
 
 
(2)代表日データ
夏期の代表日として2006年8月5日を選定し、風配図を作成した。風の流れを目黒川沿いに焦点をあててみてみると、特に夜間において目黒川に沿った形で風が流れているのがわかり、風の効果によって目黒川周辺の気温が内陸部の気温よりも低くなったと考えられる。

以下に各ポイントの2006年8月4〜6日の風向・風速と気温の変動を示す。内陸部である平塚公園と東品川海上公園を比べてみると、5日の夜間の明け方の温度はそれほど変わらないが、6日の夜間は東品川海上公園では海側である南東からの風によって市街地より気温が下がっていることがわかり、海風の効果だと考えられる。また、目黒川護岸と平塚公園を比べても同様のことがいえる。詳細調査ではないため断定はできないが、気温分布の結果からも目黒川沿いの気温が低くなっていることは明らかであり、また風の流れからも目黒川沿いに風が流れており、風の効果だと推測される。

品川区役所

平塚公園

西品川保育園

台場小学校

第四日野小学校

日野学園

八潮北小学校

大井町駅前ロータリー

目黒川護岸

東品川海上公園

戸越公園
環境省では熱中症予防のための指標として暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)を「熱中症予防情報サイト」で公開しており5段階で危険度を色分けしている。
暑さ指数とは湿度、気温、輻射熱の要素から構成される指標であり、以下の2つの式から算出される。
〈暑さ指数(WBGT)の算出式〉
日なた:WBGT=(0.7×湿球温度)+(0.2×グローブ温度)+(0.1×気温)
日かげ:WBGT=(0.7×湿球温度)+(0.3×グローブ温度)

シナモニでは@品川区役所、A平塚公園、H大井町駅前ロータリー、J東品川海上公園、K戸越公園の5箇所でグローブ温度を計測しており(図4.2-62)、夏期の間ホームページ上で暑さ指数を表示している。

以下に8/5の暑さ指数(数値データ)、代表日グラフ、暑さ指数の分布図(0時、6時、12時、18時)を示す。


 
 
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